●γ線【ガンマせん】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
γ線
ガンマせん
γ-ray
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デジタル大辞泉
ガンマ‐せん【γ線/ガンマ線】
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栄養・生化学辞典
γ線
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世界大百科事典 第2版
ガンマせん【γ線 γ‐rays】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
γ線
がんません
波長が0.01オングストローム(Å)よりも短い、すなわち光量子のエネルギー(hν)でいえば数百キロ電子ボルト(keV)以上の電磁波をγ線とよんでいる。波長の大きさの順に、電波、赤外線、可視光線、紫外線、X線、γ線と、同じ光であっても波長によって名前が異なっているが、それは物理学の歴史に現れたときの出所や由来によるものである。
1896年にベクレルとキュリーによって、放射性物質から出てくる放射線には三つの成分があることが発見され、それぞれα(アルファ)線、β(ベータ)線、γ線とよんだ。そのうち電荷をもたないγ線がきわめて波長の短い電磁波であることがわかった。放射性元素の崩壊に伴うγ線は、生成核が励起状態から、より低い状態または基底状態に落ちるときに発せられるもので、そのエネルギーhν(hはプランク定数、νは振動数)は遷移状態間のエネルギー差に等しい。人工的にγ線をつくるには、電子をシンクロトロン加速器のようなもので加速し、それを物質、たとえば鉛に当てる。電子は運動エネルギーの一部を制動放射によって放射の形で放出する。加速電子のエネルギーが低ければ連続X線、高ければ連続γ線が得られる。また加速電子にレーザー光線を照射すると、コンプトン散乱によって波長の短い光に変換することができ、高エネルギーγ線を得ることができる。γ線は透過能力が他の放射線に比べて高いので、医療や材質検査などに広く用いられる。強い放射線源として原子炉でつくられるコバルト60(60Co)がラジウムのように高価ではないので一般に広く用いられる。コバルト60は0.3MeV(MeVは100万電子ボルト)のβ線を出してニッケル60となり、1.33MeVおよび1.17MeVの強いγ線を出す。波長のきわめて短い高エネルギーのγ線を原子核や素粒子に照射して、その構造を研究するために有用な手段として用いられている。
[村岡光男]
出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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化学辞典 第2版
γ線
ガンマセン
γ-rays
原子核のエネルギー準位間の遷移により放出・吸収される光子(電磁波)であり,一般に高いエネルギーをもっているが,235U 原子核の第一励起準位から基底準位への遷移に伴うγ線は数十 eV のような低いエネルギーをもっている.A.H. Becquerel(ベクレル)によるウランの放射能の発見(1896年)やCurie(キュリー)夫妻によるラジウムおよびポロニウムの発見(1898年)以来,α線,β線とともに放射性元素の出す放射線としてよく知られている.高エネルギーγ線の線源は,放射性同位元素として入手がかなり容易になったので,広く理工学研究用の照射線源として用いられ,医療用としてはがんの治療や診断など,工業用では非破壊検査法の一種として鋳物,溶接部の内部欠陥の探知など,その応用は急速に広がりつつある.さらにメスバウアー効果を利用した物性研究の方面にもその用途が拡大されてきた.
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