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おとり捜査【おとりそうさ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

おとり捜査
おとりそうさ
捜査方法の一種で,おとりを使って罪を犯すよう誘惑し,犯罪実行を待ってただちにこれを逮捕すること。薬物事犯の捜査などで用いられることがある。おとり捜査によって誘発され,犯罪を犯した刑事責任を問いうるかどうかについては見解対立が存するが,最高裁判所は,おとり捜査は犯罪の成否および訴訟手続になんら影響を及ぼさないとしている。また麻薬の取り締まりに関する法律にはおとり捜査を一定限度で合法化する趣旨を規定している (「国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律」=麻薬特例法。平成3年法律 94号) 。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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朝日新聞掲載「キーワード」

おとり捜査
おとり捜査は、捜査員やその依頼を受けた協力者が身分意図を隠して相手方に犯罪の実行を働きかけ、犯罪に着手したところを検挙する手烹大麻不法所持事件を巡る04年7月の最高裁判決で「直接の被害者がいない薬物犯罪などの捜査で、通常の捜査方法だけでは摘発が困難な場合、機会があれば犯行を行う意思があると疑われる者を対象に行うことは、刑事訴訟法に基づく任意捜査として許される」と、限定的に認める判断が示された。
(2008-03-08 朝日新聞 朝刊 1社会)

出典:朝日新聞掲載「キーワード」

デジタル大辞泉プラス

おとり捜査
英国の作家ブライアン・フリーマントルがジョナサン・エヴァンス名義で書いた冒険小説(1985)。原題《The Laundryman、〈別〉Dirty White》。

出典:小学館
(C)Shogakukan Inc.
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世界大百科事典 第2版

おとりそうさ【おとり捜査】
捜査機関またはその協力者(おとり)が犯罪を犯しそうな者に接近して犯罪に導き,犯罪の実行をまってこれを捕らえる捜査方法。従来,日本では,ヨーロッパ諸国にならって,おとりを教唆犯として罰しうるかという点のみが問題とされ(アジャン・プロボカトゥールagent provocateur(〈教唆する刑事巡査〉)の問題),犯罪実行者は当然罰しうるとされていた。しかし,国家がみずから犯人を作り出しながらこれを捕らえて罰するというのは不公正の感を免れず,アメリカでは犯罪実行者の処罰自体を問題にする(わな(エントラップメントentrapment)の理論)。

出典:株式会社平凡社
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知恵蔵mini

おとり捜査
捜査方法の一種。捜査機関員またはその協力者が「おとり」となって、被疑者に罪を犯すよう働きかけ、犯罪者の発見・逮捕を行うこと。おとり捜査は、国家が自ら誘発して犯人をつくり出す(犯意誘発型)、あるいは犯行を行いやすい状況を作り出し犯罪を引き起こさせる(機会提供型)という手法であることから、おとりが唆犯とならないかどうか、捜査自体に違法性はないかなど議論が続けられている。最高裁判所による判例(1953年)では、おとり捜査は実体法上及び訴訟法上なんら影響しないと解しており、2004年の最高裁判決では条件付きでおとり捜査は認められるとしている。銃刀法違反罪で98年に有罪判決を受けたロシア人男性が裁判のやり直しを求めた裁判では、16年3月3日に札幌地方裁判所が捜査機関による行きすぎたおとり捜査であり違法と判断、再審を認める決定を下している。
(2016-3-6)

出典:朝日新聞出版
(C)Asahi Shimbun Publications Inc
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日本大百科全書(ニッポニカ)

おとり捜査
おとりそうさ

捜査機関が犯罪者の発見・逮捕のため、自らまたは第三者を「おとり」にして犯罪を誘発し、この犯人を現行犯として逮捕しようとする捜査方法。麻薬犯罪など密行性と常習性の強い犯罪にこの捜査方法が用いられる。おとり捜査がこれにより誘発された犯人に対する罪責の有無に影響を与えるかにつき、判例(最高裁判所決定昭和28年3月5日、最高裁判所刑事判例集7巻3号482頁)は実体法上および訴訟法上なんら影響しないと解している。しかし、学説には、憲法第31条のデュー・プロセス(法の適正な手続)違反などを根拠に、この捜査そのものが違法であると解する見解もある。なお、おとり捜査により犯罪を誘発する行為が犯罪を構成するかにつき、とくに未遂の教唆またはアジャン・プロボカトゥールagent provocateur(フランス語)の問題として大いに争われている。アジャン・プロボカトゥールとは、他人を教唆して犯罪の実行を決意させ、被教唆者が実行に着手するのをまって逮捕したり告発したりする者をさし、「警察の犬」などと訳される。とくに、ルイ14世当時、治安対策の一つとしてしばしば用いられた。この点につき、初めから未遂に終わらせる意図で犯罪を教唆するのは教唆犯の故意を欠くから不可罰であると解する見解もあるが、通説・判例は、被教唆者の行為が未遂犯にあたる以上、これを教唆するのも未遂犯の教唆として可罰的であると解している。

[名和鐵郎]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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