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かっぽれ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

かっぽれ
(1) 大道演芸 文化文政年間 (1804~30) に願人坊主が,白の行衣,墨染の腰衣,浅黄投頭巾,赤緒草履の姿で花傘万灯を持ち,「やあとこせ」と歌い江戸市中を踊り歩いたのに始る。また住吉踊の流れともいう。明治初期に三味線伴奏により「かっぽれ踊り」と称して浅草に常設小屋を設けて興行し,寄席芸となった。平坊主,梅坊主などの名が知られる。現在は寄席芸のほかに座敷芸として命脈を保っている。 (2) 歌舞伎舞踊曲 大道芸のかっぽれを取込んだ舞踊常磐津節『初霞空住吉 (はつがすみそらもすみよし) 』 (1886) がいまでも上演されるが,ほかに『栄華の夢全盛遊』 (27) ,『娯浮世機関 (おもしろやうきよからくり) 』 (75) などもある。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

かっぽれ
大道芸の一。江戸末期、住吉踊りの影響を受けて願人坊主が始めたもの。明治中期が全盛で、歌舞伎寄席にも取り入れられた。また、その際にうたわれる俗謡
歌舞伎舞踊常磐津(ときわず)本名題「初霞空住吉(はつがすみそらもすみよし)」。河竹黙阿弥作詞、5世岸沢式佐作曲。明治19年(1886)東京新富座で9世市川団十郎初演

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世界大百科事典 第2版

かっぽれ
俗曲,巷間舞踊。俗曲としては文政年間(1818‐30)に行われはじめ,幕末に流行した。民謡《鳥羽節》が変化した〈の暗いのに……〉が元歌で,曲名は囃子詞〈かっぽれ,かっぽれ,甘茶でかっぽれ〉に由来する。幕末の流行に乗じ,願人坊主住吉踊に〈かっぽれ〉ほか俗曲の〈ヤアトコセ〉〈姉(あね)さん本所かえ〉〈深川〉などを交えて踊ったことから〈かっぽれ〉の名で大道芸として流行。1878年ころからは寄席でも踊られ,初坊主や豊年斎梅坊主が得意とした。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

かっぽれ
カッポレ〱甘茶でカッポレという囃子詞からの名 幕末から明治にかけて流行した俗謡と踊り。鳥羽節から願人坊主の住吉踊りに取り入れられて大道芸とされ、豊年斎梅坊主らによって座敷芸となった。
を取り入れた歌舞伎舞踊の通称。現行のものは河竹黙阿弥作詩による常磐津「初霞空住吉はつがすみそらもすみよし」。

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(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

かっぽれ
かっぽれ
俗曲。幕末、江戸で願人坊主たちが白の着付、浅黄の投頭巾(ずきん)、赤緒(あかお)の草履(ぞうり)で、二階傘を立て拍子木をたたいて踊った大道芸。名称の由来は、天保(てんぽう)期(1830~44)に流行した『鳥羽節(とばぶし)』の囃子詞(はやしことば)「わたしゃお前にかっ惚(ぽ)れた」によるものとも、一説にはイタリア民謡「カポーレン」の転訛(てんか)ともいう。大坂・住吉神社の御田植(おたうえ)神事から出た住吉踊「やあとこせ」の流れで、「かっぽれ、かっぽれ、甘茶でかっぽれ」の歌詞を特徴とし、豊年踊に卑俗滑稽(こっけい)な踊りを混ぜたもの。1877年(明治10)ごろから寄席(よせ)にも進出し、十数年間はとくに盛んであった。86年1月、東京新富(しんとみ)座で『初霞空住吉(はつがすみそらもすみよし)』として9世市川団十郎が風俗舞踊化したものが今日に伝わる。[如月青子]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

かっぽれ
[1] 〘名〙 「カッポレカッポレ甘茶でカッポレ」というはやしことばのある俗謡に合わせて踊るこっけいな踊り。また、その歌。幕末に起こり、明治中期ごろ全盛をきわめた。豊年踊りあるいは住吉踊りから出たものという。大道芸であったが、歌舞伎の所作事になり、寄席演芸にもなった。
※東京絵入新聞‐明治一八年(1885)一月一〇日「時に両君、僕がステテコやカッポレを船の艗(みよし)でひと踊御覧に入れん」
[2] 歌舞伎所作事。常磐津。河竹黙阿彌作詞。明治一九年(一八八六)新富座初演。本名題「初霞空住吉(はつがすみそらもすみよし)」。

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