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かるさん

日本大百科全書(ニッポニカ)

かるさん
かるさん / 軽衫

山袴(やまばかま)の一種。現在、長野県木曽(きそ)山中をはじめ中部地方の農村で着用されている、労働着の下衣。その形態は縞(しま)木綿を用いて山袴をつくり、袴の裾(すそ)にひだをとり、その下端に横ぎれを使って裾継(すそつぎ)がつけてあるのが特色。そのほかは、他の山袴と同じである。かるさんということばはポルトガル語のカルソンcalçāo(半ズボン)からきたもので、安土(あづち)桃山時代に来日した南蛮人の下衣に似ているところから名づけられたもの。当時の文献をみると、織田信長をはじめ、豊臣(とよとみ)秀吉、徳川家康も着用し、その類型は、仙台の伊達(だて)家の遺品からも推察される。江戸時代初期には、武士の着用が多かったが、中期以降は廃れ、多くは庶民の労働着の下衣として用いられた。当時これを着用した者は、大工、左官、魚屋、呉服屋手代、髪結い床、ろうそく屋などで、式亭三馬の『柳髪新話(りゅうはつしんわ)浮世床』のなかには、これをはいた髪結い床の主人がみられ、浮世絵では魚河岸(うおがし)の魚屋にその姿がみられる。なお、このような職人たちが集まって行う無尽のことを「かるさん無尽」とよんだ。

[遠藤 武]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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