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ちらし

世界大百科事典 第2版

ちらし
日本の芸能・音楽の用語。〈チラシ〉〈〉とも書かれる。楽曲の構成上,終結部ないし付加的な部分についていわれるもので,〈気分を散らす〉という言葉から出たものともいわれる。とくに歌舞伎舞踊や地歌・箏曲では,それぞれ一定の特徴をもつ構成部分をいう。民俗芸能でも,特定のの終結的な型や付加的な歌についていう。歌舞伎舞踊およびその伴奏三味線音楽では,終曲部の〈段切(だんぎれ)〉の直前の部分をいい,テンポが速く,動きも激しく,囃子がつく場合は,大小鼓が類型的なにぎやかな手を奏する。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

ちらし
広告・宣伝を目的として配布される1枚ものの小型印刷物。別名ビラともいい,商業広告に用いるものをさすのがふつうである。ビラは,ラテン語のbulla(英語でbill)からきたもので,一片の紙のことだが公式文書を意味した。世界最初の手書きビラはローマ時代の本屋の店頭にみられる。また印刷ビラの最初は,1477年イギリスの出版業者カクストンの《サルズバリーのパイ》という宗教書の広告である。日本ではビラは近世に江戸で引札(ひきふだ),大坂ではちらしで通っていた。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

ちらし
ちらし
一枚ものの小型印刷広告。引札(ひきふだ)、びらともいう。英語のbillは公文書についている印章を意味する中世ラテン語のbullaに由来し、広告を意味するようになったのは1470年代という。世界に知られる手書きの最初のびらはローマ時代の本屋の店先に、また最初の印刷びらは、イギリスのカクストンの『サルズバリーのパイ』(1477)という宗教書の広告であると伝えられている。日本では宝永(1704~11)ごろに始まって文化・文政(1804~30)期から盛んに出回り、江戸では引札、大坂ではちらしで通っていた。店開きなどで贈るおめでたいものを江戸では「絵片(えびら)」といった。主として引札は配る広告、びらは貼(は)る広告というように区別していた。
 ちらしあるいは引札は、初め「安売り札回し」といって安値で売る宣伝のために用いられたが、のちには開店披露や売り出しのために、市街の辻々(つじつじ)、湯屋、髪結い床、あるいは神社・仏閣、地蔵、道祖神などにまで貼付(ちょうふ)された。商品が出回り、庶民の購買力が高まって、不特定多数を相手とする商業への転換期にあった江戸後期では、このちらしが戯作者(げさくしゃ)たちの腕の振るいどころであった。平賀源内の土用のうなぎや嗽石香(そうせきこう)(歯みがき粉)、滝沢馬琴(ばきん)の神女湯(しんにょとう)、奇応丸、十返舎一九(じっぺんしゃいっく)の浴衣(ゆかた)地、為永春水(ためながしゅんすい)の伊勢(いせ)屋(茶屋)、山東京伝(さんとうきょうでん)の松桂庵(しょうけいあん)(そば屋)、式亭三馬(しきていさんば)の江戸の水(化粧品)などのちらしは後世にも残る傑作である。
 現代のちらしは、地域広告主のエリア・マーケティングの一手段として、折込広告を中心に行われ、新聞社も地域広告版あるいはフリー・ペーパーの発行などで対応している。[島守光雄]
『増田太次郎著『引札 繪びら 錦繪廣告』(1976・誠文堂新光社)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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