●にかわ
栄養・生化学辞典
にかわ
出典:朝倉書店
Copyright (C) 2009 Asakura Publishing Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
日本大百科全書(ニッポニカ)
にかわ
にかわ / 膠
glue
不純物を含んだ低品質のゼラチンをいう。以前は「にべ」ともいった。にかわは、魚の皮や浮肚(ふと)(うきぶくろ)、ウシ、ウマ、ブタなどの骨や皮などの動物性の材料を、いったん石灰水に浸漬(しんし)してから熱水で抽出し、結締組織から得られるコラーゲンやゼラチンなどの部分分解物を集めて濃縮・冷却して固めたもの(ゲル)である。黄褐~帯褐色を有する。接着剤のほか、墨や岩絵の具などの保護コロイドとして利用される。湯煎(ゆせん)にかけて水溶液(ゾル)としてから用いる。接着性はきわめて優れているが、耐水性の点では、新しいうちはあまり十分ではない。能『草紙洗小町』のように、新しい墨は洗い落とせるが、古墨は紙に固着して洗っても落ちないことからもこの特性がよくわかる。
[山崎 昶]
出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
「にかわ」の用語解説はコトバンクが提供しています。
●にかわの関連情報