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にて【ニテ】

デジタル大辞泉

にて[格助]
[格助]《格助詞「に」+接続助詞「て」から》名詞、活用語の連体形に付く。
場所を表す。…において。…で。「面接は本社にて行います」
「わづかに二つの矢、師の前―一つをおろかにせんと思はんや」〈徒然・九二〉
時・年齢を表す。…の時に。…で。「本日は午後五時にて閉館します」
「長くとも、四十(よそぢ)にたらぬほど―死なんこそ、めやすかるべけれ」〈徒然・七〉
手段・方法・材料を表す。…によって。…で。「飛行機にて任地へ赴く」
「すべて、月、花をば、さのみ目―見るものかは」〈徒然三七〉
理由・原因を表す。…によって。…で。「病気にて欠席いたします」
「御物の怪(け)―、時々悩ませ給ふこともありつれど」〈・若菜上〉
資格を表す。…として。
「ただ人(うど)―おほやけの御後見(うしろみ)をするなむ、ゆく先も頼もしげなめる」〈桐壺
[補説]中世以降「で」に音変化して現代語に及ぶ。なお、「にて」は、現代語でも文語的表現あるいは改まった表現に用いる。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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に‐て[連語]
[連語]
《完了の助動詞「ぬ」の連用形+接続助詞「て」。上代語》…てしまって。…てしまっていて。
「老い―ある我(あ)が身の上に」〈・八九七〉
《断定の助動詞「なり」の連用形+接続助詞「て」》
…であって。…という状態で。
「望月の明(あか)さを十あはせたるばかり―、ある人の毛の穴さへ見ゆるほどなり」〈竹取
(下に補助動詞「あり」「おはす」などを伴って)…で。…として。
「大路見たるこそ、祭り見たる―はあれ」〈徒然・一三七〉

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大辞林 第三版

にて
( 格助 )
〔格助詞「に」に接続助詞「て」の付いたものからという〕
現代語の「で」に相当する語。
場所や時を表す。において。で。 「十二-御元服したまふ/源氏 桐壺」 「しづかならん所-自害せんとて/平家 9
手段・方法・材料を表す。でもって。 「深き河を舟-渡る/更級」 「女のはける足駄-作れる笛には/徒然 9
原因・理由を表す。によって。 「我朝ごと夕ごとに見る竹の中におはする-知りぬ。子となり給ふべき人なめり/竹取」 〔現代語でも、「これにて」などの形で、文章語や改まった場合などに用いられることがある。「これ-会を終了いたします」「これ-失礼いたします」〕

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

にて
( 連語 )
〔断定の助動詞「なり」の連用形「に」に接続助詞「て」の付いたもの〕
指定の叙述を中止して、下に続ける。であって。で。 「なさけある人-、瓶かめに花をさせり/伊勢 101」 「阿難は有学の人-智恵浅し/今昔 3
(多く「…を…にて」の形で)…として。…にして。 「そひ臥し給へる御火影いとめでたく、女-見たてまつらまほし/源氏 帚木」 「天下を保つ程の人を、子-持たれける/徒然 184
(「あり」「候ふ」などの補助用言を伴って)断定的な陳述を表す。…で(ある)。 「二条の后の、まだ帝にも仕うまつり給はで、ただ人-おはしましける時のことなり/伊勢 3」 「此の風は追手-候へども、普通にすぎたる風で候/平家 11
〔完了の助動詞「ぬ」の連用形「に」に接続助詞「て」の付いたもの〕 動作・作用が完了したままの状態にあることを表す。…してしまっていて。…していて。 「梅の花咲きて散りなば桜花継ぎて咲くべくなり-あらずや/万葉集 829

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精選版 日本国語大辞典

に‐て
〘格助〙 (格助詞「に」に接続助詞「て」の付いたもの) 口語の「で」に当たる。
(イ) 場所や時を指示する。
※万葉(8C後)三・四三九「還るべく時は成りけり京師(みやこ)爾而(ニて)誰が手本(たもと)をか吾(わが)枕かむ」
※平家(13C前)一「忠盛三十六にてはじめて昇殿す」
(ロ) 手段・方法・材料などを示す。
※更級日記(1059頃)「深き河を舟にて渡る」
※徒然草(1331頃)九「女のはける足駄にて作れる笛には」
(ハ) 原因・理由を示す。
※竹取(9C末‐10C初)「竹の中におはするにて知りぬ」
[語誌]中世初に「にて」が変化して「で」の形を生じ、現代語の「で」にいたる。→(一)

出典:精選版 日本国語大辞典
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に‐て
[1] (断定の助動詞「なり」の連用形「に」に接続助詞「て」の付いたもの)
① 「なり」の叙述を中止して、下に続ける。…で。…であって。
※万葉(8C後)一・二二「河上(かはのへ)のゆつ岩群(いはむら)に草生(む)さず常にもがもな常娘子(とこをとめ)煑手(にて)
※徒然草(1331頃)一一三「数ならぬ身にて、世の覚えある人を、へだてなきさまに言ひたる」
② (「あり」「なし」「はべり」「候ふ」などの補助用言を伴って) 断定的な陳述を表わす。…で(ある)。
※伊勢物語(10C前)二一「二条の后の、まだ帝にも仕うまつり給はで、ただ人にておはしましける時のこと也」
③ (多く「…を…にて」の形で) …として。…にして。
※伊勢物語(10C前)七七「けふのみわざを題にて、春の心ばへある歌たてまつらせ給ふ」
[2] (完了の助動詞「ぬ」の連用形「に」に接続助詞「て」の付いたもの。中止に用い、また、「あり」などに続ける) 動作・作用が完了したままの状態にあることを表わす。…してしまっていて。…していて。→にたり
※万葉(8C後)一四・三四八一「あり衣(きぬ)のさゑさゑしづみ家の妹に物言はず来(き)爾弖(ニテ)思ひ苦しも」
※源氏(1001‐14頃)明石「みづから、かく田舎(ゐなか)の民となりにて侍り」
[語誌](一)は「にして」と同義と認められるが、上代では用例が少ない。中古では「にして」が主として漢文訓読系に、「にて」は和文系に多く用いられた。

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