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【ヘ】

デジタル大辞泉

へ[五十音]
五十音図ハ行の第4音。咽頭の無声摩擦子音[h]と母音[e]とから成る音節。[he]
平仮名「へ」、片仮名「ヘ」は、ともに「部」の旁(つくり)「阝」の草体から。
[補説](1) 「へ」は、古くは両唇の無声摩擦子音[Φ]と母音[e]とから成る音節[Φe]であり、さらに奈良時代以前には[pe]であったかともいわれる。室町時代末までは[Φe]であったが、江戸時代に入り、[he]となった。(2) 「へ」は、平安時代半ば以後、語中語尾では一般に[we][je]と混同し、室町時代末には[je]と発音されたが、のちさらに[e]と発音されるようになった。これらは歴史的仮名遣いでは「へ」と書くが、現代仮名遣いでは、助詞「へ」以外はすべて「え」と書く。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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へ[感]
[感]
応答のとき、軽くへりくだった気持ちを示して発する声。「、恐れ入ります」
こばかにする気持ちを表すときに発する声。ふん。へん。「、つまらないことを言うね」

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へ[格助]
[格助]《現在では「え」と発音する》名詞に付く。
動作・作用の移動・進行する目標地点・方向を表す。…の方向に向かって。…の方へ。「西向かう」
「今日(けふ)、車、京―とりにやる」〈土佐
動作・作用の行われる場所・帰着点を表す。…に。「庭物を捨てるな」「父も母も留守のところ訪ねてきた」
「十月十四日、関東―下着(げちゃく)」〈平家・八〉
動作・作用の向けられる相手・対象を表す。…に対して。…に。「父送った手紙」「お母さんよろしくお伝えください」
「われらが主の太政入道殿―、いかで参らであるべき」〈平家・二〉
[補説]「あたり」の意を表す名詞「辺(へ)」から転じたもの。本来は「に」が場所や動作・作用の帰着点を静止的に指示するのに対し、「へ」は、動作・作用の向かう目標を移動的に指示する傾向が強い。しかし、平安時代末ごろから、23の用法が生まれ、「に」との境界がしだいにあいまいになる。

出典:小学館
監修:松村明
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大辞林 第三版

五十音図ハ行第四段の仮名。声門摩擦音の無声子音と前舌の狭母音とから成る音節。
平仮名「ヘ」、片仮名「ヘ」は、ともに「部」の旁つくり「⻏」の草体から。 〔 (1) 「へ」の頭子音は、古くは両唇摩擦音の無声子音であり、さらに奈良時代以前には両唇破裂音であったかといわれる。中世末期まで両唇摩擦音であったが、近世以降現代語と同じ音になった。 (2) 「へ」は平安時代半ば以降、語中語尾では一般に「ゑ」「え」と同じ音になった。これらは、歴史的仮名遣いでは「へ」と書くが、現代仮名遣いでは、助詞「へ」以外はすべて「え」と書く。 (3) 奈良時代までは、上代特殊仮名遣いで甲乙二類の別があり、発音上区別があったとされる〕

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

( 感 )
へい(感)」に同じ。
相手をこばかにしたときに発する語。へん。 「 -、あの人が大臣だなんて」 → へえ

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( 格助 )
〔現在では「え」と発音。「あたり」の意の名詞「へ(辺)」から〕
動作・作用の向けられる方向を示す。 「東-進む」 「佐渡-佐渡-と草木もなびく」 「秋風に大和-越ゆる雁がねはいや遠ざかる雲隠りつつ/万葉集 2128
動作・作用の向けられる対象を示す。 「君-のお願い」 「当局-陳情する」 「巻物三巻を作りて、院-まゐらせけれども/平治 上・古活字本
動作・作用の帰着点を示す。 「東京-着く」 「山頂-たどりつく」 「また仁和寺-帰りて、親しきもの、老いたる母など、枕上によりゐて/徒然 53
動作・作用の行われる場所を示す。 「使いの者が玄関-来ています」 「郎等ガオ庭-祗候しこうツカマツッタコトモ/天草本平家 1
(「…たところへ」「…ているところへ」などの形で)動作・作用の行われる事態を表す。 「ちょうど寝たところ-、お客が来た」 「風呂にはいっているところ-、電話がかかってきた」 〔 (1) 上代からある語で、 すなわち移動性の動作の目標を示すのが原義。 (2) は中世以降見られるようになったもの。「へ」は、時代のくだるに従ってその用法を拡大し、現代では同用法の「に」とともに広く用いられるようになった。しかし、「へ」は「に」にくらべて、その方向指示性・移動性をより強く表す語であるといえる〕 → に(格助)

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日本大百科全書(ニッポニカ)


五十音図第6行第4段の仮名で、仮名の「へ」は「部」のつくり部分の草体からなり、片仮名もその体である。万葉仮名には2類あって、甲類に「敝、幣、弊、蔽、平、弁、反、陛(以上音仮名)、重、部、隔(以上訓仮名)」、乙類に「倍、陪、閇、閉、拜、俳、沛、杯(以上音仮名)、經、(以上訓仮名)」などが清音に使われ、濁音仮名としては、甲類に「弁、便、別、辨、謎(以上音仮名)、部(訓仮名)」(「弁、部」は清濁両用)、乙類に「倍、毎(以上音仮名のみ)」などが使われた。ほかに草仮名としては「(部)」「(邊)」「(遍)」「(幣)」などをくずしたものがある。音韻的には/he/(濁音/be/、半濁音/pe/)で、喉頭(こうとう)無声摩擦音[](両唇有声破裂音[b]、両唇無声破裂音[p])を子音にもつ。[上野和昭]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

〘感動〙
① 相手をこばかにするときに発することば。ふん。へん。
※虎寛本狂言・八尾(室町末‐近世初)「すれば汝は又五郎が為には小舅か。さ様で御座る。へ、又五郎が女房も知れた」
② 相手の言行に答えたり釈明したり注意をひいたりする時、軽くへりくだった気持で発することば。
※大寺学校(1927)〈久保田万太郎〉四「酌をする。〈略〉『へ、おそれ入ります』」

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〘格助〙 (現在では「え」と発音する) 体言を受け、それが下の用言に対して連用修飾になることを示す。→語誌(1)。
移動性動作の目標を示す。古くは「遠くへ」の気持を含む。→語誌(2)。
※古事記(712)下・歌謡「沖へには 小舟連(つら)らく くろざやの まさづ子吾妹(わぎも)(ヘ)下らす」
※土左(935頃)承平四年一二月二七日「都と思ふをものの悲しきはかへらぬ人のあればなりけり」
② 動作・作用の帰着点を示す。→語誌(3)。
※源氏(1001‐14頃)横笛「対渡り給ぬれば、のどやかに御物語などきこえておはする程に、日暮れかかりぬ」
※宇治拾遺(1221頃)九「ここにやどりたる人の、〈略〉いぬるが、あすここ帰りつかんずれば」
③ 動作・作用のおよぶ対象・方向を示す。→語誌(3)。
※源氏(1001‐14頃)須磨「二条院たてまつり給」
※平家(13C前)一二「鎌倉殿より公家申されたりければ」
④ 物を移動させるときの帰着点を示す。→語誌(4)。
※延慶本平家(1309‐10)三本「水をだにも喉入給はず」
※徒然草(1331頃)一〇六「聖の馬を堀落してげり」
⑤ 動作の結果を示す。
※寛永刊本蒙求抄(1529頃)一「皆手下なったぞ」
[語誌](1)語源は、「古事記‐下・歌謡」の「大和幣(ヘ)に行くは誰が夫隠津(こもりづ)の下よ延(は)へつつ行くは誰が夫」、「万葉‐三六四〇」の「都辺(へ)に行かむ舟もが刈り薦の乱れて思ふこと告げ遣らむ」のような「あたり」を意味する名詞「へ」にあり、上代には名詞か助詞か判別し難いものもあるが、次の例はまだ名詞と考えられる。「書紀‐欽明二三年七月・歌謡」の「韓国の城の上に立ちて大葉子は領巾(ひれ)振らすも大和陛(ヘ)向きて」、「万葉‐七二」の「玉藻刈る沖敝(ヘ)は漕がじしきたへの枕のあたり忘れかねつも」など。なお宣命や訓点語には用いられず、中古以後の和歌にも極めて少ないが、これも格助詞「へ」の成立が新しく、口頭語的であったためであろう。
(2)①の用法は、上代および中古前期では、言語主体の現在地点から遠く離れた場所に向かって移行する場合にだけ用いられ、「遠くへ」という気持を担っていると考えられるが、院政期以後その気持が薄れ、「ここへ」「こなたへ」など、自分の近くへの移動の場合にも用いられるようになる。
(3)②③の用法が盛んに用いられるのは中世以降である。但し、中古にもその早い例が僅かながら見られる。
(4)④の用法は中世に現われ、近世以後は豊富に用いられる。
(5)助詞「へ」は時代とともに①から④へとその用法を拡大し、勢力を増し、現代では同用法の「に」をしのぐに至っている。

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