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やもめ

世界大百科事典 第2版

やもめ
元来,〈やもめ〉の語は《日本書紀》などには寡婦の字があてられ,夫をなくした女,夫のない独身の女を意味し,妻をなくした男は〈やもお〉と呼ばれ,鰥の字があてられた。一方,〈女やもめに花が咲く,男やもめにうじ)がわく〉というにみられるように,〈やもめ〉という言葉は男女双方をさすこともあり,また,結婚せずに独身を通す者に対して用いられることもある。本項目では,配偶者を失って,その後再婚しないでいる者について記述する。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

やもめ
やもめ
もともとは女性に対して用いられていたが、今日では、性別を問わず、配偶者の死により独身となった者をさすのに用いられる傾向がある。やもめの社会的地位や運命は、社会ごとに一様ではない。一般に寡婦に対しては、再婚などの問題に関し、男やもめに対するよりも厳しい拘束が課せられているのが普通であるが、これは社会での女性の従属的地位の現れである。寡婦の再婚をまったく禁じている社会もあり、インドのヒンドゥー教徒の間では、夫を火葬する薪(まき)の上で殉死することを妻に要求する風習すらあった。これとは逆に、狩猟採集民であるオーストラリアのティウィの間では、寡婦は亡夫の葬式の席上で再婚する習わしがあった。食料採集に経験を積んだ女性は、一家の貴重な養い手として、若者たちの間で大いに望まれていたためである。一般に寡婦の再婚が認められている社会でも、寡婦がふたたび婚姻可能な地位につくためには、一定期間の喪に服さねばならないのが普通である。この間彼女は象徴的な形で共同体の生活からは隔離された生活を送る。ニューギニアのエトロの人々の間では、寡婦はけがれた存在とされ、彼らの共同生活の中心からは外され、特定の場所を割り当てられたうえに、食事にも種々の制限が加えられる。
 母系社会では、寡婦は一般に自己の所属する出自集団に復帰するが、父系社会では、しばしば亡夫の親族の一人と再婚することがある。レビレート婚もこの一つで、亡夫に子供がなかった場合、寡婦は亡夫の弟と再婚し、生まれてくる子供は亡夫の子供とみなされるというものである。南スーダンのヌエルの人々の間では、寡婦の意志が尊重され、もしこうした再婚に同意しなければ他に自由に恋人をもつことが許されているが、その場合も、生まれてくる子供は亡夫の子供として扱われる。父系社会でより一般的なものとしては、寡婦が亡夫の相続人の一人(男には複数の相続人がいる)によって相続される寡婦相続の制度がある。[濱本 満]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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