●らゆ【ラユ】
デジタル大辞泉
らゆ[助動]
[助動][らえ|らえ|○|らゆる|○|○]《上代語》下二段・サ変動詞の未然形に付く。可能を表す。…られる。…できる。→ゆ
「妹(いも)を思ひ寝(い)の寝らえぬに秋の野にさ雄鹿(をしか)鳴きつ妻思ひかねて」〈万・三六七八〉
[補説]「らる」に先行する助動詞。活用・意味ともに「ゆ」に準じて考えられるが、用例は少なく、「い(寝)の寝らえぬに」という例にほとんど限られる。
「妹(いも)を思ひ寝(い)の寝らえぬに秋の野にさ雄鹿(をしか)鳴きつ妻思ひかねて」〈万・三六七八〉
[補説]「らる」に先行する助動詞。活用・意味ともに「ゆ」に準じて考えられるが、用例は少なく、「い(寝)の寝らえぬに」という例にほとんど限られる。
出典:小学館
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精選版 日本国語大辞典
らゆ
〘助動〙 (活用は「らえ・らえ・〇・らゆる・〇・〇」。下二段型活用。下二段動詞の未然形に付く。可能の助動詞) 可能の意を表わす。
※万葉(8C後)四・六三九「吾が背子がかく恋ふれこそぬば玉の夢(いめ)に見えつつ寐不所宿(いねらえず)けれ」
[補注]四段動詞に付く「ゆ」とともに、「ゆ」‐「らゆ」の組をなして、「る」‐「らる」の組に対応するものと考えられる。しかし「ゆ」に比べ用例、用法が少なく、上代では下二段動詞「寝(ぬ・いぬ)」に付いた未然形の例「いねらえぬ」「いのねらえぬ」の形で、不可能の意を表わすものしか見られない。
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