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アカイア人【アカイアじん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

アカイア人
アカイアじん
Achaioi; Achaeans
古代ギリシアの一種族。ホメロスの詩篇で,ダナオイ,アルゲイオイなどとともに用いられたトロイ遠征のギリシア人の呼称。ただし,アキレウスの国の人々に関してのみ使われている。ホメロスによるアカイア人の居住地は,前 14~13世紀のミケーネ文明の栄えた地域と一致していることなどから,アカイア人はミケーネ文明のにない手である人々と同時代,すなわちエーゲ海世界へ登場した最初のギリシア人であったと考えることもできる。歴史時代のペロポネソス半島北部のアカイア人の言語がドーリス方言に近いことから,おそらくミケーネ時代後期に勢力を強めたドーリス人に比較的近い種族であろう。歴史時代のアカイアは2地方あり,その一つ,ペロポネソス半島北岸のアカイア諸市は前 700年頃,南イタリアにシュバリス,クロトナなどの植民市を建設した。もう一つのアカイアはテッサリア南部の一地方であるが,このアカイア人はギリシア史において重要な存在とはならなかった。

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デジタル大辞泉

アカイア‐じん【アカイア人】
《〈ギリシャAchaioi》前2000年ごろから、ペロポネソス半島北部に定住したギリシャ人。クレタ文明の影響を受けて、ミケーネ文明を生んだ。

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世界大百科事典 第2版

アカイアじん【アカイア人 Achaeans】
古代のギリシア人の一派で,ギリシア語ではアカイオイAchaioi。ホメロスの詩ではテッサリアの住民からおこったギリシア人一般がこうよばれている。前1400‐前1200年のヒッタイトエジプトの碑文に,この名に由来すると思われる種族名が見え,それは当時のギリシア人を指すと考えられている。歴史時代のギリシアではテッサリア南東部とペロポネソスのコリントス湾岸(シキュオンからエリスまで)の住民がこの名でよばれ,シュバリス,クロトンなど,南イタリアに植民市を建設した。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

アカイア人
あかいあじん
Achaioi

歴史的には、紀元前16世紀ごろよりきわめて高度な文化を発展させたミケーネ時代のギリシア人の呼称。すでに前14~前12世紀のヒッタイトやエジプトの文書にAiyavā,Ekeshの名称でアカイア人がみいだされるとの説もあるが、さだかでない。ホメロスの叙事詩では、アカイア人という呼称はもっぱらギリシア人の総称の一つとして用いられている。伝説によると、彼らは、ドーリア人の侵入後、一部はレスボス島近辺の小アジア方面やキプロス島などに移住した。歴史時代には、テッサリアの南東部やペロポネソス半島北部の、西はエリス、北東はシキオンの間の地方の住民として知られていた。ギリシアの植民時代(前8~前6世紀)おもに南イタリアに植民し、シバリスやクロトンなどの重要都市を設立した。このほか、彼らは、初期の歴史では大きな役割を果たさなかったが、前3~前2世紀にはアカイア同盟の中心勢力としてギリシア世界で大きな影響力を発揮した。前146年以降、他のギリシア人と同様にローマの支配下に入った。

[真下英信]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

アカイア‐じん【アカイア人】
〘名〙 (アカイアはAkhaia) 紀元前二千年ごろギリシアに南下して、テッサリアからペロポネソス地方に定住したギリシア人。ミケーネ文明を発達させた。

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旺文社世界史事典 三訂版

アカイア人
アカイアじん
Achaeans
古代ギリシア人の一派の呼称
詩人ホメロスは,トロヤ戦争に参加したギリシア人をすべてアカイオイ(Achaioi)と呼んでおり,前1200年ごろドーリア人が南下して定着する以前にギリシアの地にはいっていたギリシア人の総称と考えてよい。前1600〜前1200年にミケーネ文明を生んだのもアカイア人であり,同時代のヒッタイトは彼らをアッヒャーヴァ(Achchijawa)と呼んだ。後世のペロポネソス半島北部のアカイア地方の住民と混同してはならない。

出典:旺文社世界史事典 三訂版
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