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アカゲザル

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

アカゲザル
Macaca mulatta; rhesus monkey
霊長目オナガザル科。体長約 50cm,尾長約 25cm。毛は赤褐色で,北方のものは長くて密。地上または樹上性で,数十頭の群れをつくって人家近くや林にすむ。雑食性で,果実,木の芽,種子トカゲ小鳥昆虫類などを食べる。群れの構造は中心部と周縁部に分れ,普通中心部にリーダーと,子供がいて,周縁部に並み雄がいる。インド,東南アジア分布し,ヒマラヤでは標高 2000~3000mの高地にもすむ。実験動物として重要。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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朝日新聞掲載「キーワード」

アカゲザル
体長50~60センチ。アジア大陸原産で腰の部分が赤く下半身は赤褐色、尾は約25センチ(ニホンザルは約10センチ)。ニホンザルと交雑すると、尾が短くなったり体色が変わったりするが、交雑が進むと外見では区別できないこともある。遺伝子でも、ニホンザルとアカゲザルは共通祖先を持つと見られ、完全に区別できる遺伝子は少なく、3代目以降は検出不可能になるとされる。
(2016-02-23 朝日新聞 朝刊 ちば首都圏・1地方)

出典:朝日新聞掲載「キーワード」

世界大百科事典 第2版

アカゲザル【rhesus monkey】
霊長目オナガザル科の旧世界ザル(イラスト)。英名リーサスモンキー。分布域も広く,個体数も多く,もっとも繁栄しているサルの1種である。人間の血液型Rh因子とは,アカゲザルの英名に由来し,アカゲザルの血液にある抗原と共通のものをもっているかかによって,RhとRhが区別される。入手しやすく,飼育も容易であることから,医学,生理学,心理学などの分野で各種の実験に広く用いられている。アカゲザルの分布は,インド亜大陸の北半からインドシナ北部,中国大陸の南半分にわたっている。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

アカゲザル
あかげざる / 赤毛猿
rhesus monkey
[学] Macaca mulatta

哺乳(ほにゅう)綱霊長目オナガザル科の動物。英名リーサスモンキー、別名をベンガルザルともいう。パキスタン以東、インダス川上流と揚子江(ようすこう)河口を結ぶ線より南のアジアに分布する。ただし、同属のボンネットザルM. radiataがすむインド半島南部と、カニクイザルM. fascicularisがすむ東南アジアの島々には分布していない。マカック属ではもっとも広域に分布し、また森林地帯から比較的乾燥した地域まで、多様な環境にすんでいる。とくにインドでは、ヒンドゥー教の宗教上の理由で保護されており、村落の周囲や、寺院の境内、駅など町中でも普通にみられ、個体数はむしろ森林の中より多いという。しかし村落の近くでは、彼らが畑の作物を荒らすので人間との対立関係が厳しくなり、減少の傾向を示している。体毛は背側が赤褐色で、腹側は白い。体長50センチメートル、尾長25センチメートルで、体重は7~8キログラムになる。食性は果実、木の芽など植物性食物を中心とする雑食性で、昆虫、トカゲなど小動物も食べる。昼行性で、泳ぎがうまい。10~80頭の群れをつくり、群れには数頭の雄と、その約2倍の雌が含まれていて、雄の間には明確な順位がある。群れには決まった遊動域があり、隣接群との間には優劣関係が認められる。

 飼育が容易なこともあって、古くから医学や心理学などの分野で実験動物として広く用いられ、脳の構造や各種の生理値がもっとも詳しく知られたサルである。また、1938年にインドからカリブ海のサンチアゴ島に送られたアカゲザルの群れを対象として、アメリカの霊長類学者カーペンターC. R. Carpenter(1905―1975)が行った性関係の研究は、第二次世界大戦後盛んになった霊長類の生態学的、社会学的研究の先駆をなす画期的な業績の一つとして有名であり、この島では今日も引き続いて研究が行われている。

[川中健二]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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