●アカシア
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
アカシア
Acacia
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デジタル大辞泉
アカシア(acacia)
1 マメ科アカシア属の常緑樹の総称。葉は羽状複葉。花は黄色、まれに白色で、多数集まって穂状に咲く。オーストラリアを中心に約650種が分布。ギンヨウアカシア・アラビアゴムノキなどが含まれる。
2 ハリエンジュの俗称。花は白い。にせアカシア。《季 花=夏》
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デジタル大辞泉プラス
アカシア
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世界大百科事典 第2版
アカシア【wattle】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
アカシア
あかしあ
[学] Acacia
マメ科(APG分類:マメ科)アカシア属の樹木の総称。日本で一般にアカシアとよぶのは本属とは別で、ハリエンジュ属Robiniaのニセアカシアのことをさす。本属はオーストラリアに多く、アフリカ、アラビア、アメリカなどの熱帯、亜熱帯に約650種分布する。常緑樹で、葉は互生し、小葉の小さい2回羽状複葉の葉をもつか、または、葉柄が平たく変形した仮葉が単葉状になる。花は小球形の頭状に集まり総状花序をなす。花弁は小さく、花弁よりはるかに長い雄しべが多数あって目だつ。果実はさやになり、数珠(じゅず)状または円筒状。一般に根粒菌をもち、やせ地でもよく育ち、日本でも数種が観賞用に暖地で栽培されている。種子は堅いので熱湯処理すると発芽しやすい。
[小林義雄 2019年10月18日]
種類
フサアカシアA. dealbata Linkはオーストラリア南部、タスマニア島原産で、葉は2回羽状複葉で羽片は13~25対あり、初め銀白色で後に灰緑色になる。2~3月に濃黄色頭状の花球が30個以上ついて開く。切り花用や庭木に植え、東京でも寒風を避ければ戸外で越冬する。ギンヨウアカシア(ハナアカシア)A. baileyana F.v.Muell.はオーストラリア原産で、葉は銀灰色の2回羽状複葉で3~4対の羽片がある。2~3月に鮮黄色の花球を多数つけ、切り花用に栽培され、ミモザmimosa(フランス語)とよばれている。葉柄が変形した仮葉をつけるサンカクバアカシア、メラノキシロンアカシア、モリシマアカシアなども栽培されている。本属には有用植物も多く、ソウシジュ、アラビアゴムノキなどがある。
[小林義雄 2019年10月18日]
利用
木材や観賞用以外にも用途は広く、アラビアゴムノキ(アカシア・セネガル)A. senegal (L.) Willd.の幹の分泌物からはアラビアゴムがとれる。同類に東アフリカのステノカルパA. seyal Delile(A. stenocarpa Hochst.)、南アフリカのホリダA. horrida Willd.、アフリカやアラビア半島が原産のアラビアゴムモドキVachellia nilotica (L.) P.J.H.Hurter et Mabb.(A. arabica Willd.)、オーストラリアのフサアカシア(デアルバータ)A. dealbata Linkなどがある。またインドのペグノキ(アセンヤクノキ)A. catechu Willd.の材の煮汁からはカテキュー(阿仙薬(あせんやく))がとれ、収斂(しゅうれん)剤や止血剤、なめし皮料や染料(黒と茶色)に利用される。ほかにキンゴウカン(金合歓)A. farnesiana (L.) Willd.やカベニアVachellia caven (Molina) Seigler et Ebinger(A. cavenia Bert.)の花からは香水がつくられ、ピクナンサA. pycnantha Benth.はゴールデン・ワッツルとよばれてオーストラリアの国花になっている。アカシアの多くは荒れ地の緑化に適し、なかでも深根性のセヤルA. seyal Delileは乾燥地の緑化に有望である。また乾期に茂り雨期に落葉するアルビダFeidherbia albida (Delile) A.Chev.(A. albida Delile)は、熱帯地域での乾期における飼料として注目されつつある。
[湯浅浩史 2019年10月18日]
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精選版 日本国語大辞典
アカシア
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