●アクラガス
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
アクラガス
Akragas; Agrigentum
シチリア島南西部の古代ギリシアの植民市 (アポイキア ) 。現イタリアのアグリジェント。前 580年頃ゲラの市民によって建設され,前6~5世紀僭主ファラリスやテロンのもとに繁栄した。アクロポリス上のアルカイック期神殿群の遺跡はこの時期に属し,哲学者エンペドクレスもこの市の出身である。ローマ時代にはアグリゲンツムと称し,ポエニ戦争で打撃を受けたが,その後また復興し,現在までシチリアの主要都市の一つとして存続してきた。しかし,その面積は古代ギリシア時代に及ばない。
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世界大百科事典 第2版
アクラガス【Akragas】
シチリアの南海岸に前581年ころに建設されたギリシア植民都市。母市はゲラGela。前6世紀後半から農業などによって栄え,僭主テロンの時代(前488‐前473)に最盛期を迎える。しかし,シチリアの征服を意図するカルタゴが前406年この都市を略奪,破壊した。前338年再建されるが,すぐにポエニ戦争の渦中にまき込まれ,第2次ポエニ戦争のとき破壊される。戦後復興しアグリゲントゥムAgrigentumとなるが,以前の重要性はなくなる。
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