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アシエンダ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

アシエンダ
hacienda
ラテンアメリカの私有制大農園。自給自足経済を指向し,労働力は主として債務奴隷によるなど,半封建的・前近代的性格が強い。 16世紀末以来植民地時代を通して次第に発展し,特に 19世紀末の独立以後はインディオ共有地の吸収合併,教会所有地の購入,公有地払下げ政策などによって一層急激に発展,ラテンアメリカにおける典型的な土地所有形態となった。 19世紀末から 20世紀にかけてはプランテーション制的性格も強まってきた。国,地方によりかなりの差があるが,現在古典的タイプのアシエンダは中央アメリカ,アンデス諸国などに多くみられる。他方メキシコボリビアキューバなどでは,土地改革によって部分的ないしは完全なアシエンダの解体が行われた。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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世界大百科事典 第2版

アシエンダ【hacienda】
かつてスペインが支配していた地域における伝統的な大農園をいう。
[ラテン・アメリカ]
 ラテン・アメリカにおける極端な所得格差や貧困の大きな原因は,ラティフンディオlatifundio(大土地所有)の存在にあるが,この大土地所有は一般に大規模な輸出向け商品生産を行うプランテーション型と伝統的なアシエンダ型に分けられる(ブラジルについては〈ファゼンダ〉参照)。アシエンダの特徴は,(1)国内・地域市場向け商品生産と自給生産の並存,(2)資本・技術の欠如,(3)土地の低利用,生産の非能率,(4)間接経営部門(地主―小作関係)の存在,(5)原住民共同体への労働力依存,(6)地主の家父長的支配,があげられる。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

アシエンダ
あしえんだ
hacienda

ラテンアメリカのスペイン系諸国における伝統的大農場。ラテンアメリカの低開発、とりわけ農業の停滞要因としてあげられる大土地所有制(ラティフンディオ)を、プランテーション(輸出用商品作物を栽培する近代的大規模農業経営)とともに構成している。その特徴は、不在地主、商品生産と自給生産の並存、資本や技術の不足、膨大な未耕地の存在、家父長的な地主と小作の関係などにある。その形成は17世紀にさかのぼる。当初もっぱら鉱業に向けられていたスペイン人入植者の経済的関心が、食糧供給者としての原住民共同体の衰退とともにしだいに農業に向けられた。そしてスペイン不況による大西洋貿易の衰退に伴い、資本移動や土地保有の公認などの条件に恵まれて、新たに巨大で複合的な(農牧、農工など)生産組織が形成された。そのおもな変化は、鉱業経済から農業経済への推移とともに労働力の雇用形態にある。すなわち、当初エンコミエンダ制(原住民のキリスト教化を名目に、スペイン国王が植民者に征服地の住民の統治を委託する制度)によって徴募されていた原住民賦役労働力が、原住民人口の激減に伴って維持困難となり、農場主が直接に原住民を雇用し、農場内に定住させる形態(ペオン)をとるようになった。その結果、いっそう原住民共同体の解体が進んだ。またアシエンダは、その発達に伴って前記のペオンとは別の臨時労働力源として、周辺にミニフンディオ(零細経営地)を小作関係などを通じて増殖し、今日のラティフンディオとミニフンディオの二極構造を形成した。

[原田金一郎]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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