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アジソン病【アジソンびょう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

アジソン病
アジソンびょう
Addison's disease
副腎皮質の慢性機能低下を示す疾患。 1855年にイギリスの医師 T.アジソンが初めて記載した。比較的まれな疾患で,原因は副腎結核や特発性副腎萎縮などである。最近は前者によるものはまれである。後者によるものは自己免疫病と考えられる。体重減少,疲労,食欲不振,悪心,皮質粘膜色素沈着,血圧および血糖値の低下などが認められる。いずれも副腎皮質から分泌されるミネラルコルチコイドや,グルココルチコイド欠乏に基づく症状で,治療としては,これらのホルモンの適当量を補給する。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

アジソン‐びょう〔‐ビヤウ〕【アジソン病】
副腎皮質ホルモンの不足によって起こる病気。皮膚が黒ずみ、疲労感、体重低下などが主な症状。1855年、T=アジソンが発表。慢性副腎皮質不全症。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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家庭医学館

あじそんびょう【アジソン病】
 先天的または後天的な副腎皮質機能不全(ふくじんひしつきのうふぜん)によっておこる病気です(「アジソン病」)。低血圧、全身倦怠感(ぜんしんけんたいかん)、胃腸症状、色素沈着などのいろいろな症状が現われます。
 とくに、皮膚および粘膜(ねんまく)にみられる色素沈着は、アジソン病ではもっとも特徴があり、他の症状に先駆けて顔面と手に出現します。顔面では、口腔粘膜(こうくうねんまく)、歯肉(しにく)、舌、口唇(こうしん)、腟口(ちつこう)などに斑状(はんじょう)で褐色調の色素沈着がみられ、手では手掌(しゅしょう)の線状溝(せんじょうこう)(手相をみるときのしわ)が濃褐色に着色します。色素が沈着したところは濃度を増してゆき、日光露出部や接触して摩擦(まさつ)を受けやすい部位には全体的な色素沈着が目立ちます。
 治療は、原因疾患がわかればその治療を行ないます。特発性(とくはつせい)の場合(とくに原因や誘因のない場合)は、副腎皮質(ふくじんひしつ)ホルモンの補充療法を一生続けなければなりません。

出典:小学館
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あじそんびょう【アジソン病 Addison Disease】
[どんな病気か]
 両側の副腎(ふくじん)の皮質が、ともに広い範囲にわたって崩壊し、副腎皮質ホルモンの分泌が低下してくる病気です。
 全身のだるさ(倦怠感(けんたいかん))、脱力、低血圧がおこるほか、全身の皮膚の色が黒くなってきます。
[原因]
 副腎組織などを異物として攻撃するものが体内にできる自己免疫疾患(じこめんえきしっかん)(免疫のしくみとはたらきの「自己免疫疾患とは」)や、結核菌(けっかくきん)の感染が原因であることが多いようです。
[検査と診断]
 血液中の副腎皮質(ふくじんひしつ)ホルモン(コルチゾール)の濃度が低く、下垂体から分泌される副腎皮質を刺激するホルモンの値が上昇しています。
 また、尿に排泄(はいせつ)される副腎皮質ホルモンの代謝産物(使用された後の廃棄物)の量も減ります。
 また、副腎皮質刺激ホルモンを注射してもコルチゾールが増えません。
 以上のことが確認できれば、アジソン病との診断がつきます。
[治療]
 副腎皮質ホルモン(ステロイド)を毎日内服します。
 日常生活の注意としては、塩分は多めにとるようにします。副腎皮質ホルモンの内服は生涯続けなければなりません。そうすれば、ふつうに健康に生活できます。

出典:小学館
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日本大百科全書(ニッポニカ)

アジソン病
あじそんびょう

慢性の副腎(ふくじん)機能不全によっておこる疾患で、1849年イギリスの医師アジソンが発見、1855年に発表した。副腎皮質ホルモンが欠乏するために疲れやすくなり、食欲の低下や体重の減少もみられる。また、皮膚などの色が黒くなり、ことに口中の粘膜に黒いしみができる。女性ではわき毛や陰毛が減少し、男女とも性欲が低下する。原因は自己免疫によるものが多く、副腎の結核や腫瘍(しゅよう)によることもある。血液中の副腎皮質ホルモンを測定し、その値が正常より低ければこの病気の可能性がある。外傷や感染症により、ショック状態に陥ることもあるので注意を要する。副腎皮質ホルモン剤の内服を続けることで、一生元気に生活できる。

[高野加寿恵]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

アジソン‐びょう ‥ビャウ【アジソン病】
〘名〙 イギリスの医師トーマス=アジソンが発表した慢性の疾患で、副腎の結核、悪性腫瘍、梅毒、腰部の損傷などのために内分泌腺である副腎皮質の機能が著しく障害されて起こるもの。メラニン色素がふえて皮膚の色が黒くなるのが特徴。

出典:精選版 日本国語大辞典
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六訂版 家庭医学大全科

アジソン病(慢性副腎皮質機能低下症)
アジソンびょう(まんせいふくじんひしつきのうていかしょう)
Addison's disease (Chronic adrenocortical insufficiency)
(内分泌系とビタミンの病気)

どんな病気か

 副腎皮質ホルモンは生命の維持に必要なホルモンで、健康な人では体の状態に合わせて適切に分泌されています。このホルモンが、何らかの原因で体が必要とする量を分泌できなくなった状態を、副腎皮質機能低下症といいます。

 これには、副腎自体の病気による場合と、副腎皮質ホルモンの分泌を調節する下垂体(かすいたい)の病気による場合とがありますが、アジソン病は、このうち副腎の病気が原因で慢性に経過したものです。

原因は何か

 副腎は両側の腎臓の上、左右に2つありますが、両側の副腎が90%以上損なわれるとアジソン病になります。原因として最も多いのは、結核(けっかく)(副腎結核)と自己免疫によるものです。まれにがんの副腎への転移によるもの、先天性のものなどがあります。

症状の現れ方

 副腎皮質ホルモンには、糖質コルチコイド、鉱質コルチコイド、男性ホルモンがあります。アジソン病では、主に糖質コルチコイド、鉱質コルチコイドの欠損症状が現れます。現れる症状はさまざまですが、主なものとして、①色黒、②倦怠感(けんたいかん)、脱力感、③体重減少、④胃腸症状(食欲不振、便秘、下痢)、⑤低血圧、⑥低血糖などがあげられます。また精神症状(不安、集中力の低下など)や腋毛(えきもう)恥毛(ちもう)の脱落などもしばしば認められる症状です。

 自己免疫が関係する特発性(とくはつせい)アジソン病の場合、甲状腺疾患や糖尿病、貧血、真菌症などを合併することが多く、これらの症状が現れることもあります。

検査と診断

 一般的な血液検査、尿検査に加え、ホルモンの検査、腹部CTなどが必要になります。ホルモンの検査は、血液中の副腎皮質ホルモン、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、尿中に排泄される副腎皮質ホルモンなどを測定するほか、ACTHやACTH放出ホルモン(CRH)を投与した後の副腎や下垂体の反応により、副腎の機能を評価します。そのほか、副腎を損なう原因を調べるため、結核など感染症に対する検査、がんの検査、自己免疫疾患の検査などが行われます。

治療の方法

 副腎皮質ステロイド薬を、病気の程度、日常生活に合わせて補充します。通常、1日1~2回の内服ですみますが、けがや発熱などで体に強いストレスがかかる場合は、内服量を増やす必要があります。

病気に気づいたらどうする

 アジソン病の初期では副腎皮質の障害が軽度なので、ホルモンの分泌も生活に支障を来さない程度に保たれています。自覚症状もはっきりしたものではなく、気がつかないことがほとんどです。しかし、この状態の時に、けが、発熱などで強いストレスがかかった場合、急性副腎不全を来して危険な状態になることがあります。前述のような症状があった場合、内分泌・代謝を専門とする病院で一度精密検査をしておくことが望まれます。

関連項目

 急性副腎不全

崎原 哲

出典:法研「六訂版 家庭医学大全科」
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栄養・生化学辞典

アジソン病

出典:朝倉書店
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