●アスファルト
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
アスファルト
asphalt
(2) 石油の減圧蒸留の残油で黒ないし黒褐色の半固体炭化水素化合物。石油アスファルトという。減圧蒸留残油そのものをストレート・アスファルトといい,そのままか,乳化剤,安定剤を用いて水で乳化させたアスファルト乳剤,あるいは灯油などの軽質油を混ぜて流動性をもたせたカットバック・アスファルトとしておもに道路舗装に用いられる。ストレート・アスファルトを加熱し,空気を吹込んで酸化重合させて硬くしたものをブローン・アスファルトといい,おもに防水材料として用いられる。石油アスファルトの化学組成はまだ十分には明らかにされていないが,油脂とレジン (この両者をマルテンという) ,アスファルテンから成り,アスファルテン中にマルテンが懸濁してコロイドをつくっているといわれる。
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デジタル大辞泉
アスファルト(asphalt)
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リフォーム用語集
アスファルト
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岩石学辞典
アスファルト
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デジタル大辞泉プラス
アスファルト
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色名がわかる辞典
アスファルト【asphalt】
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世界大百科事典 第2版
アスファルト【asphalt】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
アスファルト
あすふぁると
asphalt
瀝青(れきせい)の一種。天然に産する天然アスファルトと石油から製造される石油アスファルトがあるが、日本では後者をアスファルトといっている。ヨーロッパではビチューメンbitumenということが多い。アスファルトは黒色の固体または半固体の物質で、主成分は複雑な炭化水素であり、アスファルテンという固体成分がマルテンという油状成分中に分散したものである。天然アスファルトはほぼ純粋な状態で産出するので、掘り出したままで使用できる。日本ではすでに7世紀に土木建築材料などに使用された記録がある。
石油アスファルトにはストレートアスファルトとブローンアスファルトの2種がある。ストレートアスファルトは原油の減圧蒸留において残留物として得られるもので、伸度と粘着力が大きく、軟化点は通常65℃以下である。ブローンアスファルトは、約260℃に加熱したストレートアスファルトに空気を吹き込み、酸化、重合、縮合などをさせて製造したもので、ストレートアスファルトより硬く、軟化点も高い。また弾性、衝撃抵抗が大きく、温度による硬さの変化も小さい。
日本におけるアスファルトの2007年(平成19)の生産量は年間約200万トンであり、大部分はストレートアスファルトで、ブローンアスファルトは数%にすぎない。ストレートアスファルトは主として道路舗装用に使用されている。日本の舗装道路の80%以上はアスファルト舗装であり、通常、供用寿命は10年程度と考えられている。また、空港の舗装にも用いられている。ブローンアスファルトはおもに防水加工用に使用する。すなわち、包装あるいは建築に用いる防水紙、防水板、防水フェルトをつくるために、原材にアスファルトをしみ込ませたり塗布したりする。また、粘着性を利用して、各種ブロック、板を床に張り付けるための接着剤としても用いられる。そのほかの用途としては、水、酸、アルカリに強く、適度の熱可塑性をもち、電気絶縁性に優れているので、電池、コンデンサーなど電気化学工業で広く用いられている。また、練炭の粘着剤としての利用も試みられている。
[難波征太郎]
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精選版 日本国語大辞典
アスファルト
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化学辞典 第2版
アスファルト
アスファルト
asphalt
黒色または黒褐色の固体あるいは半固体物質.組成は複雑で,主成分は複雑な高級炭化水素であるが,硫黄,窒素,酸素化合物および無機物を含む.アスファルトは,石油に溶けるペトローレンと,溶けないアスファルテンとからなる.石油精製のときの減圧蒸留残留物として得られる石油アスファルトと,石油が地中で自然の蒸留作用を受けて生じた天然アスファルトとに大別される.石油アスファルトには,原油を熱分解しないで蒸留して重質油分を除いたストレートアスファルトと,空気を吹き込み熱分解しながら蒸留して製造するブローンアスファルトとがある.道路舗装,建築材料などに用いられる.
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