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アダム(旧約聖書)【あだむ】

日本大百科全書(ニッポニカ)

アダム(旧約聖書)
あだむ
Adam

『旧約聖書』の「創世記」にある天地創造物語に出てくる、神につくられた最初の人間の名前。この最初の人間がアダムと名づけられたのは、神が人間を土(ヘブライ語でアダーマー'adāmāh)からつくったためだと説明されている。このアダムの肋骨(ろっこつ)をとってつくられたのが人類最初の女イブ(ヘブライ語ではハッウァーhawwāh)である。なおヘブライ語でアダム'ādāmは、同時に人間一般を意味する語としても用いられる。

 このアダムとイブとが、ヘビに欺かれ、神から禁じられていた「善悪を知る樹」の実を食べたために、神はこの2人をエデンの園から追放した。これが失楽園の物語である。『旧約聖書』を正典とするキリスト教では、この物語に人類最初の罪の堕落をみる。そして、このアダムの罪を後のすべての人間は生まれながらに負っている、と考えるのがいわゆる原罪の思想である。『新約聖書』はイエス・キリストを第二のアダムとよぶ(「コリント人への第一の手紙」15章45節以下など)。それは、最初の人類アダムが神の命令に背いて罪を犯し、罪の結果である死を全人類にもたらしたのに対し、イエス・キリストは罪を犯さず、しかもその身を十字架に捧(ささ)げることによって、人類に罪からの解放と永遠の生命を与える救い主になったからである。このように、アダムは単に最初の人間というだけでなく、人間の本質を示す典型としても解釈されてきたのである。この点では、失楽園物語をいくぶん異なって解釈するグノーシス主義や、異端的キリスト教においても同様である。

[月本昭男]

『関根正雄訳『創世記』(岩波文庫)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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