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アルキル化【アルキルか】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

アルキル化
アルキルか
alkylation
有機化合物水素原子アルキル基で置換する反応の総称。アルキル化に用いる試薬をアルキル化剤という。たとえばベンゼンに塩化アルミニウムを触媒とし,アルキル化剤として臭化エチルを作用させるとエチル基が導入されてエチルベンゼンが生成する。炭素原子のみならず酸素原子や窒素原子に結合した水素原子もアルキル基で置換できる。 (→フリーデル=クラフツ反応 )

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

アルキル‐か〔‐クワ〕【アルキル化】
有機化合物水素原子をアルキル基で置換させること。このはたらきをもつ化合物をアルキル化剤という。一価のメチル基を置換する場合はメチル化、二価のエチル基を置換する場合はエチル化という。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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栄養・生化学辞典

アルキル化
 有機化合物にアルキル基を導入すること.

出典:朝倉書店
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世界大百科事典 第2版

アルキルか【アルキル化 alkylation】
一般には有機化合物に,置換反応あるいは付加反応によってアルキル基を導入する反応をいう。置換反応には水素原子の求核反応求電子反応があり,付加反応にはカルボニル化合物グリニャール反応をはじめとして,一般に有機金属化合物カルボニル基C=C二重結合への付加などがある。そのほか金属水素化物のオレフィンへの付加反応もある。また石油精製工業では,高オクタン価のイソパラフィンであるアルキレート(たとえばイソオクタン)を得るプロセス(付加反応)をいう。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

アルキル化
あるきるか
alkylation
通常は、有機化合物を構成する原子にアルキル基CnH2n+1-を結合させる反応をいう。アルキル基と結合する原子の種類により、炭素の場合はC-アルキル化、窒素の場合はN-アルキル化、酸素の場合はO-アルキル化など、それぞれの区別がある。無機化合物中の酸素や金属のアルキル化も知られている。化学工業のもっとも重要な単位反応の一つとして広く利用されているほか、有機化合物の合成、生体内の反応過程としても重要である。[廣田 穰]

C-アルキル化

炭素原子上でのアルキル化は、実際には有機化合物の置換反応や付加反応として知られている。C-アルキル化反応のおもな方法としては、カップリング反応、エノラートなどの炭素陰イオンのアルキル化、付加反応によるC-C結合の形成、フリーデル‐クラフツ反応がある。
(1)カップリング反応 一般的にアルキル金属とハロゲン化アルキルのアルキル基どうしがC-C結合を形成する反応である。古くから知られているウルツ‐フィティッヒ反応、グリニャール試薬とハロゲン化アルキルとの反応などがあり、最近ではパラジウムなどの遷移金属触媒を用いる多くのカップリング反応が開発されている。

(2)炭素陰イオンとハロゲン化アルキルの反応 エノラートなどの炭素陰イオンはハロゲン化アルキルによる求電子的攻撃を受けてC-アルキル化される。たとえば、マロン酸エステルの陰イオンは容易にα(アルファ)-炭素上にアルキル化される。
  Na+C-H(COOC2H5)2+R-X
   ―→RCH(COOC2H5)2+Na-X
(3)付加反応 二重結合や三重結合をもつ不飽和化合物に対して有機金属などが付加する求核付加や、フリーラジカル(遊離基)が付加するラジカル付加などが、C-アルキル化に使われる。付加によりできた新しいアルキルラジカルが、さらに原料の不飽和化合物に付加して、反応が連鎖的におこると重合反応になる(付加重合。参照)。
 マイケル付加反応でもC-アルキル化がおこる。また、普通アルキル化には含めないが、付加環化反応もC-C結合を生成する反応である。
(4)フリーデル‐クラフツ反応 芳香族炭化水素(Ar-H)のアルキル化にしばしば用いられる反応で、求電子的置換反応である。典型的な反応では、無水塩化アルミニウムなどのルイス酸を触媒とし、ハロゲン化アルキル(R-X)をアルキル化剤として用いてアルキル化を行う。この反応は、塩化アルミニウムとハロゲン化アルキルが反応してアルキル陽イオン(R+)が生成し、これが芳香環のπ(パイ)電子を攻撃する機構で進行する。ハロゲン化アルキルを等モル以上用いると、多数のアルキル基を芳香環に導入できる。アルコールR-OHと硫酸やリン酸との組合せを用いても、アルキル化を行うことができる。

 石油化学工業ではアンチノック性の高い枝分れしたイソパラフィンの製造法として、酸触媒を用いるアルキル化のプロセスが応用されている。[廣田 穰]

O-アルキル化

有機化合物中の酸素のアルキル化は、アルコールやフェノールからエーテルを合成する際に利用される。アルキル化剤としてはハロゲン化アルキル、硫酸ジアルキル、アルコールが一般に使われる。穏和な条件下でメチル化を行う試薬としてはジアゾメタンCH2N2が使われる。ハロゲン化アルキルによりO-アルキル化を行う場合には、アルコールやフェノールをナトリウムによりアルコキシドまたはフェノキシドにして反応させる。
[廣田 穰]

N-アルキル化

窒素のアルキル化は第一アミンを第二アミンに、第二アミンを第三アミンに、第三アミンを第四級アンモニウム塩にする際に利用される。通常はハロゲン化アルキルを用いて行う。この方法により各種のアルキルアミンが合成される。アンモニアをアルキル化して第一アミンをつくることもできる。

 硫黄(いおう)、セレン、リン、ケイ素などの非金属元素や金属元素のアルキル化も可能である。金属原子のアルキル化は、ハロゲン化アルキルと金属との反応や、アルキル金属化合物とより陽性な金属とのアルキル交換を利用して行うことができる。[廣田 穰]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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化学辞典 第2版

アルキル化
アルキルカ
alkylation

置換反応または付加反応によって有機化合物にアルキル基を導入する反応.便宜上,新しく生成する結合の種類によって,次のように分類される.
(1)炭素原子のアルキル化:ハロゲン化アルキルやアルケンを用いるフリーデル-クラフツ反応,アルキルアルカリ(たとえば,メチルリチウム)とハロゲン化アルキルとの反応などがある.
(2)酸素原子のアルキル化:アルコールに水酸化アルカリとともにハロゲン化アルキル,硫酸ジアルキルなどを作用させると混合エーテルが得られる.
(3)窒素原子のアルキル化:ハロゲン化アルキル,硫酸ジアルキルなどはアンモニアやアミン類と反応してアミノ水素をアルキル基で置換する.
(4)その他:金属やケイ素,硫黄など,いろいろな原子のアルキル化反応が知られている.また,強力なアルキル化剤として,トリメチルオキソニウムテトラフルオロボレート(メチル化剤)などが使われる.

工業的には,アルケンによる芳香族およびアルカンの酸触媒存在下のアルキル化がある.化学工業原料の製造のための芳香族のアルキル化には,ゼオライトなどの固体酸触媒が用いられる.また,アルキル化剤としては,アルコールやハロゲン化アルキルも利用できる.合成燃料(高オクタン価ガソリン)の製造のためのアルカンのアルキル化には,硫酸あるいはフッ化水素が触媒として用いられているが,固体酸への転換が進められている.

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
東京工業大学名誉教授理博 吉村 壽次(編集代表)
信州大学元教授理博 梅本 喜三郎(編集)
東京大学名誉教授理博 大内 昭(編集)
東京大学名誉教授工博 奥居 徳昌(編集)
東京工業大学名誉教授理博 海津 洋行(編集)
東京工業大学元教授学術博 梶 雅範(編集)
東京大学名誉教授理博 小林 啓二(編集)
東京工業大学名誉教授 工博佐藤 伸(編集)
東京大学名誉教授理博 西川 勝(編集)
東京大学名誉教授理博 野村 祐次郎(編集)
東京工業大学名誉教授理博 橋本 弘信(編集)
東京工業大学教授理博 広瀬 茂久(編集)
東京工業大学名誉教授工博 丸山 俊夫(編集)
東京工業大学名誉教授工博 八嶋 建明(編集)
東京工業大学名誉教授理博 脇原 將孝(編集)

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