●アルボウイルス【あるぼういるす】
世界大百科事典 第2版
あるぼういるす【アルボウイルス】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
アルボウイルス
あるぼういるす
arbovirus
節足動物arthropodによって媒介されるウイルスの総称。分類学的な意味で使われることはなく、生態的な意味での呼称である。カ(蚊)がおもな媒介者vectorであるが、ダニの場合もある。吸血性昆虫はウイルスを物理的に運搬するのではなく、体内にウイルスを増生(増殖)させ、保有する。脊椎(せきつい)動物を吸血する際、ウイルスを注入し、宿主(しゅくしゅ)(ウイルスの寄生対象となる生物)内での増生を図る。節足動物は中間寄主であって自己は発病することはない。代表的なものに日本脳炎ウイルスJapanese encephalitis virusやデングウイルスdengue virusがある。
[曽根田正己]
出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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