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イスマーイール派【イスマーイールは】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

イスマーイール派
イスマーイールは
Ismā`īlīyah
イスラム教シーア派の一分派七イマーム派ともいう。シーア派はアリー子孫イマーム (教主) として立てていたが,7代目のイマームを6代目の息子ムーサーとすることを主張する者と,ムーサーの兄イスマーイールの子ムハンマドを主張する者とに分れ,前者は十二イマーム派としてシーア派の本流をなし,後者は七イマーム派すなわちイスマーイール派と呼ばれるにいたった。この派は9世紀末以来,インド,北アフリカ (ファーティマ朝) ,中央アジアに勢力を伸ばし,ムスターリー派,ニザール派などの分派を生じた。ニザール派は十字軍時代の暗殺アサッシン派として知られている。教義ギリシア哲学やキリスト教の影響を受けており,能動知性を通して英知界にのぼり,そこで一者と交わるイマームによって人間の救済があるとした。正統派イスラムの敵のようにいわれるが,独自の解釈ではあるが彼ら自身はイスラムの宗教的義務の履行を重視している。現在ニザール派 25万,ムスターリー派二十余万,そのほか数千の信徒がいるとされている。

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世界大百科事典 第2版

イスマーイールは【イスマーイール派 Ismā‘īl】
イスラムの十二イマーム派の分派で過激シーア派。シーア派第6代イマーム,ジャーファル・アッサーディクJa‘far al‐Ṣādiq(699ころ‐765)は長子イスマーイールIsmā‘īl(?‐760)を後継イマームに任命したが,飲酒などの悪癖があったため任命を取り消して弟のムーサーMūsā al‐Kāẓim(745ころ‐799)を任命した。長子は父の存命中760年に没したが,任命取消しを認めない一部の者たちは,イスマーイールこそ第7代イマームであり,最後のイマームであると主張し七イマーム派と呼ばれた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

イスマーイール派
いすまーいーるは
Ismlya
イスラム教シーア派の一分派。七(しち)イマーム派ともよばれる。シーア派の第6代(イスマーイール派では第5代)イマーム(指導者)、ジャアファル・サーディク(699/702―765)の没後、十二イマーム派が次子ムーサー・カージムを第7代としたのに対し、この派は、イマーム位は先に没した長子イスマーイールに伝わっていて、その息子ムハンマドが第7代目で最後のイマームであると主張した。そして、ムハンマドは死んだのではなく将来、救世主(マフディー)としてこの世に再臨すると信じる。彼らは9世紀後半以降、秘密結社的な革命的宣教活動を活発に展開した。この運動の指導者、ウバイド・アッラー‘Ubayd Allhは自分こそがそのイマームであると宣言し、10世紀初めに北アフリカにファーティマ朝を創設し、スンニー派イスラムに教義的、政治的に挑戦した。教義は時代とともに改変されたが、聖典解釈における秘教的比喩(ひゆ)的解釈の重視、神と人との仲保者であるイマームへの絶対的服従を特徴とする。一支派のニザール派は十字軍に暗殺者教団(アサシン派)として恐れられた。現在、信者は少数ながらシリア、インドなどにいる。[鎌田 繁]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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旺文社世界史事典 三訂版

イスマーイール派
イスマーイールは
Ismā‘īl
シーア派内の一派
十二イマーム派内の分派で,第6代イマームの長子イスマーイールをイマームと認める一派。9世紀後半より活発な活動を開始し,10世紀にはウバイッドラーがファーティマ朝を建て,イスマーイール派を国教とした。のちに暗殺教団として知られる過激な分派が生まれた。彼らは「山の老人」とも呼ばれ,12世紀イラン北部の山中を拠点に,テロ的な暗殺行為をくりかえした。

出典:旺文社世界史事典 三訂版
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