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インペリウム

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

インペリウム
imperium
命令権の意。古代ローマにおける最高行政権力で戦時指揮,法律解釈,執行権などを含み,国王に与えられたが,共和政期には執政官 (コンスル ) ,独裁官 (ディクタトル ) ,護民官 (トリブヌス・プレビス ) ,さらに特殊な使命を帯びたプロコンスルプロプラエトル高官元老院の承認を経て与えられた。しかしその適用範囲は次第に制限され (王政から同僚コンスル制,プロボカティオ権の確立,拡大。前高官のインペリウムは属州に限られるなど) ,期限も1年または特定の任務が終るまでとされた。前2~1世紀の内乱期には,複数のインペリウムをもつ者が争ったり,ポンペイウス (大ポンペイウス) のようにその権威によって3年にわたってインペリウムを与えられる者も出た。皇帝アウグスツスにいたってインペリウムは統一され,プロコンスル護民官命令権として前 27年から連年賦与され,国制にとらわれないアウグスツスの「権威」を支えることとなった。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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世界大百科事典 第2版

インペリウム【imperium】
古代ローマの最高公職者権限の総称。〈命令権〉と訳す。平時,戦時を通じる市民統率の全権で,古くは王に,共和政期では特にコンスル(執政官)とプラエトルにクリア民会で賦与された。命令権保持者は国事全般を主導し,軍指揮や市民懲戒の強権を持つが,市民のプロウォカティオ(民会裁判請求)に制約された。他方,共和政期には命令権を持つ公職者が常に複数で,分割不能な統一的全権の競合をきたすため,両コンスルの場合は交互に命令権を休止し,交替で執務した。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

インペリウム
いんぺりうむ
imperium ラテン語

古代ローマの国制における、最高の包括的な行政的執行権。一般に「命令権」と邦訳される。軍司令権も、ローマ市民に対する死刑執行を含む法の執行権もこれに含まれた。共和政初期には、インペリウムはコンスル(統領または執政官)とプラエトル(法務官)にだけ帰属する絶対権であったが、しだいに他の政務官(マギストラトゥス)にも与えられるようになり、またローマ市民が即決の死刑執行から守られるようになって、絶対権も弱化した。インペリウムの付与は初め原則として1年期限で与えられたが、共和政末期には延長される例が現れた。初代のローマ皇帝アウグストゥスの「皇帝」権力も、このインペリウムによって構成された。

[弓削 達]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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