●ウィンパー
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
ウィンパー
Whymper, Edward
[没]1911.9.16. シャモニー
イギリスの登山家。木版画家,挿絵画家としても知られ,とりわけ山岳の描写に深い関心をもった。 1861年から数多くのアルプス諸峰登攀を行ない業績をあげたが,なかでも 1865年のマッターホルン (4478m) 初登頂は有名。彼がみずから挿絵を描いた『アルプス登攀記』 Scrambles Amongst the Alps (1871) は古典的名著で,今日まで世界中の読者に親しまれている。また,世界各地の探検,特にグリーンランドの探検や,エクアドルのアンデスおよびカナディアンロッキー踏破なども行なった。
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デジタル大辞泉
ウィンパー(Edward Whymper)
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世界大百科事典 第2版
ウィンパー【Edward Whymper】
イギリスの版画家,アルプス登山の黄金時代に活躍した登山家。ロンドンに生まれ,1860年ごろ挿絵の仕事で訪れたアルプスの美しさに魅せられて登山を始める。グランド・ジョラス,エギュイユ・ベルトなどの初登頂を行ったが,ピラミッド形の山容をもつマッターホルンの初登頂に熱意を燃やし,7回の試登後,イタリアのJ.A.カレルらと競って65年初登頂に成功。しかし下山途中,7名のパーティのうち4名が墜落死する事故が発生。
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日本大百科全書(ニッポニカ)
ウィンパー
うぃんぱー
Edward Whymper
(1840―1911)
アルプス登山の黄金時代に活躍したイギリスの登山家。ロンドンに生まれ、挿絵画家となる。1860年仕事でアルプスに行き、山の美しさに魅せられ登山を始めた。グランド・ジョラスやエギュイーユ・ベルトなどの初登頂を行う。1865年8回の試登後、難攻不落を誇ったマッターホルンに初登頂したが、帰途ザイルの切断で7名中4名が転落死した。リーダーのウィンパーは世間の指弾と、無罪になったが裁判にも耐えねばならなかった。
1867年と1872年グリーンランド遠征。1880年アンデスのチンボラソ初登頂。1901年カナディアン・ロッキー遠征、その数峰に初登頂した。ロッキーにはその後も1903、1904、1910年に遠征した。1861年アルパイン・クラブに入会、1872~1874年同副会長。1911年フランスのシャモニーで客死。著書に『アルプス登攀記(とうはんき)』(1871)、『赤道帯アンデスの旅』(1981~1982)など。ウィンパー・テントの考案者でもある。
[徳久球雄]
『浦松佐美太郎訳『アルプス登攀記』(岩波文庫)』
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