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ウォルフ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

ウォルフ
Wolf, Christa
[生]1929.3.18. ランツベルクアンデアワルテ
[没]2011.12.1. ベルリン
ドイツの作家。旧姓 Ihlenfeld。親ナチスの中流家庭に育ち,第2次世界大戦後に家族とドイツ民主共和国(東ドイツ)に移住した。イェーナ大学ライプチヒ大学に学び,1962年まで東ドイツ作家同盟機関誌の編集者を務めた。1993年に秘密警察シュタージへの協力が発覚して西側での評価が下がった。第一作『モスクワ物語』Moskauer Novelle(1961)を発表したのち,長編『引き裂かれた空』Der geteilte Himmel(1963,1964映画化)で東西に引き裂かれた男女の恋愛を描き,ベストセラーとなった。同書でハインリヒ・マン賞を受賞。ほかに,『クリスタ・Tの追想』Nachdenken über Christa T.(1968),『幼年期構図』Kindheitsmuster(1976),『カッサンドラ』Kassandra(1983),『チェルノブイリ原発事故』Störfall(1987),『残るものは何か?』Was bleibt(1990)など。2002年ドイツ文芸賞を受賞。

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ウォルフ
Wolf, Friedrich
[生]1888.12.23. ノイビト
[没]1953.10.5. レーニッツ
東ドイツの劇作家,小家。第1次世界大戦には軍医として従軍,かたわら表主義の戯曲マホメット』 Mohammed (1917) を発表して文壇に登場。 1928年共産党入党,33年以降スイス,フランスを経てソ連亡命,反ナチス運動に従事した。この間にユダヤ人迫害を批判した戯曲『マムロック教授』 Professor Mamlock (33) ,小説『国境の2人』 Zwei an der Grenze (38) を書いた。第2次世界大戦後は東ドイツに帰国し,文化再建に尽力

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ウォルフ
Wolf, Friedrich August
[生]1759
[没]1824
ドイツの古典学者。 1783~1806年ハレ大学古典文献学教授。ホメロスについての研究で著名。主著『ホメロス序説』 Prolegomena ad Homerum (1795) 。 (→ホメロス問題 )  

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ウォルフ
Wolf, Hugo (Philipp Jacob)
[生]1860.3.13. ウィンディッシュグラーツ(現スロベニグラデツ)
[没]1903.2.22. ウィーン
19世紀オーストリアのロマン派リートの代表的作曲家。 1875年ウィーン音楽院に入学,作曲を学んだが,77年退学。ワーグナーに傾倒し終生熱烈なワーグネリアンとなり,文学や演劇を深く研究してすぐれた審美眼をそなえた。 83年『ウィーン・サロン新聞』の音楽批評を担当し,鋭い筆をふるう。 88年以降,眠っていた彼の楽才は突如として花開き,メーリケの詩による歌曲 (53曲) ,ゲーテ (50曲) ,ハイゼガイベル (44曲) ,ハイゼ (46曲) ,ミケランジェロ (3曲) など集中的に作曲。しかし,神経を病み,悲惨な狂気夢想のうちに一生を閉じた。

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ウォルフ
Wolf, Max
[生]1863.6.21. ハイデルベルク
[没]1932.10.3. ハイデルベルク
ドイツの天文学者。フルネーム Maximillian Franz Joseph Cornelius Wolf。ハイデルベルク大学私講師(1890),員外教授(1893)を経て 1902~32年教授。また私設のケーニヒシュトール天文台を経営し,1893年台長。フィルム自動送りカメラを用いて掃天撮影し,比較的動きの速い小惑星が線分となって撮影されることから,一挙に 228個もの小惑星を発見。特に 1906年の立体コンパレータを用いた小惑星アキレスの発見は有名。ほかに銀河系内の暗黒星雲の存在も明らかにした。

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ウォルフ
Wolff, Christian
[生]1679.1.24. ブレスラウ(現ポーランド,ウロツワフ)
[没]1754.4.9. ハレ
ドイツの哲学者,法学者。イェナ大学で数学と哲学のほかグロチウスプーフェンドルフ作を学び,教授資格論文が機縁となってライプニッツに注目され,その推薦でハレ大学数学教授となった。その後,マールブルク大学に移ったが,やがてハレ大学に戻って学長にもなった。ライプニッツの哲学を発展させて,包括的な体系を樹立した。その哲学はライプニッツ=ウォルフの哲学と称せられ,その存在論はカトリックから歓迎された。法思想家としても 18世紀のグロチウス学派を代表する。主著『合理論哲学』 Philosophia rationalis (1728) ,『第1哲学すなわち存在論』 Philosophia prima sive ontologia (29) ,『科学的方法による自然法』 Jus naturae methodo scientifica pertractatum (40~48) ,『科学的方法による国際法』 Jus gentium methodo scientifica pertractatum (49) 。

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ウォルフ
Wolff, Hans Walter
[生]1911.12.17. バルメン
[没]1993.10. ハイデルベルク
ドイツのプロテスタント神学者。旧約聖書学者。ベテル神学大学,ゲッティンゲン大学,ボン大学に学び,ミュンスター,ゾーリンゲン,ゾーリンゲン・ウァルトなどで牧師をつとめたのち,1951年ブッパータール神学大学教授。次いでマインツ大学教授を経て,67~78年ハイデルベルク大学教授。主著は『旧約聖書の人間論』"Anthropologie des Alten Testaments" (1974) のほか,"Die Zitat im Prophetenspruch" (37) ,"Jesaija 53 im Urchristentum" (52) ,"Alttestamentliche Predigten mit hermeneutische Erwägungen" (56) ,"Gesammelte Studien zum Alten Testament" (73) など。

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ウォルフ
Wolff, Jacob
[生]1546頃
[没]1612
16世紀末から 17世紀前半,主としてニュルンベルクで活躍したドイツの建築家。ルネサンス様式をドイツの市民建築に適用。主作品はニュルンベルクのベルラーハウス。同名の子 (1571~1620) も建築家で,同市庁舎の増築 (1616~22) を行なった。

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ウォルフ
Wolff, Kaspar Friedrich
[生]1733.1.18. ベルリン
[没]1794.2.22. ペテルブルグ
ドイツの解剖学者,生理学者,博物学者。近代発生学の創始者。ハレ大学に学び,卒業後軍医となり,のちベルリン大学の講師となった。各器官は発生の最初からすでにできているという,当時支配的であった前成説に対して,ニワトリの卵にみられる腎臓消化管血管など諸器官の形成過程顕微鏡で観察し,後成説を説いたが攻撃を受け,1764年ロシア皇帝の招きでロシアに去り,ペテルブルグの科学アカデミー会員として死ぬまでロシアにとどまった。 59年には『発生論』を,68年には『小腸の形成』を出版。臓の発生も研究し,中腎を発見,中腎はウォルフ体と呼ばれている。また植物の諸器官は葉の変化したものであることを説き,動物にもそれに相当する原基が存在するとし,胚葉概念の先駆をなした。彼は,また,植物も動物も細胞からできていることを指摘した最初の一人である。

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ウォルフ
Wolff, Paul
[生]1887
[没]1951
ドイツの写真家。元来医者であったが,のち写真家に転向。もっぱらドイツのライツ社製 35ミリカメラのライカを愛用し,また,巧みな引伸し術によってライカの実用性を印象づけた。

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ウォルフ
Wolff
ドイツの通信社。ベルンハルト・ウォルフが 1849年に創設。 75年株式会社に改組してからの正式名称は大陸電報会社。フランスのアバスと並ぶ大通信社であったが,第1次世界大戦でのドイツの敗戦で衰退しはじめ,1933年ナチス・ドイツの DNBに吸収された。

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デジタル大辞泉

ウォルフ(Caspar Friedrich Wolff)
[1733~1794]ドイツの解剖学者。著「発生学説」で後成説主張。近代発生学の創始者の一人。

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ウォルフ(Christian von Wolff)
[1679~1754]ドイツの哲学者・数学者。ライプニッツの哲学を継承し、合理主義哲学を体系化した。また、ラテン語に代えてドイツ語の哲学用語を定めるなど、ドイツ啓蒙思想を代表。著「数学の基礎」。

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ウォルフ(Hugo Wolf)
[1860~1903]オーストリアの作曲家。300を超える歌曲は、ドイツロマン派リートを独自の高みに導いた。「スペイン歌曲集」「イタリア歌曲集」もよく知られている。

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ウォルフ(Johann Rudolf Wolf)
[1816~1893]スイスの天文学者。太陽黒点の量を表すウォルフ黒点数を提唱し、黒点の消長周期が11.1年であることを確認した。

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世界大百科事典 第2版

ウォルフ【Christa Wolf】
1929‐
ドイツの女流作家生地はランツベルク(現,ポーランド領)。編集や批評の仕事から創作に移る。建設途上の社会主義社会の矛盾と冷戦構造の複雑な作用に耐えて,主体的な生き方を求める若者たちを描いた小説《引き裂かれた空》(1963)で注目された。その後も《クリスタ・T.の追想》(1968),《幼年期の構図》(1976)など,人間の自己実現への希求から,ナチスの政権下での少女期の経験の意味を問いなおし,現体制の問題点をきびしく見据える力作を発表。

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ウォルフ【Christian Wolff(Wolf)】
1679‐1754
ドイツの哲学者。北ドイツのブレスラウBreslau(現,ポーランドのブロツワフ)の生れ。イェーナ大学で数学と哲学を学ぶ。ライプニッツとの文通(1704‐16)によってライプニッツ哲学から重要な影響を受ける。1704年以降ハレ大学の数学教授。13年ころから哲学の研究に専念し,数学的方法の理念に従って哲学の〈体系〉を演繹的に構成することを試みた。第1の原理は矛盾の原理およびそれから派生する十分な理由の原理であり,いっさいの真理はそれらから必然的に導出されるべきものとされた。

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ウォルフ【Caspar Friedrich Wolf】
1733‐94
ドイツの生物学者。ベルリンに仕立屋の子として生まれ,その地の医学校に学び,その後ハレ大学に移った。動物の発生に関する研究で知られる。主著《発生論Theoria generationis》(1759)では,当時支配的であった前成説(生物個体の発生は,先在する構造の展開とする説)に反対し,後成説(発生の過程で,順次に各器官が形成されるとする説)を主張した。そのため,前成説を支持していたA.vonハラーやC.ボネと対立し,1767年にロシアのペテルブルグ学士院の招きに応じて移り,解剖学の教授になった。

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ウォルフ【Friedrich Wolf】
1888‐1953
ドイツ社会主義演劇の代表者。ライン地方ノイウィート出身。第1次大戦中軍医。1918年ドイツ革命に加わるが思想的には不明確。その後開業医の体験から社会主義者になる。《君だ》(1919)など表現主義劇の後,農民戦争を扱う《貧しいコンラート》(1923)を発表。28年〈芸術は武器〉と宣言,労働者演劇同盟で活躍し,共産党に入党。妊娠中絶禁止による婦人悲劇を描く《青酸カリ》(1929,映画化1930),放送劇《クラッシン号がイタリア号救助》(1929),革命劇《カッタロの水兵》(1930)を発表の後,33年亡命,スイス,フランスを経てソ連へ移る。

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ウォルフ【Friedrich August Wolf】
1759‐1824
ドイツの古典学者。19世紀のホメロス叙事詩研究に深甚な影響を与えた。1783年ハレ大学教授に就任,23年間その職にあったが,1806年ナポレオン軍によってハレ大学が閉鎖されるに及んでベルリンに移り住み,のち南仏ニースに赴く途次マルセイユで他界。業績の最も重要なものは《ホメロス叙説》(1795)である。彼はその中で〈ホメロス叙事詩は口承詩として生まれ伝えられた。文字化されたのは前550年ころであるがその後も編集作業が続けられた。

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ウォルフ【Friedrich Wilhelm Wolff】
1809‐64
シュレジエン(現,ポーランド領シロンスク)生れの革命家。学生運動組織〈ブルシェンシャフト〉に参加して5年間投獄され,のちブリュッセルへ亡命し,マルクスの影響下で共産主義者同盟の創設に参加した。彼は《新ライン新聞》等でシュレジエンの貧農の悲惨な状況を描き,それを近代ブルジョア的搾取と封建的収奪という二重の関係の下にとらえた。1848年革命後イギリスに亡命。マルクスは《資本論》を彼に献じた。【良知 力

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ウォルフ【Hieronymus Wolf】
1516‐80
人文主義者,文献学者。落貴族の生れで,ドイツ,スイス,フランスなどを遍歴,ウィッテンベルクでルター,メランヒトンの教えをうけ,アウクスブルクのアントン・フッガーの司書,最後に聖アンナ・ギムナジウムの校長。ギリシア古典,ビザンティン人作家に等しく関心をよせ,ビザンティン人歴史家作品集を計画し,何点かを編纂した。ビザンティン史研究に固有の価値を認めた近代の先駆者。【渡辺 金一】

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ウォルフ【Hugo Philipp Jakob Wolf】
1860‐1903
オーストリアのリートの作曲家。1875‐77年ウィーン楽友協会音楽院に学び,ワーグナーの音楽に接し深い感銘を受ける。一時,ザルツブルクで合唱指揮者をつとめた後,84年よりウィーンで批評家として活動。ブラームスに対して一方的に激しい論争を挑んだが,私恨によるところも大きい。88年の最初の歌曲集の刊行に続き,《メーリケ歌曲集》《アイヒェンドルフ歌曲集》(ともに1889),《ゲーテ歌曲集》(1890),《スペインの歌の本》(1891),2集からなる《イタリアの歌の本》(1892,96)などを発表。

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ウォルフ【Johann Rudolf Wolf】
1816‐93
スイスの天文学者。チューリヒ工科大学を卒業し,1855年に同大学の教授となり,64年にチューリヒ天文台を設立した。太陽黒点の観測を精力的に行って,1848年には現在ウォルフ黒点数といわれる黒点活動の指標を導入し,また52年には,1610年以降の太陽黒点数の極大,極小期を決定して,それが平均11.1年の周期で繰り返されることを見いだした。ウォルフは科学史,天文学史にも通暁し,多くの著述があるが,その晩年の著《天文学要覧――その歴史と文献》全2巻(1890,92)は,古代より1890年までの天文学資料集成として著名である。

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ウォルフ【Max(imilian) Franz Joseph Cornelius Wolf】
1863‐1932
ドイツの天文学者。1888年にハイデルベルク大学で学位を得,93年より同大学で天文学を講じ,1901年教授,また19年からはハイデルベルク天文台長をも兼ねて死ぬまでその職にあった。ウォルフは天体写真の新技術に通じ,みずからもステレオコンパレーターなどを開発して,小惑星,すい星,星雲などの写真観測に活躍した。1891‐1932年にかけて225個の小惑星を発見したことは有名である。星雲の研究では暗黒星雲を発見し,ガス状星雲渦状星雲の違いを指摘し,また分光写真の解析から渦状星雲の回転を検出した。

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うぉるふ【ウォルフ】

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精選版 日本国語大辞典

ウォルフ
[一] (Casper Friedrich Wolff カスパー=フリードリヒ━) ドイツの解剖学者、発生学者。後生説(こうせいせつ)を主張した。著に「発生の理論」などがある。(一七三三‐九四
[二] (Christian von Wolff クリスチャン=フォン━) ドイツの哲学者。啓蒙時代の代表的学者。ライプニツ哲学の組織化・通俗化に努め、合理主義哲学体系を樹立。ドイツ語の哲学用語の創出にも貢献した。著書「論理学」「存在論」。(一六七九‐一七五四
[三] (Hugo Wolf フーゴー━) オーストリアの作曲家。「メーリケ歌曲集」など多くの歌曲を書き、ドイツ‐ロマン派リートの代表者の一人となった。(一八六〇‐一九〇三
[四] (Max Franz Joseph Wolf マックス=フランツ=ヨーゼフ━) ドイツの天文学者。一八八四年周期彗星を、九一年写真観測により小惑星ブルシアを発見。(一八六三‐一九三二

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