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ウォンバット

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

ウォンバット
Vombatidae; Phascolomid; wombat
有袋目ウォンバット科に属する動物の総称。普通2属3種に分されるが,さらに多くの亜種を認める説もある。大きさは種によって異なり,体長 70~120cm,体重 11~35kg。体つきは小型のクマに似てずんぐりしており,は痕跡程度しかない。四肢は短く,堅牢な鉤爪が生えている (後肢の第一指を除く) 。は齧歯類に似ており,一生伸び続ける。夜行性で,昼間は地下に掘ったトンネルで眠り,夜になると採食に出る。おもにイネ科やセリ科の植物および低木の根などを食べる。繁殖期以外は単独生活をする。1産1子で,子は生後6~7ヵ月間育児嚢で育ち,生後 15ヵ月後に離乳する。性格は温和で,人に馴れやすい。オーストラリア南東部に大型のオーストラリアウォンバット Vombatus platyrrhinus,タスマニア島とフリンダーズ島に小型のヒメウォンバット V.ursinusが分布する。この2種は体毛が粗く,耳が丸く,鼻先に毛がない。オーストラリア中南部には,柔らかい体毛ととがった大きな耳をもち,鼻先に毛が生えたケバナウォンバット Lasiorhinus latifrons分布する。ウォンバットは放牧地を荒らすため害獣とみなされ,生息数が減少した。近年は法律で保護されているが,最北部に分布するケバナウォンバットの一種 (キタケバナウォンバット) のコロニーは1ヵ所しか確認されていない。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

ウォンバット(wombat)
有袋目ウォンバット科の哺乳類。体長約1メートル。尾はほとんどなく、ずんぐりし、アナグマに似て穴居性で、草食。主に夜行性。オーストラリアに分布。ふくろぐまもどき。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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世界大百科事典 第2版

ウォンバット【wombat】
齧歯(げつし)類に似た歯をもつ穴居性の有袋類。有袋目ウォンバット科Vombatidaeに属する哺乳類の総称で,ヒメウォンバットVombatus ursinus,ミナミケバナウォンバットLasiorhinus latifrons,キタケバナウォンバットL.krefftiiの3種がある。オーストラリア南東部とタスマニア島に分布する。体長70~120cmで尾は痕跡的。ずんぐりとした体,短くがんじょうな四肢,強力なかぎづめは穴掘りに適する。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

ウォンバット
うぉんばっと
wombat

哺乳(ほにゅう)綱有袋目ウォンバット科に属する動物の総称。同科Vombatidaeの仲間はオーストラリアとタスマニア島に分布。大きさは種により非常に異なり、体形はアナグマに似てずんぐりしている。尾はほとんどなく、前足、後足ともに5本の指があり、後足の第1指以外には頑丈なつめがあって、穴を掘るのに適している。育児嚢(のう)は後方に開口し、中に1対の乳頭がある。丘陵地帯に普通単独で生活し、夜行性で、昼間は巣穴で休息している。おもに根、地下茎、草を食べる。1産1子で、子は育児嚢内で育てられ、完全に毛が生えてから外へ出る。性質はおとなしく、人によく慣れる。わりあい長生きで、26年間飼育された記録がある。3~5種に分類される。

 ヒメウォンバットVombatus ursinusはタスマニア島とバス海峡の小島に分布する。小形で、頭胴長67~95センチメートル、体重11~13キログラム、鼻先に毛がない。体毛は柔らかく下毛が多い。体色は灰色、薄い黄褐色、黒色などがある。オーストラリアウォンバットV. platyrrhinusはオーストラリア南東部に分布する。前種に似ているが大形で、頭胴長95~115センチメートル、体重36キログラムぐらいになる。鼻先に毛がない。体毛は硬く、下毛が少ない。体色は黄土色、黄土色と黒色の霜降りなどがある。ケバナウォンバットLasiorhinus latifronsはサウス・オーストラリア州の南半分に分布する。頭胴長87~88センチメートル、体重25~27キログラム。鼻先にビロード状で白色の毛が生えている。体毛は長く柔らかい。体色は灰色である。

[中里竜二]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

ウォンバット
〘名〙 (wombat) 有袋類のウォンバット科の哺乳類の総称。ヒメウォンバット、キタケバナウォンバット、ミナミケバナウォンバットの三種がある。オーストラリア、タスマニアの低木林、草原および砂丘地帯にすむ。体長一メートル内外で、外形や習性はアナグマに似る。体毛は黒または灰色。性質は温和で、日中は巣の穴にひそみ、夜活動する。

出典:精選版 日本国語大辞典
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