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エポキシ樹脂【エポキシじゅし】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

エポキシ樹脂
エポキシじゅし
epoxy resin
分子内にエポキシ基2個以上をもつ重合体,およびそのエポキシの重合によって生成する熱硬化性樹脂市販のエポキシ樹脂の大部分二価フェノール (通常ビスフェノールA) とエピクロロヒドリンとから得られる初期重合体に,適当な硬化剤を加えて架橋反応によって不溶不融の重合体にする。接着性が大で,ガラス,金属などのすぐれた接着剤であり,アラルダイトはその例である。また,機械的性質がすぐれ,耐化学薬品性が大きく,電気絶縁性が大きいなどの性質があるため,密着性,耐化学薬品性,たわみ性などの要求される塗料などに利用される。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

エポキシ‐じゅし【エポキシ樹脂】
epoxy resin分子中にエポキシ基とよぶ炭素2個と酸素1個の三員環からなる基をもつ構造熱硬化性樹脂。耐薬品性が高いので塗料・電気絶縁材・接着剤として使用。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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栄養・生化学辞典

エポキシ樹脂
 エポキシド基の開環反応を利用して作られる樹脂.ポリアミンで三次元化し,接着剤として用いられる.

出典:朝倉書店
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世界大百科事典 第2版

エポキシじゅし【エポキシ樹脂 epoxy resin】
(化学式)末端に反応性のエポキシ基を二つ以上有し,エポキシ基の開環重合によって硬化する熱硬化性樹脂。代表的なものはエピクロロヒドリンとビスフェノールAをアルカリの存在下で反応させて得られる。 重合度によって粘い液体から固体までいろいろな性状のものが得られるが,通常平均分子量400~600(重合度n=1~2)の液状のものが多い。実際の使用に際しては,この樹脂本体と硬化剤との2成分を直前に混合し,エポキシ基を開環重合させて三次元の網目構造を形成させることによって硬化させる。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

エポキシ樹脂
えぽきしじゅし
epoxy resin

1分子中に2個以上のエポキシ基をもち、硬化剤または触媒の存在で三次元硬化ができる比較的分子量の小さい合成樹脂の総称。歴史は比較的新しく第二次世界大戦後、金属の強力な接着剤として紹介された。エポキシ樹脂などの原料であるビスフェノールAとエピクロロヒドリン(エピクロルヒドリン)とをカ性ソーダ(水酸化ナトリウム)の存在で反応させると、その配合モル比によって異なるが、分子量340~4000程度の第一次樹脂(プレポリマー)が得られる。これには低分子量の粘りのある油状のものから、分子量の大きなもろい淡黄色の固体のものまである。この第一次樹脂は、ジアミン(第二アミン)、トリアミン(第三アミン)やイミダゾール類、または無水フタル酸のような酸無水物を計算量添加すると、たとえば脂肪族アミンでは常温で、または加温するとエポキシ基の開環、それによって生じたヒドロキシ基との反応がおこり架橋結合を生成する。硬化剤や必要に応じて添加する無機質の充填(じゅうてん)剤(フィラー)の種類によって性質の異なった硬化物が得られる。

 いま一つのタイプのエポキシ樹脂としては、o(オルト)-クレゾールとホルムアルデヒドとを酸性で反応させて得られた、o-クレゾールノボラック樹脂とエピクロルヒドリンとを水酸化ナトリウムの存在で反応させたクレゾールノボラックエポキシ樹脂がある。これを粉砕してシリカ(二酸化ケイ素)と混ぜ、酸無水物類とで硬化させるシステムで電子材料の封止材(湿気、ほこり、衝撃などから保護する材料)として広く使用されている。

 エポキシ樹脂は金属表面との親和性が優れているので、とくに金属の接着剤や塗料として用いられる。硬化の際に揮発性物質の発生や体積収縮が少なく、機械的性質や電気絶縁性が優れ、溶剤に侵されない。硬化物の最高使用温度は、エポキシ樹脂の種類と、各種の硬化剤の組合せで決まり、高いものは300℃くらいまでのものがある。加工方法は注型、封入、含浸後硬化、塗装、接着など多様にわたっている。

 用途は、金属との親和性のよいことから、塗料、金属接着剤に、あるいはガラス繊維や炭素繊維にエポキシ樹脂プレポリマー溶液を含浸させたあと、硬化させた電子機器用銅張り積層板、炭素繊維を用いた航空器材、ゴルフクラブのシャフトや釣り竿(ざお)などから、道路舗装、塩化ビニル樹脂の安定剤など多方面にわたっている。

[垣内 弘]

『橋本邦之編著『プラスチック材料講座 エポキシ樹脂』(1982・日刊工業新聞社)』『垣内弘著『新エポキシ樹脂』(1985・昭晃堂)』『新保正樹編『エポキシ樹脂ハンドブック』(1987・日刊工業新聞社)』『室井宗一・石村秀一著『入門エポキシ樹脂』(1988・高分子刊行会)』『垣内弘編著『エポキシ樹脂最近の進歩』(1990・昭晃堂)』『シーエムシー編・刊『エポキシ樹脂の高機能化と市場展望』(1990)』『垣内弘著『エポキシ樹脂硬化剤の新展開』(1994・シーエムシー)』『室井宗一著『わかりやすいエポキシ樹脂』(1994・工文社)』『シーエムシー編・刊『エポキシ樹脂の市場分析と将来展望』(1994)』『シーエムシー編・刊『環境ホルモン・環境汚染懸念化学物質――現状と産業界の対応』(1999)』『シーエムシー編・刊『高分子添加剤市場('99)』(1999)』『エポキシ樹脂技術協会編・刊『総説エポキシ樹脂』全4巻(2003)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

エポキシ‐じゅし【エポキシ樹脂】
〘名〙 (エポキシはepoxy) 一分子内に二個以上のエポキシ基をもつ高分子化合物、およびそのエポキシ基の開環反応により生成される合成樹脂。粘りけのある液体ないし固体。強力接着剤、塗料、注型品、表面活性剤、ゴム配合剤などに用いられる。

出典:精選版 日本国語大辞典
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化学辞典 第2版

エポキシ樹脂
エポキシジュシ
epoxy resin

1分子中にエポキシ基(オキシラン環)を2個以上含むプレポリマー,およびそれを硬化剤で硬化した樹脂の総称.大別すると,グリシジル型と非グリシジル型の二つに分かれる.おもにエピクロロヒドリンと多価フェノール類(ビスフェノールAなど)または多価アルコールとの反応,オレフィンのペルオキシ酸によるエポキシ化によって得られる生成物が用いられる.エポキシ化合物の製造は,たとえば,エピクロロヒドリンとビスフェノールを水酸化アルカリ存在下で反応させて行われる.硬化反応は有機ポリアミン,有機酸無水物,フェノール樹脂,ポリアミド樹脂などの硬化剤により,エポキシ基を開環させて行う.接着剤としてすぐれた特性を有し,注型品,積層材,ビニルポリマーの安定剤,コンクリートの改質剤などに用いられる.

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
東京工業大学名誉教授理博 吉村 壽次(編集代表)
信州大学元教授理博 梅本 喜三郎(編集)
東京大学名誉教授理博 大内 昭(編集)
東京大学名誉教授工博 奥居 徳昌(編集)
東京工業大学名誉教授理博 海津 洋行(編集)
東京工業大学元教授学術博 梶 雅範(編集)
東京大学名誉教授理博 小林 啓二(編集)
東京工業大学名誉教授 工博佐藤 伸(編集)
東京大学名誉教授理博 西川 勝(編集)
東京大学名誉教授理博 野村 祐次郎(編集)
東京工業大学名誉教授理博 橋本 弘信(編集)
東京工業大学教授理博 広瀬 茂久(編集)
東京工業大学名誉教授工博 丸山 俊夫(編集)
東京工業大学名誉教授工博 八嶋 建明(編集)
東京工業大学名誉教授理博 脇原 將孝(編集)

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