●エミュー【えみゅー】
日本大百科全書(ニッポニカ)
エミュー
えみゅー
emu
[学] Dromaius novaehollandiae
鳥綱ダチョウ目エミュー科の鳥。漢字ではと書く。大形の走鳥類で、現生の鳥ではダチョウに次いで大きい。全長約2メートル、頭高1.5~1.8メートル、体重36~54キログラム。体は暗灰褐色で、顔と頸側(けいそく)は皮膚が裸出して青い。ヒクイドリに似ているが、頭上に冑(かぶと)状の角質突起がない。オーストラリア大陸とタスマニア島に分布したが、タスマニアでは絶滅し、人口の多い東部オーストラリアでもまれである。低木を交えた草原や荒れ地にすみ、種子、芽、漿果(しょうか)などを主食としているが、昆虫類もかなり食べる。翼は退化し、飛ぶことはできない。最高時速40~48キロメートルで走り、泳ぎもうまい。巣は地面のくぼみに葉や小枝をすこし敷いただけで、1腹7~12個の卵を産み、雄だけで抱卵する。雛(ひな)の世話は雌雄でする。抱卵期間は58~61日。開拓の初期には、肉と卵は食用に、脂肪はランプの油として利用された。また畑を踏み荒らしたり、穀物を食べるために、最近まで報奨金を払って駆除していたが、現在では保護区が設けられている。各地の動物園でも飼われ繁殖している。
[森岡弘之]
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エミュー
Dromaius novaehollandiae; emu
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エミュー【emu】
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エミュー
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