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エンペドクレス

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

エンペドクレス
Empedoklēs
[生]前490頃.アクラガス
[没]前430. ペロポネソス
ギリシアの哲学者,自然学者,医者,詩人,予言者。奇跡を行う人として名声を得ていた。彼はパルメニデスに対し多元論の立場をとり,万物の「 (リゾマタ) 」として不変の存在,地火風の4根をあげ,これらに相反する力,愛とが作用して結合分離が生じるとした。まず最初に愛が全体としての完全なを支配するが,次いで憎が入ってきて分離活動がって四根が完全に分離し,次に再び愛が復帰して憎が退去するという過程が世界の変転であるとする。ともにの形式をとった大『自然について』 Peri physeōs,『浄め』 Katharmoiがあるが,現在は断片を残すのみである。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

エンペドクレス(Empedoklēs)
[前493ころ~前433ころ]古代ギリシャの哲学者・詩人・政治家・医師シチリア島の生まれ。万物は地・水・火・風の4元素からなり、愛と憎が動力因として働き、結合分離・生成消滅があると説いた。著「自然について」「浄め」。

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

エンペドクレス【Empedoklēs】
前493ころ‐前433ころ
古代ギリシアの哲学者。シチリア島のアクラガス生れ。ディオゲネス・ラエルティオスの記載した彼の伝記は華やかであり,死者をよみがえらせたとか,神としてあがめられるため火山エトナの火口に身を投げて死んだとかいう話までが伝えられている。ニーチェはこの伝記をもとにしてエンペドクレスを〈医師と魔術師,詩人と雄弁家,神と人,学者と芸術家,政治家と僧侶〉のいずれともきめかねる中間的,活動的人間としている。彼には二つの著作《自然について》と《浄め》があった。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

エンペドクレス
えんぺどくれす
Empedoklēs
(前493ころ―前433ころ)

古代ギリシアの哲学者。シチリア島の町アクラガスの名門に生まれ、政治家や奇跡家や医師としての活躍も伝えられる。『ペリ・フュセオース』(自然について)、『カタルモイ』(浄(きよ)め)とよばれる六脚韻を踏む2著作があるが、残存するのは断片だけである。『ペリ・フュセオース』は、万物のもとのもの(アルケー)を地水火風とし、この不生不滅の四つの元素(「根」)が、「愛」と「憎」によって結合したり分離したりして、世界のいろいろな状態が現出するが、それらは、愛が完全に支配する時期(四元素の混じり合った球体、スファイロスがつくられる)、憎の支配が伸長する時期(世界と生物がつくられる)、憎が完全に支配する時期(四元素の別々に分かれた同心球的4集塊がつくられる)、愛の支配が伸長する時期(世界と生物がつくられる)といった四つの時期をこの順序で反復する、と説くものであって、多元論の立場から宇宙の構造を歌った自然学詩である。『カタルモイ』のほうは、罪を犯したダイモーン(神霊)が木や魚や鳥や獣や人といったさまざまな生物に生まれ変わり、3万季節(ホーライ)の間、輪廻(りんね)転生を繰り返したあげく、ふたたび神に戻ることを歌った教訓詩であって、オリンピアで吟唱されたという伝承もある。彼の死についてはいろいろ伝えられるが、エトナ山の噴火口へ投身自殺したという伝承がとりわけ有名である。

[鈴木幹也]

 科学者としては、水吸器クレプシドラを考案し、空気の重さを初めて測ってその物質性を示したことがあげられる。またパルメニデスの論理的一元論に対し、近代まで維持された四元素説を唱えて感覚的経験を擁護するなど、観察・実験の重要性を強調した。

[肱岡義人]

『藤沢令夫訳「エンペドクレス」(『世界文学大系63 ギリシア思想家集』所収・1965・筑摩書房)』

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精選版 日本国語大辞典

エンペドクレス
(Empedoklēs) 古代ギリシアの哲学者。シチリア島の生まれ。宇宙の万物は、不生不滅不変の四元素、土、水、空気、火からなり、それらが「愛」と「憎」との力により結合・分離して諸事物が生滅すると説いた。(前四九〇頃‐前四三〇頃

出典:精選版 日本国語大辞典
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旺文社世界史事典 三訂版

エンペドクレス
Empedokles
前493〜前433ごろ
古代ギリシアのイオニア学派の自然哲学者で,すぐれた政治家・医者
シチリア島の名門出身。万物は不変不滅の地・水・火・風の4元素からなり,愛と憎(争)により結合・分離すると説いた。

出典:旺文社世界史事典 三訂版
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