●オリーブ
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
オリーブ
Olea europaea; olive
出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
朝日新聞掲載「キーワード」
オリーブ
(2014-03-28 朝日新聞 朝刊 香川全県 1地方)
出典:朝日新聞掲載「キーワード」
デジタル大辞泉
オリーブ(〈フランス〉olive)
2 延髄の錐体3の外側にある長卵円形のふくらみ。内部に下オリーブ核と呼ばれる神経核があり、中枢神経から受け取った情報を処理して小脳に伝える。
[補説]枝葉は平和の象徴とされ、国連旗のデザインなどに使われる。旧約聖書で、ノアの方舟から放たれたハトがオリーブの枝をくわえて戻り、洪水の水が引いた土地を知らせたことに由来する。
出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
栄養・生化学辞典
オリーブ
出典:朝倉書店
Copyright (C) 2009 Asakura Publishing Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
色名がわかる辞典
オリーブ【olive】
出典:講談社
(C)Kodansha 2011.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
世界大百科事典 第2版
オリーブ【olive】
出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.
日本大百科全書(ニッポニカ)
オリーブ
おりーぶ
olive
[学] Olea europaea L.
モクセイ科の常緑高木。高さ10メートル。葉は対生し、細長い楕円(だえん)形で質が硬く、全縁。表面は暗緑色、裏面は短毛が密生して銀白色。初夏に葉腋(ようえき)から分枝した花軸を出し、花は小さな鐘状で黄白色、花冠の先端が4裂するので一見4弁にみえる。雄しべは2本。果実は広楕円(こうだえん)形で長径2~3センチメートル。秋ごろまでは緑黄色、冬に紫黒色に熟す。中に1個の種子がある。原産は小アジアとされるが、リビアとサハラ砂漠が太古の原産地で、エジプト、クレタ島を経てギリシアに移り、小アジアに入ったとする説もある。日本へは文久(ぶんきゅう)年間(1861~1864)に渡来し、明治末期から小豆島(しょうどしま)での栽培に成功した。世界的にはギリシア、イタリア、スペイン、フランス、トルコなど地中海沿岸諸国が主産地である。
オリーブには多くの品種があり、品種によって味や油の含量が違い、塩蔵用、採油用など用途が決まっている。繁殖は普通は接木(つぎき)か挿木による。台木は実生(みしょう)台を用い、4月上旬から中旬に切り接ぎ、あるいは春秋二季に芽接ぎを行う。挿木は、長さ30センチメートルほどの枝を3月に露地挿しする。年内に新梢(しんしょう)が伸び、翌年発根する。また、春にひこばえに土寄せして発根させ、翌年に移植するほか、ミスト挿しもできる。日本ではオリーブに橄欖(かんらん)の字をあてていたがこれは誤りで、橄欖はカンラン科の常緑高木のカンラン(一名ウオノホネヌキ)のことである。
[星川清親]
利用
果実は加工用と採油用とに大別する。セビラノ、マンザニヨはピクルス用、ルッカ、ネバジョブランコは採油用、ミッションは兼用品種である。加工製品には緑果塩蔵、種子を抜いてピメンタなどを詰めた充填(じゅうてん)塩蔵、熟果塩蔵、ギリシア風オリーブ、干しオリーブそのほかがある。果実には苦味配糖体オリュロペインがあり、渋い。この除去には、カ性ソーダの1.5~2.0%水溶液に、6~10時間の浸漬(しんし)処理がよい。処理後は十分水洗いし、カ性ソーダを除く。油は、熟果の果肉からオリーブ油、核果からはオリーブ核油がとれ、サラダ油、薬用、紡毛、潤滑油、せっけんなどに用いる。材は緻密(ちみつ)で彫刻などに用いられる。
[飯塚宗夫]
文化史
オリーブは有史以前から栽培され、古代エジプト王朝のミイラの棺からはその枝や葉が出土している。代表的な聖書植物で、古代ヘブライ人の重要な植物の一つであったことが知られるが、食用のほかに、いけにえを捧(ささ)げる儀式の灯油や、清めの油などに使われた。『旧約聖書』の「ノアの箱舟」(創世記第8章)では、放ったハトがオリーブの枝をくわえて戻ったことから、ノアは、神の怒りである洪水が引いてふたたび大地が姿を現したことを知る。以来オリーブをくわえたハトは平和の象徴とされ、国際連合の旗のデザインにはオリーブの枝があしらわれている。またオリーブはギリシアの国樹とされるが、クレタ文明の壁画にも描かれ、神話では女神アテネによって生み出される。アテネの政治家ソロンは、自由、希望、慈悲、純潔、秩序の象徴としてオリーブの植林を立法し、市民の庭にはオリーブが多く植えられた。実は塩漬けにして食用として保存されるほか、油は髪や肌に塗り、その香りは体臭を消すなど健康維持のためにも使われた。とくに油は貿易商品として重要で、アテネ経済を潤したと推察される。古代ローマには紀元前7世紀ごろに伝わり、女神ミネルバ(アテネと同一視される)のシンボルとされた。また中国ではすでに唐代にその存在が知られ、当時は斉暾樹(さいとんじゅ)とよばれたが、現在の中国名は油橄欖(ゆかんらん)という。
[湯浅浩史]
出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
精選版 日本国語大辞典
オリーブ
出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
「オリーブ」の用語解説はコトバンクが提供しています。
●オリーブの関連情報