@niftyトップ

辞書、事典、用語解説などを検索できる無料サービスです。

カブトエビ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

カブトエビ
tadpole shrimp
鰓脚綱背甲目カブトエビ科 Triopsidaeの総称。カブトエビ属 Triops はアメリカカブトエビ T. longicaudatus,アジアカブトエビ T. granarius,ヨーロッパカブトエビ T. cancriformis,オーストラリアカブトエビ T. australiensis が知られており,前 3種は日本からも記録されている。そのほか,冷水性のヘラオカブトエビ Lepidurus arcticus(1属 1種)が知られている。日本各地で普通に見られるアメリカカブトエビは 6~7月頃水田の底をはい回る。一見おたまじゃくし様で,体の前半は長さ 2cmほどの楕円形の甲で覆われ,前方左右に一対の大きな複眼をもつ。腹部は約 1cmで多数の節に分かれ,鰓と運動の役目を果たす 40対以上の脚をもつ。腹部の末端には 2cmほどの一対の尾鞭がある。およそ 2億5100万年前の中生代三畳紀以来ほとんど変わらない「生きている化石」である。孵化後 2週間ぐらいで産卵を始め,1ヵ月ほどで死滅する。卵は乾燥に耐える耐久卵で,一度乾燥しないと孵化しない。(→甲殻類鰓脚類節足動物

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

カブトエビ【Triopus longicaudatus】
クサトリムシとも呼ばれる(イラスト)。背甲目カブトエビ科の小型甲殻類。外観は小型のカブトガニを思わせる形態をしているが,細い胴の尾部末端に多くの節からなる長い尾叉(びさ)がある。体は汚緑褐色あるいは暗緑色,長さ2~3cmくらい。日本中部以西の水田などに初夏のころ突然おびただしく出現し,1ヵ月くらいで消滅する。背甲は非常に幅広くかぶと状,その前方背面に1対の複眼がある。頭部と有肢の胴部体節はその下面に隠れている。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

日本大百科全書(ニッポニカ)

カブトエビ
かぶとえび / 兜蝦
tadpole shrimp
節足動物門甲殻綱背甲目カブトエビ科Triopsidaeの水生動物の総称。全世界で4種が知られ、そのうち日本には3種が生息している。アジアカブトエビTriops granariusとアメリカカブトエビT. longicaudatusが関東地方から南に、ヨーロッパカブトエビT. cancriformisが山形県に分布する。あとの種は、オーストラリアに分布するオーストラリアカブトエビT. australiensisである。
 淡水産で、水田や水たまりに出現し、いずれもよく似ている。体の前半部は長さ2センチメートルほどの楕円(だえん)形の背甲で覆われ、腹節には40対以上の脚(あし)をもち、末端には約2センチメートルの1対の尾鞭(びべん)がある。体色は汚緑褐色ないし暗緑色で、尾鞭は褐色を帯びる。泥土上をすばやく歩いたり泳いだりし、乾燥や低温に強い耐久卵を産んだあと1か月ぐらいで死ぬ。産地によって、有性生殖をする個体群と単為生殖をする個体群がある。雑食性で、泥とともに微小生物を食べ、また雑草の根も食べるので「草取り虫」の名もあり、生物農薬として利用する試みもある。[武田正倫]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

カブトエビ」の用語解説はコトバンクが提供しています。

カブトエビの関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.

アット・ニフティトップページへ アット・ニフティ会員に登録

ウェブサイトの利用について | 個人情報保護ポリシー
©NIFTY Corporation