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ガスコーニュ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

ガスコーニュ
Gascogne
フランス南西部,中央ピレネー山脈北麓の地方。旧州。ジェール県,ランド県,オートピレネー県のほか,ロトエガロンヌ,タルンエガロンヌ,オートガロンヌ,アリエージェ,ピレネーザトランティクの各県の一部を含む。ラテン名のバスコニアが地名の起源。ガスコン語が現在も使用されている。この地はローマ時代から第三アクィタニアとして知られ,602年にはガスコーニュ公国設立。 1036年婚姻によりガスコーニュはアキテーヌ公の手に渡り,公領に併合された。 1154年,隣接するギュイエンヌ地方とともにイングランド王領となり,百年戦争後の 1454年にフランス領に復帰した。両者は 17世紀初頭から革命までギュイエンヌエガスコーニュ州 (州都ボルドー) として,アンシアン・レジーム期の国王直轄領のうち最大州となった。アキテーヌ盆地南部を占める同地方は,3地区から成り,東部のツールーズ地区は大きな盆地を形成,河床の牧草地をはじめ,段丘上では農耕が行われ,集落が発達。さらに地中海と大西洋の連絡路にあたって,商業,文化の中心でもあり,近年は工業の発達も著しい。ピレネー山脈中央部のランヌムザン地区は「ガスコーニュ丘陵地開発公社」により農業の近代化が進められている典型的な多角的農業地帯で,家畜の飼育,ブドウ,コムギ,トウモロコシの栽培が主であるが,化学工業,機械・電機工業なども発展している。大西洋にのぞむランド地区は砂丘が発達し,カキの養殖が盛ん。広大なマツ林内では,古くから行われてきた林業と並んで石油と天然ガスの開発が進められている。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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世界大百科事典 第2版

ガスコーニュ【Gascogne】
フランス南西部の旧州名。ピレネー山脈の西半分とその山麓(オート・ピレネー,ピレネーザトランティク両県,オート・ガロンヌ県西部),それにつらなるガロンヌ川中流域に向けて広がるアルマニャック丘陵(ジェル県),大西洋に面した広大なランド平野(ランド県)から成る。 ガスコーニュは,歴史上,その北のギュイエンヌと一体をなすことが多く,とくにギュイエンヌ南部との間には,なんらの自然的・文化的境界も存在しない。たとえば,ガスコン方言は,南仏オック語の中でも,きわめて特異で,スペイン北部の方言との類似を指摘されるが,その用いられる範囲は,ギュイエンヌ南部にも及んでいる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

ガスコーニュ
がすこーにゅ
Gascogne

フランス南西部の歴史的地域名、旧州名。英語名ガスコニーGascony。ガロンヌとピレネー地方の間にあり、ジェール、ランド、オート・ピレネーの諸県と、アリエージュ、オート・ガロンヌ、ジロンド、ロート・エ・ガロンヌ、タルン・エ・ガロンヌの諸県の一部が含まれる。経済的には、漁業、牧畜、ワイン製造、ブランデー製造などが中心をなし、観光産業も発達している。独特な方言による文学が行われる。

[青木伸好]

歴史

紀元前56年ローマ軍により征服されてアクィタニア州の一部に編入され、紀元後3世紀にはノベンポプラニー地方Novempopulanieとよばれた。5世紀以来、西ゴート人、さらにフランク人の支配下に入った。6世紀に、西ゴート人の支配に反抗したナバル地方のイベリア系バスコン人Vascons(現バスク人の祖先)が移住した。地名は、このバスコン人の地バスコニアVasconiaに由来する。9世紀にボルドーを首都とするガスコーニュ公領に統合されたが、11世紀には諸侯領に細分された。1036年ポアチエ・アキテーヌ公領に吸収され、さらに、アリエノール・ダキテーヌのアンリ・プランタジュネとの再婚(1152)によってイギリス王の支配下に入り、1259年のパリ協約でフランス王の封土としてのイギリス王領とされた。百年戦争の戦場となったが、同戦争後イギリス勢力は一掃され、ギエンヌ州の一部となった。

[千葉治男]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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