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ガラス繊維【ガラスせんい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

ガラス繊維
ガラスせんい
glass fibre
ガラスを細く引伸ばしてつくった繊維グラスファイバともいう。古代からなどの装飾に用いられていたが,工業的には,1893年シカゴで開かれたコロンブス博覧会でオーエンス・リービー・グラス社がガラス棒の一端を熱し,これを引張って回転ドラムに巻きつけて繊維を引いてみせたのが世界におけるガラス繊維の初めである。この繊維は太さが任意に変えられ,性質の調節も可能である。すなわち耐酸性,耐風化性,耐熱性,絶縁性などすぐれた特性を,繊維としての特性 (曲げ強さ大,空間占有率大,軽い) に任意に加えることができる。したがって用途も広く,石綿と同じく保温,保冷用に,また防音,吸音用に広く利用される。またファイバスコープ,空気濾過のフィルタ蓄電池,電気絶縁材 (糸,テープ,布など) ,防食剤に利用され,ポリエステルの発達とともに合成樹脂補強用材としてその製品は家具,建材船体車体,化学工業用材,スキー,ヘルメットなど広範な用途をもっている。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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世界大百科事典 第2版

ガラスせんい【ガラス繊維 glass fiber】
溶融したガラスを糸状にしたもので,グラスファイバーともいう。製品の形態により,長繊維と短繊維あるいはグラスウールglass woolとに分けられる。長繊維は白金るつぼでガラスを溶融し,に設けた小さい孔(ノズル)からガラスを連続的に引き出したものである。短繊維あるいはグラスウールは,溶融したガラスを遠心力あるいは高圧のガスや蒸気で吹きとばして作られる。ガラスの化学組成で性質も異なるが,一般に通常の板ガラスよりアルカリ分を減じてあるので,耐熱性,耐食性,耐湿性が優れている。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

ガラスせんい【ガラス繊維】
ガラスを引き伸ばしてきわめて細くした人造繊維。溶融ガラスを多数の細孔から高速で引いて作る。耐熱性・耐食性・耐湿性が高い。断熱材・防音材・絶縁材・濾過材・光通信用材などに用いるほか、強化プラスチック( FRP )の補強材に使われる。広義には短繊維を綿状にしたガラスウールも含む。グラスファイバー。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

ガラス繊維
がらすせんい
glass fiber
ケイ酸塩を主成分とするガラスを溶融、加工して繊維状にしたもの。グラスファイバーあるいはガラスウールともいう。製法、用途から分類すると、短繊維と長繊維とがある。
 高温のガラスは容易に糸のように伸びるので、古代から工芸的な用途は知られていたが、工業化されたのは第一次世界大戦中、天然石綿の代用品としてドイツで高温断熱用の短繊維が製造されたのが最初である。長繊維は1930年代に、また光学繊維は1960年代に、ともにアメリカで工業化されている。短繊維は製造も簡単でフェルトのようにして断熱材に利用するが、長繊維は引きそろえ、あるいは織物としてFRP(繊維強化プラスチック)、GRC(ガラス繊維強化セメント)、絶縁材などに広い用途がある。光学繊維は数千本から数十万本程度の特殊構造をもったガラス繊維を規則正しく束ねたもので、束の一端から画像を入れると、束の屈曲に沿って他端に伝送される性質があり、ファイバースコープのほか広い用途がある。
 一般のガラス繊維は細いので、比表面積がきわめて大きい。たとえば直径1センチメートルのガラス玉を直径10マイクロメートルのファイバーに伸ばすと長さは約4000メートルにもなり、面積も400倍近く増えるから、湿気に侵されにくい化学組成(Eガラス)が選ばれる。Cガラスは耐酸性で蓄電池の隔壁などに、耐アルカリ繊維はセメント強化用に使われている。FRPは軽く強いので自動車、航空機、船舶、パイプ、容器、電子回路用基板、さらにスキー板から釣り竿(ざお)まで用途が広い。
 光学繊維は繊維の内面の全反射で光が進行することを利用したもので、実際はこれをさらに屈折率の低いガラスで覆っている。
 光通信用のガラス繊維(光ファイバー)は、直径125マイクロメートルのガラス繊維からなり、中心(コア)の直径約10マイクロメートルの部分に屈折率の高いガラスが、その周囲(クラッド)に屈折率が0.3%程度低いガラスが使われている。この屈折率差により、光信号が外部に漏れずに中心部を通過することができる。しかし、約100キロメートル進むと光信号の強度が1%程度に減衰するので、その都度光信号が増幅されて伝送されている。現在、世界中に光のネットワークが構築され、インターネットを通じてあらゆる情報を瞬時に受け取ることができる。
 多数の繊維を配列正しく束ねると、束の屈曲に沿って画像を送ることができるので、ファイバースコープとして胃検査に用いられている。またレンズのかわりにして超小型複写機に、あるいはブラウン管の画像を外部へ導くことでファクシミリなどに使われている。[境野照雄・伊藤節郎]
『作花済夫・伊藤節郎・幸塚広光・肥塚隆保・田部勢津久・平尾一之・由水常雄・和田正道編『ガラスの百科事典』(2007・朝倉書店)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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化学辞典 第2版

ガラス繊維
ガラスセンイ
glass fiber

ガラスファイバーともいう.ケイ酸塩を主成分とする繊維状のガラス.長繊維と短繊維とがある.長繊維は,多くは無アルカリガラスとよばれる電気絶縁性にすぐれたEガラス(ホウケイ酸ガラス)製のものがほとんどである.市販品の繊維径は5~13 μm 範囲のものである.繊維径が小さくなるほど強度(単位繊維断面積当たり)が増大することが知られている.おもに建築などの補強材料に用いられている.短繊維は短い繊維の綿状の集合体であり,しばしばガラスウールとよばれる.繊維の長さは製造方法などにより異なるが,数 cm 以下が普通である.形態的な特徴から,おもに断熱材料,吸音材料などに使われるのが一般的である.ガラスの組成板ガラスに近い物が多い.

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
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デジタル大辞泉

ガラス‐せんい〔‐センヰ〕【ガラス繊維】

出典:小学館
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