●キッド
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
キッド
Kidd, Benjamin
[没]1916.10.2. サウスクロイドン
イギリスの社会哲学者。官吏生活後社会調査のため世界を旅行し,1898年にはアメリカ,カナダを,1902年には南アメリカを訪れた。彼の社会学は H.スペンサーの社会進化論の系譜に立つもので,1894年に『社会進化論』 Social Evolutionで社会進化のもつ逆説,すなわち社会進化と理性の矛盾を指摘した。社会進化は非理性的過程の進展を常に伴うので,理性の進化と矛盾するというのである。理性はこのような非理性的過程の進展に反逆するが,その結果理性が勝てば,次に理性そのものの進展が停止してしまうと考え,この考え方を『西洋文明の諸原理』 Principles of Western Civilization (1902) で,歴史によってさらに裏づけようとした。彼の社会思想は世紀の転換期を迎えつつあったイギリスにおいて相当の反響を呼んだが,その学問的構成は薄弱であった。
出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
キッド
Kidd, William
[没]1701.5.23. ロンドン
キャプテン・キッドの名で知られるイギリスの海賊。 1696年から北アメリカにおいて海賊討伐の任にあたっていたが,翌年海賊の根拠地マダガスカル島におもむいてみずから海賊となり,99年ニューイングランドへ戻ったとき逮捕され,テムズ河畔で処刑された。
出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
キッド
Kyd, Thomas
[没]1594.12.30. ロンドン
イギリスの劇作家。 1565年マーチャント・テーラーズ校に入学,古典の教養を身につけた。そのすぐれた演劇感覚によって,『スペインの悲劇』 The Spanish Tragedy (1587~88頃) でラテン劇をイギリス化することに成功,公共劇場で大当りをとり,以後 15年間繰返し上演されて,エリザベス朝における復讐悲劇流行の端緒を開いた。この劇でキッドは,復讐の主題や亡霊,黙劇,劇的朗読法による長ぜりふや独白などをセネカから借用しているが,そのほか,題材を古典の神話や伝説的なイギリス史にとらずに,当時のスペインを舞台に物語を虚構し,筋の構成も副筋を用いて複雑にし,人物の行動に動機を与え,性格には陰惨な心理的屈折を加えて,ハムレットに通じる主人公の狂気や遷延,イアーゴーに発展するイギリス文学史上最初のマキアベリ的な悪党を創造した。また殺人や狂乱を舞台にのせ,復讐の遂行に劇中劇を用い,目的に応じて散文と韻文,無韻と押韻を使い分けるなど,独自の趣向を考案,以後の復讐劇の道具立てを完成した。他方,セネカの抒情的,内省的な美を高め,筋の残忍性を一掃したネオ・セネカ派の R.ガルニエの作の翻案『コーネリア』 Cornelia (94) がある。そのほか『ハムレット』の原典になったと思われる現存しない『原ハムレット』 Ur-Hamletの作者と推定されている。
出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
キッド
kid
出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
デジタル大辞泉
キッド(Benjamin Kidd)
出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
キッド(kid)
出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
キッド(Thomas Kyd)
出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
キッド(William Kidd)
出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
世界大百科事典 第2版
キッド【Thomas Kyd】
イギリスの劇作家。フランス語やイタリア語からの翻訳・翻案のほかに,数編の悲劇,喜劇をものしたとされるが,確実ではない。演劇史上彼の名は《スペイン悲劇》(1585ころ初演)1作によって記憶される。スペインの将軍ハイエローニモが,政略結婚の犠牲になって暗殺された息子ホレーシオの復讐を誓い,辛酸をなめて犯人を探し当てたのち,宮廷で演じられる劇中劇に彼らを引き入れ,演技と見せて彼らを殺しみずからも自殺する,という筋。
出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.
367日誕生日大事典
キッド
出典:日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」
(C) Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
それぞれの項目は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
精選版 日本国語大辞典
キッド
出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
キッド
出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
「キッド」の用語解説はコトバンクが提供しています。
●キッドの関連情報
関連キーワード
| 第一次世界大戦史(年表)| チャップリン| ケクレ| セネット| イースター蜂起| 牧野省三| ブロッホ| インド大反乱| 安政の大獄| 日本の医学史(年表)|