●クスノキ(樟)【クスノキ】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
クスノキ(樟)
クスノキ
Cinnamomum camphora; camphor tree
クスノキ科の常緑高木で,日本の暖地,台湾,中国などに分布する。直径 2m以上の大木も多く知られ,樹皮には細かい割れ目がある。葉は互生し卵状楕円形で3本の脈が目立つ。もむと芳香がある。5~6月頃,黄白色で6弁の小花が多数円錐花序をつくって咲く。材を水蒸気蒸留して樟脳と樟脳油 (片脳油) をとる。樟脳は防虫剤や香料とするほかセルロイドの原料になり,またビタカンファーとして強心剤にも用いられる。材は堅く光沢があり,高級建築材,家具材,船舶材などに用いられる。
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世界大百科事典 第2版
クスノキ【クスノキ(樟) camphor tree】
庭園,神社,寺院によく植えられ,また暖地の街路樹にも用いられるクスノキ科の常緑樹木で,ふつう樹高25m,直径80~150cmになるが,ときには樹高40m以上,直径5~8mに達する巨大なものがある(イラスト)。関東地方以南,四国,九州から台湾,中国南部,インドシナに分布し,丈夫で育ちやすいので各地に植えられる。樹皮は灰褐色から暗黄褐色で,縦に細かく割れる。葉は互生し,葉柄は2~3cm,葉身は長さ6~9cm,幅3~4cmで卵形~楕円形,やや革質で表面に光沢がある。
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