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グラウバー

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

グラウバー
Glauber, Johann Rudolf
[生]1604. バイエルン,カルルシュタット
[没]1668.3.10. アムステルダム
ドイツの化学者,医者。錬金術に関心をもち,積極的にドイツの天然資源開発と利用を唱え,種々の酸類,塩類の製造とその性質の研究,医薬,ペイント,爆薬,ガラス,陶磁器の製造に取組むなど,当時の化学工業分野における第1の先覚者。また置換ないし複分解反応にかなりの理解を示していた。なかでも食塩に硫酸を作用させると,一方に塩酸が他方に硫酸ナトリウムができることを発見し,後者が便通の薬になることを見出したことは有名。このため硫酸ナトリウムはグラウバー塩 (芒硝 ) ともいわれている。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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グラウバー
Glauber, Roy J.
[生]1925.9.1. ニューヨーク,ニューヨーク
[没]2018.12.26. マサチューセッツ,ニュートン
アメリカ合衆国の物理学者。ハーバード大学在学中にマンハッタン計画に参加し,1949年同大学で物理学の博士号を取得,プリンストン高等研究所,カリフォルニア工科大学などを経て 1952年にハーバード大学に戻った。1963年レーザーでつくられる位相がそろったコヒーレント光の量子力学的な理論の構築に成功した。光を粒子(→光子)と波の両方の性質をもつものとしてとらえ,位相がばらばらで干渉を起こしにくい電球の光と異なり,位相がそろっていて干渉を起こすレーザー光が特別な光子状態の重ね合わせであること(→コヒーレンス)を理論的に説明した。この理論的枠組みは量子光学と呼ばれ,原子のボース=アインシュタイン凝縮現象や量子テレポーテーション実験の基礎となっている。また実用面では,量子暗号や量子コンピュータの開発に役立っている。この功績により,2005年ジョン・L.ホール,テオドール・W.ヘンシュとともにノーベル物理学賞を受賞した。1985年 A.A.マイケルソン・メダルとマックス・ボルン賞を授与され,1989年アレクサンダー・フォン・フンボルト賞を受賞。

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世界大百科事典 第2版

グラウバー【Johann Rudolph Glauber】
1604‐70
ドイツの化学者。ヨーロッパ各地を放浪しながら独学でパラケルスス派の医化学とアグリコラらの冶金術の知識を身につけ,のちアムステルダムに定住してすぐれた薬品製造所を建てた。蒸留器改良を加えて広範な動植鉱物を蒸留し,濃硫酸硝酸塩酸などのほか,多くの医薬化学薬品を製造した。塩酸製造の副産物の美しい結晶(硫酸ナトリウム)は,いまもグラウバー塩と呼ばれる。錬金術の影響を深く受けながらも,塩の成分,複分解,化学親和力など化学上の諸概念について,かなり明確な考えをもっていた。

出典:株式会社平凡社
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化学辞典 第2版

グラウバー
グラウバー
Glauber, Johann Rudolph

ドイツに生まれ,主としてオランダで活躍した職人的化学者.アムステルダムに当時世界最高レベルの炉を建造し,薬品の製造・販売・開発にあたった.その著作“新しい哲学炉,または新しい蒸留法の記述”(1658年)は,多数の実践的化学過程を詳細に記述し,化学の実践指南書として,当時飛び抜けた人気を博した.この書物は,J.B.van Helmont(ファンヘルモント)の“医学”(1643年)と並び,17世紀後半の化学の2大教科書とよべるものとなり,ラテン語,独語,仏語,英語で多数の版を数えた.大学と無縁の場所で,市場を考え,資本主義的経営をめざした点で(“ドイツの繁栄”(1656~1661年)という著作を出版している),ドイツ化学工業の元祖と位置づけられる.新物質としては硫酸と食塩から,いわゆるグラウバー塩(硫酸ナトリウム)を製造したことが有名.

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
東京工業大学名誉教授理博 吉村 壽次(編集代表)
信州大学元教授理博 梅本 喜三郎(編集)
東京大学名誉教授理博 大内 昭(編集)
東京大学名誉教授工博 奥居 徳昌(編集)
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