●ゲゼルシャフト
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
ゲゼルシャフト
Gesellschaft
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デジタル大辞泉
ゲゼルシャフト(〈ドイツ〉Gesellschaft)
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世界大百科事典 第2版
げぜるしゃふと【ゲゼルシャフト】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
ゲゼルシャフト
げぜるしゃふと
Gesellschaft ドイツ語
ドイツの社会学者テンニエスがゲマインシャフトと対置して用いた語で、利益社会という訳語があてられることもあり、社会学の基本概念となっている。彼によれば、社会を成り立たせるのは人間意志であるが、これは目的と手段との関係において本質意志と選択意志とに分けられ、この後者の選択意志に基づいて成立するのがゲゼルシャフトである。選択意志とは、行為者の本質の無意識的な表現である本質意志に対して、一定目的の達成のための合理的な手段の意識的な選択を意味し、具体的には考量、打算、意識性などとして個人に現れ、社会的には協約、立法、世論などとして実現される。ゲゼルシャフトがこのような意志に基づく限りは、それは一定の目的達成のために、いわば人工的に形成されたものであり、そこにおいては人々は互いに利害の打算に基づいて合理的に行為し、返礼や反対給付がなければ人に対して何もしようとはしない。したがって、そこに成立するのは、利害の一致に基づく一面的な非人格的な関係であり、人々はそこで表面的にいかに親密にふるまうにしても、互いに絶えざる緊張状態に置かれ、あらゆる結合にもかかわらず、なお本質的には分離している。このようなゲゼルシャフトとしてテンニエスがあげるのは、大都市、国民および世界である。
ところでゲゼルシャフトは、それと対概念をなすゲマインシャフトとともに、単に社会の類型概念として考えられているのみでなく、社会の歴史的な発展を示す概念としても用いられ、テンニエスは、ゲマインシャフトの時代にゲゼルシャフトの時代が続くとして、現代をゲゼルシャフトの優位を占める時代と考えた。しかし彼は、ゲマインシャフトが人間の本質意志に基づく限りは、なお社会の基礎をなすとみなし、1910年代の協同組合運動のなかに、ゲマインシャフトとゲゼルシャフトの総合としてのゲノッセンシャフトを認めようとした。
[居安 正]
『杉之原寿一著『テンニエス』(1959・有斐閣)』▽『テンニエス著、杉之原寿一訳『ゲマインシャフトとゲゼルシャフト』上下(岩波文庫)』
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精選版 日本国語大辞典
ゲゼルシャフト
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