●コノハムシ
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
コノハムシ
Phylliidae; leaf insect
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日本大百科全書(ニッポニカ)
コノハムシ
このはむし / 木葉虫
leaf-insects
昆虫綱ナナフシ目コノハムシ科の昆虫の総称、またはそのなかの1種。コノハムシ科Phylliidaeの昆虫は、体長6~8センチメートルで、いずれも黄緑色ないし緑色をしており、頭部や胸部はナナフシ類の特徴を残すものの、腹部は背腹に扁平(へんぺい)で、横に幅広くなっている。雄の前翅(ぜんし)は小さく、後翅のみが畳まれて正中線に沿って腹背に置かれるのみであるが、雌の腹部背面に置かれた2枚の前翅は、体の正中線で左右相接し、ちょうど1枚の木の葉を思わせ、翅脈は葉脈を模した形になっている。コノハムシの名はこの前翅の形状に基づいている。各脚(あし)は短く、腿節(たいせつ)には大きい装飾葉片をつける。実際にこの虫が植物葉上にいると木の葉と紛らわしく、隠れ擬態の効果のあることが示される。卵も植物の種子状で、地面に落ちるとみつけにくい。主として東アジアの熱帯に分布しており、パラオ諸島やニューギニア島、スリランカなどにすんでいるが、スリランカのコノハムシPhyllium siccifoliumが代表種。日本にはいない。
[山崎柄根]
出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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