@niftyトップ

辞書、事典、用語解説などを検索できる無料サービスです。

コハク酸【コハクさん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

コハク酸
コハクさん
succinic acid
ジカルボン酸の1種。化学式 (CH2COOH)2 。無色結晶。融点 185℃,沸点 235℃ (無水物となる) 。エチルアルコール,アセトン,熱水に可溶,エーテルに難溶。貝,清酒,地衣類に含まれる。琥珀乾留して得られたのでこの名がある。普通コハクニトリルの加水分解,または酒石酸の発酵によって得られる。コハク酸のナトリウム塩は類のうまみ成分であり,人工調味料として用いられる。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

栄養・生化学辞典

コハク酸
 C4H6O4 (mw118.09).HOOCCH2CH2COOH.食品のうま味を構成する物質の一つで,清酒や貝などの味に寄与しているとされる.代謝上も重要な酸で,クエン酸回路を構成する酸の一つ.

出典:朝倉書店
Copyright (C) 2009 Asakura Publishing Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

コハク酸
こはくさん / 琥珀酸
succinic acid

脂肪族ジカルボン酸の一つで、ブタン二酸の別名をもつ。1550年にドイツのアグリコラがこはくを乾留して得たとの記録があることから、この名が与えられている。こはくにはコハク酸誘導体が含まれている。コハク酸は、天然には、二枚貝、地衣類、菌類などに含まれていて、広範囲の動植物に分布しており、貝類のうま味成分として知られている。無色の柱状結晶で、熱水にはよく溶けるが、冷水には溶けにくい。エタノール(エチルアルコール)、アセトンによく溶け、エーテルにもすこし溶ける。融点以上の温度に加熱すると1分子の水を失い無水コハク酸になる。工業的にはマレイン酸を水素化して合成する。コハク酸およびそのナトリウム塩は食品衛生法により定められた指定食品添加物であり、食品の味をととのえる調味料や、食品に酸味を加える酸味料として用いられている。コハク酸がよく使われているのは、合成清酒、みそ、しょうゆなどの調味料で、合成酒中には0.08~0.09%使用されている。化粧品の成分としても用いられている例もある。

 生体中においては、代謝過程における酸化還元反応で重要な役割を果たしていて、TCA回路の一員である。TCA回路においては、α(アルファ)-ケトグルタル酸の脱炭酸によってスクシニル補酵素A(活性コハク酸)が生成する。これはそのまま、ヘモグロビン、クロロフィル、チトクロムなどのポルフィリン環の合成に使われたり、ほかにエネルギーを与えて自らはコハク酸に分解したりする。コハク酸はコハク酸デヒドロゲナーゼ(脱水素酵素)により脱水素化されてフマル酸になり、チトクロム系に電子が伝達される。

[廣田 穰]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

化学辞典 第2版

コハク酸
コハクサン
succinic acid

butanedioic acid,1,2-ethanedicarboxylic acid.C4H6O4(118.09).HOOC(CH2)2COOH.こはく,地衣,菌類などに含まれている.フマル酸マレイン酸の水素添加,リンゴ酸のヨウ化水素による還元などによって得られる.また,アルコール発酵でも得られる.無色の柱状あるいは板状結晶.融点185 ℃.1.572.エタノール,メタノール,アセトン,熱水などに可溶,エーテルに難溶.濃硫酸の存在下でアルコールと反応してジエステルが得られる.これはアンモニアと反応してスクシンアミドC2H4(CONH2)2を与える.コハク酸はその沸点235 ℃ まで加熱すると酸無水物である無水コハク酸を生じる.コハク酸のナトリウム塩は貝類のうま味成分であり,調味料に用いられる.[CAS 110-15-6]

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
東京工業大学名誉教授理博 吉村 壽次(編集代表)
信州大学元教授理博 梅本 喜三郎(編集)
東京大学名誉教授理博 大内 昭(編集)
東京大学名誉教授工博 奥居 徳昌(編集)
東京工業大学名誉教授理博 海津 洋行(編集)
東京工業大学元教授学術博 梶 雅範(編集)
東京大学名誉教授理博 小林 啓二(編集)
東京工業大学名誉教授 工博佐藤 伸(編集)
東京大学名誉教授理博 西川 勝(編集)
東京大学名誉教授理博 野村 祐次郎(編集)
東京工業大学名誉教授理博 橋本 弘信(編集)
東京工業大学教授理博 広瀬 茂久(編集)
東京工業大学名誉教授工博 丸山 俊夫(編集)
東京工業大学名誉教授工博 八嶋 建明(編集)
東京工業大学名誉教授理博 脇原 將孝(編集)

Copyright © MORIKITA PUBLISHING Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの項目は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

コハク酸」の用語解説はコトバンクが提供しています。

コハク酸の関連情報

関連キーワード

メタクリル酸メタクリル酸

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.

アット・ニフティトップページへ アット・ニフティ会員に登録

ウェブサイトの利用について | 個人情報保護ポリシー
©NIFTY Corporation