●コムギ(小麦)【コムギ】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
コムギ(小麦)
コムギ
Triticum aestivum; wheat
イネ科の一年草または越年草。イネとともに世界的に最も重要な穀物の一つで,栽培の歴史も古い。小アジア地方原産と考えられ,ノハラフタツブコムギ T. dicoccoides とタルホコムギ Aegilops squarrosa との交雑により生じたと考えられている。穎果を精白し,味噌や醤油の原料に用い,また押麦にして米飯に混ぜることもあるが,大部分は製粉してパンや麺類をつくる。コムギ属には 10種以上あるが,最も広く栽培されるのがコムギで,品種も多く,アメリカ合衆国,ロシアをはじめ,カナダ,フランス,アルゼンチン,中国などでそれぞれの品種が栽培されている。またマカロニコムギ T. durum は果の形が長くグルテンに富み,マカロニやスパゲティ製造に適していて,地中海や黒海地方でつくられている。
出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
世界大百科事典 第2版
コムギ【コムギ(小麦) wheat】
コムギ属Triticum作物の総称。イネ科の一,二年草。最も広範な地域で栽培されて最大の生産量をあげ,イネ,トウモロコシとともに世界三大穀物の一つで,人類の主食をまかなう重要な作物。長い農耕の歴史の中でしだいに生産性の高い品種にかわってきたが,現在栽培されているのは大部分がパンコムギT.aestivumL.(英名common wheat,フツウコムギともいう)(イラスト)である。
[種と分布]
コムギは一粒系コムギ(二倍種,染色体数2n=14,ゲノムA),二粒系コムギ(四倍種,2n=28,ゲノムAB),チモフェービ系コムギ(四倍種,2n=28,ゲノムAG)および普通系コムギ(六倍種,2n=42,ゲノムABD)の4群からなる。
[種と分布]
コムギは一粒系コムギ(二倍種,染色体数2n=14,ゲノムA),二粒系コムギ(四倍種,2n=28,ゲノムAB),チモフェービ系コムギ(四倍種,2n=28,ゲノムAG)および普通系コムギ(六倍種,2n=42,ゲノムABD)の4群からなる。
出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.
「コムギ(小麦)」の用語解説はコトバンクが提供しています。
●コムギ(小麦)の関連情報