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コンビナート

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

コンビナート
Kombinat
技術的関連のある生産諸部門が近接立地して形成された企業の地域的結合体を意味する。元来は旧ソ連において,工業生産を合理化し,生産を向上させるために生み出された生産組織。流通経費の節約,大量生産,大市場の確保,副産物あるいは廃物の完全利用などで,生産コストの低下をはかる。旧ソ連のウラル・クズネツクのコンビナートが,初期のものでは最も有名である。日本では重化学工業部門に多く,石油コンビナート,鉄鋼コンビナートの素材産業が多い。これらは主として太平洋岸に集中したが,開発による自然海岸の崩壊,水質汚濁による魚類など海産品の減少,赤潮誘発など生態系の攪乱および天然資源の壊滅,局地的な大気汚染の高濃度化など,環境破壊の問題が続発した。四日市大気汚染事件,異臭魚の発生など健康被害,財産上の被害で大型の事件はこうした工業地帯に集中している。こうしたことから公害対策基本法 (1967年制定) が 1970年に改正され,同法に基づき各種の法令により環境基準が定められ,また地方自治体や地域住民と企業との間で結ばれる公害防止協定など,さまざまな形で公害対策,環境保護がはかられてきている。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

コンビナート(〈ロシア〉kombinat)
生産工程の一貫化・多角化によって生産を効率的に行うために、ある特定の生産技術体系に基づいて一定地域に計画的に結合された企業・工場集団。元来は、旧ソ連で石炭を中心に結合された企業集団をさす。

出典:小学館
監修:松村明
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編集協力:田中牧郎、曽根脩
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ナビゲート ビジネス基本用語集

コンビナート
企業集団と訳される。語源はロシア語のkombinatで、旧ソ連に多くみられた企業の結合形態。 関連企業相互の生産過程や技術を合理化するために、工場設備を1ヵ所に集積する形態をいい、鉄鋼石油化学などのコンビナートがある。

出典:ナビゲート
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世界大百科事典 第2版

コンビナート【kombinat[ロシア]】
技術的に相互に連関する複数の工場,あるいは製造工程のうえで前後関係にある複数の工場が,互いに隣接する立地をとって,有機的連関を保ちながら生産活動を行う生産の様式である。原語はロシア語で〈結合〉の意味である。コンビナートは,ソ連がロシア革命後の工業振興を目的にトラストとともに利用したことに始まる。1928年から実施した第1次五ヵ年計画で取り上げられ,ウラルの鉄鋼石とクズネッツの石炭とを専用貨車で結合したウラル・クズネツク・コンビナートがつくられた。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

コンビナート【kombinat】
生産の効率化を図るため、生産工程の密接に関連する近接の工場を物理的に結合し集団化したもの。石油化学コンビナートなど。元来は、旧ソ連での鉄・石炭を中心とした結合企業集団をさす。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

コンビナート
こんびなーと
комбинат kombinat ロシア語
ロシア語で「結合」という意味のことばで、転用されて複合企業体をさす語となった。英語ではコンビネーションcombinationという。生産過程には、鉄鋼製品や繊維製品のように原料からこれに順次加工を施して完成品に至る段階生産と、機械や船舶、自動車などのようにさまざまな部分生産物を組み立てることによって完成品を得る組立て生産とがある。通常、これらの生産過程は、別々の工場や企業によって受け持たれており、これを社会的分業という。しかし、段階生産物にしても組立て生産物にしても、それぞれの部分工程を受け持つ工場や企業は、必要とする原料や半製品、部品などを他の生産者から仕入れたり、下請企業に発注したりする必要があり、運搬費、流通費がかかるうえ、その過程で損耗や傷物が出たりすることが避けられず、さらに時間的ロスも生ずる。コンビナートは、このような技術的、経営的なむだを避けるため、相関連する工場を地域的に結集して、複合的生産体を形成するものである。
 本来は、革命後のソ連(当時)に1928年より実施された五か年計画のもとで、生産の効率化を図るために構想された生産システムで、ウラルの鉄鉱生産とクズバスの石炭採掘との結合による炭鉄コンビナートが有名である。ただし、日本などでコンビナートといっている同一地域における生産複合体のことは、ロシアではコンプレックスといっており、コンビナートという場合は、地域的な近接性よりも生産上の結合体という要素が重視されている。事実、前記のウラルとクズバスとは2000キロメートルも離れており、この間を鉄鉱石と原料炭を積載した貨車が往復するわけである。
 これに対して、日本でコンビナートといっているのは、技術的に関連した生産過程をそれぞれ分担しているいくつかの工場と企業が、地域的にも隣接している生産複合体のことをいい、多くの場合、資本的にも系列関係をもっている場合が多い。このようなコンビナートの建設は、第二次世界大戦前にも三井三池を中心とする石炭化学コンビナートなど、石炭―化学、電力―化学のような無機合成化学工業にみられたが、本格的になったのは第二次世界大戦後である。とくに1955年(昭和30)ごろからの石油化学工業の本格的発展に際して、各地で石油化学コンビナートが形成された。
 このうち有名なものをあげれば、三菱(みつびし)系石油化学会社を中心とする四日市石油化学コンビナート、三井系の岩国・大竹石油化学コンビナート、住友系の新居浜(にいはま)石油化学コンビナート、日本石油(現、JXTGエネルギー)グループの川崎石油化学コンビナートなどである。これらの日本におけるコンビナートの発展は、石油化学に関連したコンビナートに集中しているのが特徴である。これは、第二次世界大戦後、主としてアメリカからの技術導入により生産を開始したという技術的対外依存性と、一時に巨額の資本を投下しなければならないという資本リスクを分散する必要とが重なり、これをコンビナートというシステムのもとに多数の企業が協同して生産するようにし、経済効率を高めさせようとした通商産業省(現、経済産業省)の強力な行政指導が加わって成立したのであった。これらの石油化学コンビナートは、原油を輸入に依存するという日本の原料事情のもとで、石油精製の副産物であるナフサを原料としているところから、石油精製会社―エチレン分解センター―各種誘導生産物という技術的連関性のもとに形成された。そして、このような技術的連関性のもとでは、資本的系列関係も付随して生ずることになった。
 しかしその後、石油総合化学工業の技術的高度化と製品の多彩化が進む過程で、しだいにコンビナートの同一資本系列色が分散化し、住友化学工業(現、住友化学)と昭和電工との提携、三菱油化と三井石油化学との提携などのように化学工業会社が資本系列を超えて結合していく例も多くなった。さらに、1970年代以降、いわゆるエレクトロニクス革命といわれる先端技術産業の発展と化学工業の不況とによって石油化学コンビナートの集約化が進められ、コンビナートにとっても再編成の動きが強まり、1994年(平成6)三菱油化と三菱化成が合併し三菱化学となり、さらに2017年(平成29)三菱樹脂、三菱レイヨンと統合して三菱ケミカルとなった。また1997年には三井石油化学と三井東圧化学が合併し三井化学となった。[御園生等]
『中村忠一著『日本の化学コンビナート』(1962・東洋経済新報社) ▽野口雄一郎著『日本のコンビナート』(1998・御茶の水書房) ▽渡辺徳二・林雄二郎編著『日本の化学工業』(岩波新書)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

コンビナート
〘名〙 (kombinat) 企業集団の一形態。生産技術上のつながりのあるいくつかの企業または工場が、一定の地域に集中して立地し、互いに生産を合理化しあうもの。一九二八年、五か年経済下のソ連ではじめて行なわれた。石油化学工業などの装置産業に多くみられ、日本でも徳山、水島(倉敷)、四日市など太平洋ベルト地帯を中心に形成された。

出典:精選版 日本国語大辞典
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