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サンショウウオ【さんしょううお】

日本大百科全書(ニッポニカ)

サンショウウオ
さんしょううお / 山椒魚
salamander

両生綱有尾目に属する動物。一般に有尾類全体をサンショウウオとよび、このうちイモリ科またはイモリ亜目の種をイモリとよぶ。

[倉本 満]

形態

体は細長く、頭、胴、尾に分かれる。全長4~120センチメートル。頭部には口、外鼻孔、目があり、鼓膜はない。洞穴性の種では目が退化または消失し、幼形成熟の種では外鰓(がいさい)または鰓孔が残る。胴部は長く、体側に規則的に配列する溝(肋皺(ろくしゅう)、肋条)をもつ種が多い。四肢はほぼ同大。前肢に4本、後肢に5本の指をもつ。水中性の種では四肢が退化・消失する傾向がある。無尾目と異なり、成体にも尾がある。プレソドン科やハコネサンショウウオは肺をもたず、主として皮膚呼吸をする。

[倉本 満]

繁殖

サンショウウオ亜目とサイレン亜目を除き、雄に精包をつくる器官、雌に貯精嚢(ちょせいのう)があって、体内受精を行う。水中または陸上で雌雄は種に特異的な繁殖行動をとり、雄が放出した精包を雌が排出孔から取り込むか、直接精包が雌の排出孔に移される。卵は輸卵管下部を通過する際に受精し、雌は単独で受精卵を産む。受精卵が輸卵管内にとどまって発生し、幼生や幼体となって生まれる種もある。サンショウウオ亜目は体外受精で、雌が産卵を開始すると雄が卵嚢を抱き、排出孔を押し付けて受精する。卵嚢はコイル状、円筒状、数珠(じゅず)状、小塊状をなす。1個ずつ産卵する種も多い。幼生は細長く、水中で小動物を食べる。カエルのオタマジャクシと異なり、外鰓は変態時まで存在し、四肢は孵化(ふか)時にすでにみられる。止水性の幼生は口の後方に1対の細い棒状のバランサー(平衡桿(へいこうかん))をもつ。流水性の幼生の尾は横からみると幅が狭く、指趾(しし)端に黒色のつめを備えるものもある。

[倉本 満]

分布

有尾類は北半球の温帯に広く分布し、新大陸では南アメリカのアマゾン川流域にまで進出している。地上性の種が多く、水中性の種は比較的少ない。中央・南アメリカには樹上性の種が多い。

[倉本 満]

分類

有尾目Urodela (Caudata)には8科約330種が含まれる。

[倉本 満]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

朝日新聞掲載「キーワード」

サンショウウオ
有尾目(ゆうびもく)サンショウウオ科の両生類成体は10~15センチ程度。水たまりで繁殖する止水性19種と、渓流などで繁殖する流水性25種の計44種が確認されている。環境省レッドリスト2020には、アベサンショウウオ、アマクササンショウウオなど5種が絶滅危惧1A類(ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの)に入っている。国の特別天然記念物のオオサンショウウオは有尾目オオサンショウウオ科の両生類で、同リストでは絶滅危惧2類(絶滅の危険が増大している種)に分類されている。
(2020-07-03 朝日新聞 朝刊 島根・1地方)

出典:朝日新聞掲載「キーワード」

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