●シェリング
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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Schelling, Friedrich Wilhelm Joseph von
[没]1854.8.20. ラーガツ
ドイツの哲学者。ドイツ観念論の系譜のなかで,フィヒテの知識学から出発し,そこでは排除されるべきものとして考えられていた自然をも,精神と同一の原理において把握するために独自の自然哲学を立て,のちに同一哲学として体系化した。特に芸術を哲学のオルガノンないし証書としてこれに高い位置を与えたことなどから,当時のロマン主義者たちから大きな共感を得,その哲学的代弁者と考えられた。その後ヘーゲル哲学が主流を占めるようになってからは,みずからの同一哲学をもヘーゲルの絶対的な弁証法と同じく,絶対者として神そのものにいたりえない消極哲学にすぎないとして,積極哲学を説いたが,世に受入れられず不遇のうちにこの世を去った。主著『先験的観念論の体系』 System des transzendentalen Idealismus (1800) ,『人間的自由の本質についての哲学的考察』 Philosophische Untersuchungen über das Wesen der menschlichen Freiheit (09) 。
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Szeryng, Henryk
[没]1988.3.2. カッセル
ポーランド生れのメキシコのバイオリニスト。メキシコ大学で教えるかたわら,ソリストとして欧米諸国で演奏。バッハのすぐれた解釈で知られ,晩年は指揮にもたずさわっていた。 1964年来日。
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Schelling, Thomas C.
[没]2016.12.13. メリーランド,ベセスダ
アメリカ合衆国の経済学者。フルネーム Thomas Crombie Schelling。1944年カリフォルニア大学バークリー校を卒業,1951年ハーバード大学で博士号を取得。1945~46年連邦予算局で働き,1948~50年ヨーロッパでマーシャル・プランに携わり,1951~53年大統領府に勤務。その後エール大学(1953~58),ハーバード大学(1958~90),メリーランド大学(1990~2003)で教授を務めた。1950年代半ばの冷戦をきっかけに,国家安全保障や軍備拡大競争にゲームの理論を応用する必要性を唱え,1960年『紛争の戦略』The Strategy of Conflictとしてまとめた。ゲームの理論の応用範囲を拡大し,紛争解決や戦争回避の一助とした功績が認められ,2005年イスラエルの数学者ロバート・J.オーマンとともにノーベル経済学賞を受賞した。『選択と結果』Choice and Consequence(1984)など著書多数。
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デジタル大辞泉
シェリング(Friedrich Wilhelm Joseph von Schelling)
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世界大百科事典 第2版
シェリング【Friedrich Wilhelm Joseph von Schelling】
ドイツ観念論とロマン主義の立場に立つ哲学者。シュトゥットガルト郊外のレオンベルクに,すぐれた東洋学者でもあった牧師を父として生まれる。早熟の天才であり,15歳でチュービンゲン大学に入学を許され,5歳年長のヘーゲルおよびヘルダーリンと親交を結ぶ。19歳のときフィヒテの哲学を祖述した論文を発表し,哲学界に登場する。フランス革命への熱狂的な共感を,ヘーゲルやヘルダーリンと共有し,カント,フィヒテ,スピノザを学ぶ。
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精選版 日本国語大辞典
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旺文社世界史事典 三訂版
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Friedrich Wilhelm Joseph von Schelling
ドイツのロマン主義哲学者
自然を自我の不完全状態とし,進んで自然と精神との最高統一を芸術に見出す「同一哲学」を主張し,美的観念論の立場を確立した。晩年には神秘主義を唱え,実存哲学に影響を与えた。
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執筆者一覧(50音順)
小豆畑和之 石井栄二 今泉博 仮屋園巌 津野田興一 三木健詞
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