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シックハウス症候群【シックハウスしょうこうぐん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

シックハウス症候群
シックハウスしょうこうぐん
sick-house syndrome
住宅の高気密・高断熱化や,揮発性有機化合物が発生する建材内装材の使用に由来する健康障害の総称。特に新築・増改築後の住宅に居住することで,目やのどの痛み,頭痛めまい,息苦しさ,吐き気などの症状が起こる。新しい家具・寝具,カーペット,カーテンの設置,衣類用防虫剤殺虫剤の使用,害虫駆除後の発症もみられる。学校で同様の健康被害が起こるシックスクールも問題化した。ホルムアルデヒドトルエンに代表される揮発性有機化合物を多く含んだ建材・素材によって室内の空気が汚染されたことがおもな原因と考えられた。ただしほかの疾病との区別がつきにくく,発症の因果関係も未解明な部分が多い。2000年,住宅の品質確保の促進等に関する法律(平成11年法律81号)に基づき日本住宅性能表示基準が設定され,2001年には室内空気中化学物質濃度の指針値が定められた。2002年建築基準法(昭和25年法律201号)が改正され,原因物質の使用が規制された。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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知恵蔵

シックハウス症候群
建材や家具などの接着剤に含まれる有害化学物質が充満した家屋内で、住人が頭痛、眼の刺激、めまい、のどの痛み、吐き気、皮膚のかゆみ・湿疹耳鳴り、集中力低下、疲労感などを訴える症状。有害化学物質としては、ホルムアルデヒド、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの揮発性有機化合物(VOC)、殺虫剤、防虫剤、シロアリ駆除剤など。蕁麻疹(じんましん)、気管支ぜんそく、アレルギー性皮膚炎などのアトピー性疾患も増加しており、シックハウス症候群と同様に、化学物質過敏が一因ではないかとされる。1990年代後半には東京都杉並区の廃プラスチック中心の不燃ごみ圧縮施設から発生するホルムアルデヒドやシアン化水素など多様な化学物質により、周辺住民が異常なだるさ、むくみ、頭痛、吐き気、皮膚のただれなどの症状を訴え、杉並病と言われた。これも一種の化学物質過敏症
(畑明郎 大阪市立大学大学院経営学研究科教授 / 2007年)

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

朝日新聞掲載「キーワード」

シックハウス症候群
建材や内装材から揮発する有機化合物で引き起こされる健康被害の総称。頭痛や腹痛、下裏せきや皮膚炎、自律神経の不調など症状は様々だ。国が指針値を定めたのはホルムアルデヒドやトルエンなど13物質。発生源が「校舎」の場合は「シックスクール症候群」、発生源を特に限定しない場合は「化学物質過敏症」と呼ばれる。
(2007-11-10 朝日新聞 朝刊 都 2地方)

出典:朝日新聞掲載「キーワード」

デジタル大辞泉

シックハウス‐しょうこうぐん〔‐シヤウコウグン〕【シックハウス症候群】
新築の家やマンションへの入居後に起こる目やのどの痛み、頭重(ずおも)・吐き気などの不快な症状。建材などに使用された化学物質が原因といわれる。シックハウスシンドローム
[補説]対策として、厚生労働省では、ホルムアルデヒドアセトアルデヒドトルエンキシレンスチレンパラジクロロベンゼンエチルベンゼン・テトラデカン・クロルピリホス・フェノブカルブ・ダイアジノン・フタル酸ジ-n-ブチル・フタル酸ジ-2-エチルヘキシルの13物質について、室内濃度指針値を設定している。

出典:小学館
監修:松村明
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編集協力:田中牧郎、曽根脩
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リフォーム用語集

シックハウス症候群
シックビル症候群をもじった日本における造語。新築や改築住宅の室内の内装材などに含まれる有害な化学物質が喘息(ぜんそく)や頭痛などの健康被害を住んでいる人に及ぼすこと。新築症とも呼ばれる。

出典:リフォーム ホームプロ
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大辞林 第三版

シックハウスしょうこうぐん【シックハウス症候群】
建材・塗料・家具などから発生するホルムアルデヒドなどの VOC (揮発性有機化学物質)による室内空気汚染によって引き起こされる病気や症状。

出典:三省堂
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家とインテリアの用語がわかる辞典

シックハウスしょうこうぐん【シックハウス症候群】
新築・リフォームした住宅において、壁・床などの接着剤や塗料などから放出される化学物質が原因で起こる健康障害。ホルムアルデヒドなどの化学物質が、めまいや吐き気、目やのどの痛みなどを引き起こす。原因物質を含んだ建材の普及と、住宅の気密性が高まったことなどから、症状を訴える人が急増。2003(平成15)年、建材に含まれる化学物質の規制と、換気設備の設置が建築基準法により義務付けられた。

出典:講談社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

シックハウス症候群
しっくはうすしょうこうぐん
Sick House Syndrome
建物の室内環境が原因で健康被害を呈するものをいう。「居住者の健康を維持するという観点から問題のある住宅においてみられる健康障害の総称」と考えられている。略称SHS。類似用語にはシックビルディング症候群、シックスクール症候群、ビル関連病、住宅関連病がある。
 SHSは社会的には認知されているが、医学的な定義はなく疾病概念もあいまいである。もともと、SHSとは欧米で社会問題となったシックビルディング症候群をもじった和製英語である。厚生労働省補助金事業「シックハウス症候群の疫学調査」(主任研究者:小田島安平)で「特定の建物において、化学物質やアレルゲン及び微生物等の影響により、皮膚粘膜刺激症状や不定愁訴を中心とした症状を呈する状態」と定義した。これを広義のSHSとしている。一方、狭義のSHSとは「特定の室内環境における外的因子の関与でおこる非特異的症状(病因や病態が医学的に解明されているものを除外する)を呈する状態」と定義される。この定義にはアレルゲン微生物などが原因のものを除いている。[小田島安平]

概論

SHSに特異な症状は存在しないが、訴えの多い症状は、(1)皮膚、目、咽頭(いんとう)、気道などの皮膚粘膜刺激症状、(2)全身倦怠感、めまい、頭痛、頭重感などの不定愁訴である。SHSの危険因子としては、(1)個人の医学的背景(アレルギー体質やアレルギー疾患、女性、更年期、皮膚疾患)、(2)個人の仕事(複写機の使用、カーボン紙の使用、職場のストレス)、(3)建物の要因(室外空気の供給不足、汚染源の存在、掃除、紫外線)などがかかわってくる。[小田島安平]

歴史・現状と将来への課題

アメリカ、ヨーロッパで1970年代後半よりオフィスビルでの健康障害をシックビル症候群として社会問題化した。日本では、2002年(平成14)1月に厚生労働省の「シックハウス問題に関する検討会」で13の化学物質(ホルムアルデヒド、トルエン、キシレンなど)の室内濃度指針が策定された。これは、現時点での中毒学的に一生涯その濃度であれば暴露を続けても問題のない濃度という観点で算出された濃度指針値である。ただし、この濃度指針値を超えた化学物質が証明された状況(場所)で皮膚粘膜の刺激症状がある場合、それらすべてがSHSだとは限らない。
 大規模調査ではアレルギーを含む広義のSHSの有病率は19.8%、含まない狭義のSHSは4.6%であった。このように通常、SHSはアレルギー疾患を基礎疾患としてもっていることが多い。このため広義のSHSは室内の臭いの出る物質の除去などの環境整備、アレルギー疾患の治療で症状が軽減する可能性がある。[小田島安平]
『日本建築学会編『シックハウス事典』(2001・技報堂出版) ▽日本薬学会編、安藤正典著『住まいと病気――シックハウス症候群・化学物質過敏症を予防する』(2002・丸善) ▽室内空気質健康影響研究会編『室内空気質と健康影響――解説シックハウス症候群』(2004・ぎょうせい) ▽日本建築学会編・刊『シックハウスを防ぐ最新知識――健康な住まいづくりのために』(2005・丸善発売) ▽吉田弥明・井上雅雄著『シックハウス対策の最新動向――環境設計・測定・治療』(2005・エヌ・ティー・エス) ▽吉川敏一編、住環境疾病予防研究会編集協力『シックハウス症候群とその対策――シックハウス・シックスクールを防ぐために』(2005・オーム社)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

シックハウス‐しょうこうぐん ‥シャウコウグン【シックハウス症候群】
〘名〙 (sick-house syndrome の訳語) 新築の家やマンションへの入居後に起こる目の痛み、のどのヒリヒリ、頭重、吐き気などの不快な症状。建材などに使用されている化学物質が原因といわれる。

出典:精選版 日本国語大辞典
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六訂版 家庭医学大全科

シックハウス症候群
(中毒と環境因子による病気)

 室内の微量な汚染化学物質に敏感に反応して、集中力の低下、不眠、視力障害、だるさ、頭痛、関節痛、咽頭痛、筋肉痛、微熱、腹痛など極めて多くの症状を示す人がいることが多く報告されるようになり、これを総称してシックハウス症候群と呼んでいます。

 約30年ほど前から、米国でも問題になっている化学物質過敏症も、そのひとつと考えられます。ビル居住者にも同様の症状がみられ、シックビル症候群と呼ばれていますが、シックハウス症候群と同じ原因のほか、湿気やカビなどのほかの原因も加わっているともされています。最近では、小学校などでもみられ、シックスクール症候群と呼ばれています。

 原因物質には建築材料や家具などから発散されるホルムアルデヒドやトルエン、キシレンなどの有機溶剤、衣類やじゅうたんなどに含まれる浄化剤や可塑剤(かそざい)、殺虫剤、害虫防止剤、重金属などがあげられています。これらの物質の通常の中毒量より、はるかに微量で症状が出ることが実験室(クリーンルーム)の研究で証明されています。免疫アレルギー反応、精神神経反応、心因的反応などの機序(仕組み)が考えられていますが、特定されていません。

 予防は、室内では原因物質を一定量以下にすることです。厚生労働省と文部科学省では、ホルムアルデヒド100㎍/㎥(0.08ppm)、トルエン260㎍/㎥(0.07ppm)、パラジクロロベンゼン240㎍/㎥(0.04ppm)、クロロビリホス1㎍/㎥(0.07ppb)(小児では0.1㎍/㎥)などの室内環境指針値を定めています。国土交通省も2003年7月、改正建築基準法で同様の規制値を定めました。

 症状が極めて軽い場合、クリーンルーム内でしばらく生活すればよくなります。

 いずれにしても、建築材料製造時にこれらの化学物質をゼロにし、家庭では換気扇をつけ、また換気を十分にする必要があります。

出典:法研「六訂版 家庭医学大全科」
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