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シック・エト・ノン

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

シック・エト・ノン
sic et non
スコラ哲学の方法の中核である判断弁証法。その源は「万有の原因としての神はあらゆる肯定と否定の彼岸にある」としたエリウゲナに求められるが,対立する諸命題の矛盾を解決しようとした企ては,コンスタンツのベルノルドゥスら 12世紀初頭の法学者たちにあった。しかしこの方法を哲学上画期的なものとしたのは,解釈上の論議を呼ぶ教父たちの学説を集め,これに対立する命題を与えて解決を試み,"Sic et non"を著わしたアベラルドゥス (アベラール) である。この矛盾する諸命題の設定にいたる手続は,(1) テキストの損傷ないし誤字,(2) 著者自身の再論ないし修正,(3) 時代的状況による変化,(4) 語義の多様性,などを検討し真に矛盾する命題を探り出すことであり,かかる予備的操作を経て初めて肯定論証,否定論証をあげ,論理的妥当性の強いものをとる。それでもなお矛盾が解消されない場合は比較検討をこえた判断の自由 indicandi libertasにゆだねられる。これがスコラ学の方法的完成としての判断弁証法である。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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