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シデナム

世界大百科事典 第2版

シデナム【Thomas Sydenham】
1624‐89
イギリス医者。若いときピューリタン革命に従軍した。オックスフォード大学で医学を修め,1648年に卒業。再度従軍のあと,56年にロンドンで開業し,76年ケンブリッジ大学で学位を得た。彼は個々の病気所見や経過を詳しく調べて,病歴を正確に記載した。さらに,病気の本質,原因的因子などにもとづいて,疾病を,(1)体液の異常,生命力不調によるもの,(2)急性慢性,(3)散発性と流行性に分類した。当時の物理的医学派や化学的医学派のように理論に走らず,臨床観察による経験主義で,自然治癒を重要視し,〈イギリスのヒッポクラテス〉とよばれた。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

シデナム
しでなむ
Thomas Sydenham
(1624―1689)

イギリスの内科医。ピューリタン革命の際、クロムウェルの率いる議会派の士官として、王党派との戦争に従軍した。戦後オックスフォード大学で医学を修め、1648年に医師となった。再度従軍したあと、1656年にロンドンのウェストミンスター地区で開業したが、政治への関心のほうが強かった。その後しだいに医業に専念するようになり、フランスのモンペリエに遊学して学識、技術を磨き、1676年50歳を過ぎてからケンブリッジ大学で学位を受けた。個々の疾病の臨床所見やその経過を詳しく調査して、病歴を正確に記載した。疾病の本質、刺激に対する自然良能の反応の状態、原因的因子などに基づいて、疾病を、(1)体液の異常、(2)急性と慢性、(3)散発性と流行性に分類して、その概念を具体化し、医師は多くの病気の鑑別を的確に行わなければいけないと主張した。臨床観察による経験主義で、自然治癒を重視し、従来の物理派や化学派のように理論に重きを置かなかった。一開業医にすぎなかったが、多くの患者の信頼を得てその名声は高くなり、「イギリスのヒポクラテス」と称賛された。痛風、舞踏病、肺炎などの記述があり、主著として『医学観察』Observationes medicae circa morborum acutorum historiam et curationem(1676)を残した。

[古川 明]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

シデナム
(Thomas Sydenham トマス━) イギリスの内科医。ロンドンで開業。自然治癒を重視し、マラリア治療の特効薬としてキナ皮を発見し、普及させた。イギリスのヒポクラテスと呼ばれる。主著「医学観察」。(一六二四‐八九

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