●シラン
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
シラン
silane
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デジタル大辞泉
シラン(silane)
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世界大百科事典 第2版
シラン【silane】
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シラン【Diego Silang】
スペインのフィリピン支配に抗した民族的英雄。フィリピンの主都マニラは,ヨーロッパで起きた七年戦争の余波で,1762年10月から64年5月までイギリスに占領された。長年スペイン支配に苦しんできたフィリピン人は,この事件を契機に各地でスペイン支配を打破する反乱を起こした。その中で最大のものは,ルソン島中西部パンガシナン地方での反乱(1762‐64)とルソン島北西部イロコス地方での蜂起で,シランは後者の反乱の指導者であった。
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化学辞典 第2版
シラン
シラン
silane
狭義では,SiH4のことをいう.ケイ素数2以上のものと区別するにはモノシランともいう.飽和炭化水素に相当するSinH2n+2全体をさすこともある.n = 2~4のものは単離されているが,それよりnの大きいものの存在も知られている.ただし,炭化水素よりずっと不安定である.また,これらのHをアルキル基,アリール基などに置換したオルガノシランも,シランということがある.【Ⅰ】SiH4(32.12).二酸化ケイ素に水素化アルミニウムリチウムLiAlH4を加え,150~170 ℃ に加熱するか,四塩化ケイ素SiCl4をLiAlH4で還元すると得られる.大規模には,SiO2にアルミナAl2O3を加え,高温・高圧化で水素還元してつくる.不快臭のある気体.密度0.68 g cm-3(-185 ℃,液体).融点-185 ℃,沸点-112 ℃.室温では安定である.300 ℃ 付近から分解がはじまる.分解は光で促進される.400 ℃ で完全にSiと H2 に分解する.空気中で高温では発火する.Cl2 とまぜると爆発的に反応してSiCl4を生じる.水で徐々に加水分解する.アルコール類,エーテル,CHCl3などに不溶.還元性があり,CuSO4をCu2Siに,AgNO3をAgに還元する.高純度のケイ素製造の原料となる.[CAS 7803-62-5]【Ⅱ】SinH2n+2(n ≧ 2).ケイ化マグネシウムMg2Siなどの金属ケイ化物に塩酸を作用させると生じるシラン混合物を分留して,各nの化合物を得る.なお,n ≧ 2のもの(ジシランSi2H6)は,SiH4 と H2との混合気体の光化学反応でも生じる.n = 3:トリシランSi3H8.密度0.73 g cm-3.融点-117 ℃,沸点53 ℃.n = 4:テトラシランSi4O10.密度0.79 g cm-3.融点-84 ℃,沸点107 ℃.いずれも,CS2,ベンゼンなどに可溶.モノシランやジシランより不安定で,空気中で酸化され,爆発することもある.ハロゲン気体や,CCl4などの含ハロゲン溶媒ともはげしく反応してSiCl4になる.【Ⅲ】シランのHをアルキル基またはアリール基で置換したオルガノシランは,【Ⅰ】,【Ⅱ】の水素化物よりずっと安定である.R4Siは,SiCl4にグリニャール試薬(RMgX),LiRなどを反応させると得られる.テトラメチルシラン(TMS)(CH3)4SiはNMRの基準に用いられる.ポリ(オルガノシラン)はSi-Si間が光で切断されるので,電子部品や光機能材としても注目されている.
は,400 ℃ 近くでポリカルボシラン
にかわる.これを1000 ℃ 近くに加熱すると,炭化ケイ素になる.
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