●シルミウム
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
シルミウム
Sirmium
古代ローマの属州パンノニアのサバ川河畔にあった要塞都市。現在はセルビアの首都ベオグラード西方にあるスレムスカミトロビツァ。前1世紀末ローマ領となり,ローマ軍の基地が置かれた。皇帝ウェスパシアヌス (在位 69~79) のとき植民市 (コロニア ) が建てられた。帝政後期にはしばしば皇帝所在地となり,高官も居住。多くの法令がここから発布された。ドナウ地方とを結ぶ交通の要地,武器,貨幣の製造地としても重要であった。
出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
世界大百科事典 第2版
シルミウム【Sirmium】
ドナウ川支流沿いのパンノニアの古代都市。現,ユーゴスラビアのミトロビツァMitrovicaの近郊に位置した。大プリニウスの《博物誌》に現れるアマンティニ人の集落が起源で,前1世紀末にローマの領有下に入り,後1世紀にはローマ軍の重要な拠点となる。ウェスパシアヌス帝のとき植民市に昇格。武器工場,艦隊基地も置かれ,ことに4世紀になって各皇帝,高官がここに居住し,多くの法令をここから発し,また貨幣鋳造所も設けられた。
出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.
「シルミウム」の用語解説はコトバンクが提供しています。
●シルミウムの関連情報