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ステロイド

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

ステロイド
steroid
ペルヒドロシクロペンタノフェナントレン環系化合物,またはこれと密接な関係をもつ化合物の総称。動植物界に広く分布しており,細胞膜の構成成分となるコレステロールのほか,プロビタミンDやホルモンなどの生理活性作用のあるものが多く知られる。ステロイド核の側鎖結合の変化によって炭素原子の数が増え,性状も異なる。 C18 ステロイドは卵胞ホルモン (エストロゲン ) 系 (エストラジオールなど) ,C19 ステロイドは男性ホルモン系 (テストステロンアンドロステロンなど) ,C21 ステロイドは副腎皮質ホルモン (ハイドロコーチゾンなど) および黄体ホルモン (プロゲステロン ) 系,C24 ステロイドは胆汁酸系 (コール酸,デオキシコール酸など) である。特にハイドロコーチゾンは消炎性ホルモンと呼ばれ,リウマチ性疾患,アレルギー,喘息発作などに広範な対症効果をもつ。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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朝日新聞掲載「キーワード」

ステロイド
筋肉増強目的で使用されるのは、アナボリック(たんぱく同化)ステロイド。飲み薬や注射液、塗り薬などがある。肝臓や心臓の疾患、生殖能力低下、攻撃的な行動、精神障害などの副作用が報告されている。
(2018-08-03 朝日新聞 夕刊 スポーツ1)

出典:朝日新聞掲載「キーワード」

デジタル大辞泉

ステロイド(steroid)
ステロールとその類似化合物の総称。炭素の六員環が三つと五員環が一つ結合した基本構造をもつ。動植物界に広く分布し、胆汁酸性ホルモン副腎皮質ホルモンなどがあり、特殊な生理作用や薬理作用を示す。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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栄養・生化学辞典

ステロイド

 図に示した構造をもつ化合物の総称.性ホルモン,副腎皮質ホルモンなど多くの生理的に重要な化合物がある.

出典:朝倉書店
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デジタル大辞泉プラス

ステロイド
蓮見正倖による戯曲初演北区つかこうへい劇団(2008年)。2009年、第53回岸田国士戯曲賞の候補作品となる。

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

ステロイド【steroid】
飽和四環炭化水素からなるステロイド核(シクロペンタノヒドロフェナントレン環,図1)を有する一群の化合物の総称。ほとんどすべての真核細胞にあまねく分布し,種々の機能や特異な生物活性を担っており,ひじょうに多くのものが分離されている。ステロイド核は,イソプレンが6個つながったトリテルペンであるスクアレン環してできるラノステロール(図2)を経てつくられる。この生合成反応はミクロソームにおいて行われる。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

ステロイド【steroid】
炭素六原子から成る環状構造三個と、炭素五原子から成る環状構造一個とを含む構造(化学式 C17H28)を基本骨格にもつ一群の有機化合物の総称。ステロイド誘導体には各種のホルモンとしてのはたらきをはじめ、さまざまな生理作用・薬理作用をもつものが多い。動植物体に広く分布するほか、天然にないものも多数人工合成されている。性ホルモン・副腎皮質ホルモンなどのホルモン、ステロール・胆汁酸・エクジソンなどがこれに属する。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

ステロイド
すてろいど
steroid
ステロイド核C17H28をもつ化合物の総称。コレステロール、胆汁酸、強心配糖体、サポニン、ホルモンなど生体内で重要な働きをする生理活性物質が含まれている。ステロイドに属する化合物は古くから知られていたが、20世紀初頭になり系統的な研究が行われ、1932年にローゼンハイムO. RosenheimとキングH. KingおよびH・O・ウィーラントにより、シクロペンタノペルヒドロフェナントレン環を基本骨格とすることが確かめられた。
 ステロイド系の性ホルモンは、生体内では互いに協同的に働いたり拮抗(きっこう)的に働いたりして体の機能調節を行っている。脂溶性低分子であるステロイドホルモンは脂質二重層からなる細胞膜を自由に通り抜けることができる。それゆえ、標的細胞(ホルモンレセプターをもつ細胞)の細胞表面にあるレセプター(受容体)だけでなく、細胞質内に存在するレセプターにも結合することができる。レセプターは核クロマチン(タンパク質と核DNAの複合体)DNA(デオキシリボ核酸)の特定の配列(ホルモン応答配列)を認識し、結合し、ホルモン応答性の転写調節因子として遺伝子発現の制御を行う。
 ステロイドホルモンである糖質コルチコイドは骨や骨格筋などの末梢組織でタンパク質や脂肪の異化をおこし、生じたアミノ酸と脂肪酸を用いて肝で糖新生をおこす。さらに抗炎症作用もあり医薬品として使われる。胆汁酸は消化管内で水に不溶な食物を溶かし、消化・吸収を助けている。ガマ毒や植物由来の心臓毒、サポゲニン(サポニン中の非糖部分)は多くの場合、糖類と結合した配糖体(グリコシド)の形をとり、微量でも強い生理活性を示すものが多い。主として細胞膜に作用して膜の破壊、透過性の混乱を引き起こす。また、コレステロールは細胞の構成要素としても生体成分としても重要なものであるが、過剰になれば心臓や血管壁などの可塑性をなくし、血管障害、高血圧、心臓病などの生活習慣病(成人病)の原因となる。なお、生体内におけるコレステロールの代謝・生理活性の基本的なメカニズムの解明に対し、アメリカの分子遺伝子学者ゴールドステインとM・S・ブラウンに1985年のノーベル医学生理学賞が授与された。
 ステロイドのすべての前駆物質はコレステロールである。コレステロールの一部は副腎内でアセチルCoA(補酵素A)より合成されるが、大部分は循環血中のLDL(低比重リポタンパク質)からレセプターを介するエンドサイトーシス(細胞膜の流動による外界からの物質の取り込み作用の総称)により得られる。
 生体内のステロイドホルモンは、酢酸からメバロン酸、スクアレンを経てコレステロール、さらにプレグネノロンが合成され、その後プロゲステロンから副腎皮質ホルモンが合成される経路と、テストステロンから卵胞ホルモン(発情ホルモン)が合成される経路が知られている。[菊池韶彦・小泉惠子]
『武森重樹著『ステロイドホルモン』(1998・共立出版) ▽矢野三郎監修、佐藤文三編『ステロイド薬の選び方と使い方』(1999・南江堂) ▽加藤茂明・清水孝雄編『細胞膜・核内レセプターと脂溶性シグナル分子――分子機構から疾患とのかかわりまで』(2000・羊土社) ▽第14回「大学と科学」公開シンポジウム組織委員会編『ステロイドホルモンと脳科学――性・ストレス・脳をめぐって』(2000・クバプロ) ▽秋久俊博他著『資源天然物化学』(2002・共立出版) ▽日本比較内分泌学会編『生命をあやつるホルモン――動物の形や行動を決める微量物質』(2003・講談社) ▽植松俊彦他編『シンプル薬理学』改訂版(2004・南江堂) ▽田中千賀子他編『NEW薬理学』(2007・南江堂)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

ステロイド
〘名〙 (steroid) ステロイド核(化学式 C17H28)をもつ化合物の総称。一般に、無色の結晶で、水に溶けにくく、有機溶媒に溶ける。動植物体に広く分布し、天然に存在するステロイド誘導体として、性ホルモン・副腎皮質ホルモン・黄体ホルモン・強心配糖体・ステロール・胆汁酸などがある。

出典:精選版 日本国語大辞典
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化学辞典 第2版

ステロイド
ステロイド
steroid

図のようなシクロペンタノヒドロフェナントレン環をもつか,これと密接な関連化合物の総称.R1 および R2 は,一般にはメチルであるが酸素化されたものもあり,AあるいはB環が芳香環の場合は R2 はない.側鎖 R3 は炭素数0,2,4,5,8,9または10のものがある.下図のような位置番号をつける.環平面の上に出ている置換基を太線で示してβとよび,下に出ているものを点線で示してαとよぶ.天然に存在するステロイド誘導体として,女性ホルモン男性ホルモン,黄体ホルモン,副じん皮質ホルモン,ステロール,強心性配糖体,サポゲニンガマ毒ステロイドアルカロイド胆汁酸エクジソンなどがある.多くは無色結晶で,水に難溶,有機溶媒に可溶.リーベルマン-ブルヒァルト反応など多くの呈色反応が知られている.ステロイドはすべてアセチルCoAから出発してメバロン酸ファルネソール,およびスクアレンを経て生合成される.

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
東京工業大学名誉教授理博 吉村 壽次(編集代表)
信州大学元教授理博 梅本 喜三郎(編集)
東京大学名誉教授理博 大内 昭(編集)
東京大学名誉教授工博 奥居 徳昌(編集)
東京工業大学名誉教授理博 海津 洋行(編集)
東京工業大学元教授学術博 梶 雅範(編集)
東京大学名誉教授理博 小林 啓二(編集)
東京工業大学名誉教授 工博佐藤 伸(編集)
東京大学名誉教授理博 西川 勝(編集)
東京大学名誉教授理博 野村 祐次郎(編集)
東京工業大学名誉教授理博 橋本 弘信(編集)
東京工業大学教授理博 広瀬 茂久(編集)
東京工業大学名誉教授工博 丸山 俊夫(編集)
東京工業大学名誉教授工博 八嶋 建明(編集)
東京工業大学名誉教授理博 脇原 將孝(編集)

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