●スラッファ
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
スラッファ
Sraffa, Piero
[没]1983.9.3. ケンブリッジ
イタリアの経済学者。 1920年トリノ大学を卒業し,ペルージア大学,カリアリ大学経済学教授を歴任。 25年に発表した論文を修正した『競争的条件のもとにおける収益法則』 The laws of returns under competitive conditions (1926) で A.マーシャル批判を行う。 J.M.ケインズの招聘により 27年以降ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジのフェロー,63年以降名誉講師。在職中,ケインズ,D.ロバートソン,J.V.ロビンソン,N.カルドア,M.ドッブらの経済学者はもとより,L.ウィトゲンシュタインの哲学にも影響を与えた。彼の研究は,(1) ドッブの協力を得て編集した『リカード全集』 The Works and Correspondence of D.Ricardo (11巻,1951~73) に象徴される古典派経済学の理論的復興,(2) リカードおよび K.マルクスの価値と分配の理論に含まれる困難の克服の解明,(3) 新古典派経済学の限界理論に対する批判,の3面で評価され,ケンブリッジ資本論争以後の経済理論の再編に大きな足跡を残した (→ケンブリッジ革命 ) 。また,トリノ大学在学中に革命家 A.グラムシと知合い,グラムシが投獄されて以降援助を続けた。著作『商品の商品による生産』 Production of Commodities by means of Commodities (60) がある。
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スラッファ(Piero Sraffa)
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世界大百科事典 第2版
スラッファ【Piero Sraffa】
経済学者。イタリアのトリノに生まれ,トリノ大学に学び,そこでグラムシを知り,生涯の友人の一人となる。青年時代,社会主義運動に携わったが,1925年にイタリア語で公表されたマーシャルの価格論に対する批判論文で高い評価を受け,27年ケインズによりケンブリッジ大学に招かれ,キングズ・カレッジからトリニティ・カレッジに移り,そこでフェローに選任された。マーシャル図書館の館長を長期間つとめる。彼は第1に,第2次大戦後公刊されたほぼ完全な《リカード全集》(1951‐73)の編集者であり,現代のリカード研究の第一人者でもある。
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367日誕生日大事典
スラッファ
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