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セレン

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

セレン
selenium
元素記号 Se ,原子番号 34,原子量 78.96。周期表 16酸素族元素の1つ。 1817年に J.ベルセーリウスによって発見された。地殻存在量 0.05ppm,海水中の存在量 0.090μg/l 。硫化鉱に伴われて産出するので,硫酸製造,銅製錬工業の煙塵や電解槽の陽極泥などが主要原料であり,正鉱石はほとんどない。単体には多くの同素体があるが,定融点を示すものは赤色セレンだけである。液体は褐赤色,685℃で沸騰し,暗赤の蒸気を出す。水酸化アルカリ溶液,シアン化カリウム溶液,亜硫酸カリウム溶液に可溶。空気中で燃焼し,特有の腐敗臭を発する。酸化数-2,4,6。赤ガラス製造用,整流器セレン光電池半導体,電池,ゴムの加硫剤,有機化合物の脱水素などに使用される。ある種の有機セレン化合物は写真の増感剤となる。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

セレン(〈ドイツ〉Selen)
酸素族元素の一。灰色金属セレンのほか、赤色の結晶セレン、赤色粉末の無定形セレン黒色ガラス状セレンなどの同素体がある。地球上には硫黄に伴って広く存在するが、量はごく少ない。性質は硫黄に似る。ガラスの赤色着色剤や光電池整流器などに利用。元素記号Se 原子番号34。原子量78.96。セレニウム

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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栄養・生化学辞典

セレン
 原子番号34,原子量78.96,元素記号Se,16族(旧VIa族)の元素.微量必須元素の一つで,過酸化物を分解するグルタチオンペルオキシダーゼの構成元素.第六次改定日本人の栄養所要量では15〜29歳の男性で1日60μg,女性で45μgとされている.

出典:朝倉書店
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食の医学館

セレン
抗酸化作用があり、老化やがん、動脈硬化を防ぎます。精子の形成、有害金属の毒性弱化、免疫強化にも関与しています。不足するとフケや抜け毛がふえ、老化の進行や発がんのリスクが高まります。ワカサギイワシカレイホタテガイ、ネギ、カキ、玄米などに多く含まれています。成人1日あたりの推奨量は男性30μg、女性25μg、上限は男性400~460μg 、女性330~350μgです。

出典:小学館
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漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典

セレン【Selen】
微量ミネラルのひとつ。元素記号はSe。過酸化脂質を分解する強力な抗酸化作用をもつミネラル。魚介類、肉類、穀類などに多く含まれる。活性酸素など酸化物質を処理する作用をもつほか、有害物質の毒性除去、免疫力向上、ビタミンE吸収の促進、精子の合成、感染症・がんの予防、動脈硬化症などの生活習慣病予防などに効果があるとされる。

出典:講談社
(C)Kodansha 2011.
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世界大百科事典 第2版

セレン【selenium】
周期表元素記号=Se 原子番号=34原子量=78.96±3地殻中の存在度=0.05ppm(68位)安定核種存在比 74Se=0.87%,76Se=9.02%,77Se=7.58%,78Se=23.52%,80Se=49.82%,82Se=9.19%融点=220.2℃(金属),144℃(結晶)沸点=684.8℃比重=4.80(金属),4.4(結晶),4.2~4.3(無定形)電子配置=[Ar]3d104s24p4おもな酸化数=-II,IV,VIセレニウムともいう。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

セレン【Selen】
16 族(酸素族)元素の一。元素記号 Se  原子番号34。原子量78.96。常温で固体。金属セレン(灰色)、結晶セレン(赤色)、無定形セレン(黒色)などの同素体がある。金属セレンは光電管・光電池材料のほか、ガラスの着色(赤)などにも利用される。セレニウム。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

セレン
せれん
selenium
周期表第16族に属し、酸素族元素の一つ。俗称セレニウム。1817年、スウェーデンベルツェリウスが硫酸工場の鉛室泥中の赤色物質から発見し、ギリシア語の月を意味するseleneにちなんで命名した。すでに発見されていたテルル(ラテン語で地球の意味)との対応によるものといわれ、また、燃えるとき月光に似た青白い炎をあげることによったともいわれる。
 単体で産出することはほとんどなく、金属のセレン化物として硫化物に伴って産出することが多く、これら金属製錬の副産物として得られる。たとえば、銅の電解精錬のときの陽極泥をソーダ灰とともに焼いて亜セレン酸ナトリウムとして分離し、二酸化硫黄(いおう)で還元しセレンを得る。粗セレンは水素中で熱してセレン化水素とし、これを1000℃に強熱して分解すると純セレンが得られる。さらに純度の高いものは帯域融解法で得られる。市販のガラス状セレンを加熱してからゆっくりと冷却すると灰黒色の金属セレンが得られ、二硫化炭素溶液から結晶させると赤色の結晶セレンが得られる。
 酸素中では青色の炎をあげて燃え二酸化セレンとなる。金属セレンに光を当てると著しく導電性を増し、遮るとただちにもとに戻るので、光電装置として用いられる。電子写真用、感光材料、コピー機(複写機)に用いられる。またガラス工業での脱色、着色剤、整流器として広く用いられるほかに、顔料、薬品、触媒、ゴム硬化剤、マグネシウム合金防食用などに用いられる。セレンおよびセレン化合物は有毒である。[守永健一・中原勝儼]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

セレン
〘名〙 (Selen) 硫黄族元素の一つ。元素記号 Se 原子番号三四。原子量七八・九六。無定形セレン、単斜(赤色)セレン、金属(灰色)セレンなど数種の同素体がある。一八一七年、スウェーデンのJ=J=ベルツェーリウスが発見。硫黄・硫化物に伴って産出し地球上に広く分布するが、量は少ない。工業的には硫化鉱物精錬時の副産物として得られる。空気中で青炎をあげて燃える。多くの元素とセレン化物をつくる。半導体・光電池・赤外線偏光子・合金元素などのほか、ガラスの脱色・着色、顔料の原料などに用いられる。セレニウム。

出典:精選版 日本国語大辞典
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化学辞典 第2版

セレン
セレン
selenium

Se.原子番号34の元素.電子配置[Ar]3d104s24p4の周期表16族非金属元素.原子量78.96(3).質量数74(0.89(4)%),76(9.372(9)%),77(7.63(16)%),78(23.77(28)%),80(49.61(41)%),82(8.73(22)%)の6種の安定同位体と,質量数64~94の放射性同位体が知られている.1817年スウェーデンのJ.J. Berzelius(ベルセリウス)により鉛室泥中からはじめて分離された.テルルがローマ神話の“地球の女神”を意味するラテン語tellusにちなんで命名されたことに対応して,ギリシア神話の“月の女神”Σεληνη(Selènè)seleneからseleniumと命名した.宇田川榕菴は天保8年(1837年)に出版した「舎密開宗」で,攝列紐母(セレニウム)としている.
地球上に広く分布しているが,その量は硫黄よりずっと少ない.少量は遊離の形で産出するが,おもに銅,銀,鉛,鉄の硫化鉱中に含まれて産出する.地殻中の存在度0.05 ppm.銅電解精錬でできる陽極スライムから,貴金属回収の際に副産物として得られる.日本のセレン生産量は世界主位で,銅精錬会社が生産している.セレンには種々の同素体が存在し,硫黄化合物に似た多くの無機・有機化合物をつくる.セレンを融点以上に加熱して冷却すると,赤色ガラス状の塊となるが,これは同素体の混合物である.この赤色ガラス状セレンを二硫化炭素かベンゼンに溶かし,72 ℃ 以下でゆっくり蒸発させると赤色の単斜晶系のα相セレンを生じ,72 ℃ 以上で急速に蒸発させると赤色の単斜晶系のβ相セレンが得られる.どちらもジグザグ環状 Se8 を含む.Se-Se0.234 nm.∠105.7°.密度4.4 g cm-3.赤色ガラス状セレンを150 ℃ 以上に加熱すると,熱力学的にもっとも安定で金属性を示す六方晶系の灰色セレンに変化する.らせん無限構造.Se-Se0.2373 nm.∠103.1°.融点217 ℃,沸点684.9 ℃.密度4.79 g cm-3.光伝導性がある.亜セレン酸水溶液をSO2で還元するか,セレン蒸気を急冷すると赤色の無定形同素体ができる.密度4.26 g cm-3.灰色セレンのような導電性がない.セレン融液を急冷すると黒色ガラス状セレンが得られる.密度4.285 g cm-3.もろく半透明,大環状構造を含む.室温で徐々に,高温で急速に灰色セレンにかわる.第一イオン化エネルギー9.752 eV.陽性の元素とは-2の酸化数で化合物(例:H2Se)を,陰性の元素とは2,4,6の酸化数で化合物(例:SeCl2,SeO2,SeO3)をつくる.普通,4および6の酸化数をとる.灰色セレンはH2Oと160 ℃ で徐々に酸化される.F2,Cl2,Br2,Sと直接反応する.希塩酸,希硫酸に不溶,酸化性の濃硝酸,濃硫酸に可溶.
ガラスに,鉄分による緑色を打ち消すためと熱線遮断の目的で添加される量が多い.そのほか,青色顔料,赤色顔料の原料,ゴム添加剤,ガラス・陶磁器の着色剤として使用されている.光の強度に応じて導電率が変化するため,光電池や光電管にも利用されている.新しい用途として,アモルファス・セレン利用のX線のデジタル検出装置などがある.乾式コピー機の感光体としての用途はほぼ消滅した.「セレン及びセレン化合物」は,PRTR法・第一種指定物質.経口クラス2(水質基準値0.01 mg L-1 以下).毒物劇物取締法毒物指定.水質汚濁防止法排水基準値0.1 mg L-1 以下.土壌汚染対策法特定第二種有害物質で土壌含有量150 mg/kg 以下.大気汚染防止法 有害大気汚染物質.[CAS 7782-49-2]

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
東京工業大学名誉教授理博 吉村 壽次(編集代表)
信州大学元教授理博 梅本 喜三郎(編集)
東京大学名誉教授理博 大内 昭(編集)
東京大学名誉教授工博 奥居 徳昌(編集)
東京工業大学名誉教授理博 海津 洋行(編集)
東京工業大学元教授学術博 梶 雅範(編集)
東京大学名誉教授理博 小林 啓二(編集)
東京工業大学名誉教授 工博佐藤 伸(編集)
東京大学名誉教授理博 西川 勝(編集)
東京大学名誉教授理博 野村 祐次郎(編集)
東京工業大学名誉教授理博 橋本 弘信(編集)
東京工業大学教授理博 広瀬 茂久(編集)
東京工業大学名誉教授工博 丸山 俊夫(編集)
東京工業大学名誉教授工博 八嶋 建明(編集)
東京工業大学名誉教授理博 脇原 將孝(編集)

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